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転職エージェントの報酬体系はどうなってるの?無料の理由とは一体?

14分で読めます
喜多 湧一 監修
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転職エージェントってどうやって報酬をもらえる仕組みになっているの?

あなたは転職エージェントを利用したことがありますか? 「通常の求人媒体では見つけられない非公開求人などの求人案件を得たい!」 「キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントに履歴書や職務経歴書のアドバイスをもらいたい!」 「転職サービスの一つとして何となく登録した…」 きっかけはいろいろあると思います。 ですが、こうした転職エージェントを利用していく中で 「面談とか転職の支援とかすべてタダなのにどうやってこの人たちはお金をもらっているのだろう?」 と疑問に思ったことはありませんか。 確かに転職エージェント経由で転職した方ならよくわかると思いますが、あなたが転職の相談に行き、実際に面接に行き、かつ内定をもらって転職を決め、新しい会社への入社に至るまで一銭も発生していないですよね。 では、転職エージェントとはどういったビジネスモデルとなっており、どのようにして報酬を受け取っているのでしょうか。 この記事では、こうした疑問に現役の転職エージェントである私が、一般的な商取引やこれまでの経験に基づき6つのポイントをお話ししたいと思います。

転職エージェントへの報酬は採用企業から

まず、転職エージェントに対するお金の出どころですが、一言でいえば採用活動を行っている求人企業が支払います。
そのため、求職者個人が転職エージェントにお金を支払うということは一切ありません。 では、どのような契約体系になっているのでしょうか。 基本的に、転職エージェントに対しては「成功報酬」での支払い契約が締結されます。 もう少し詳しくお話をすると、人材紹介の契約を企業が転職エージェントと結ぶ時点では一銭も支払いが発生しません。 では、いつ支払い義務が発生するのでしょうか。 手順としては以下のようになります。
  1. 転職エージェントと契約している企業が、求職者に転職エージェントを通じて内定を出す
  2. 求職者が転職エージェントを通じて内定承諾を行う
  3. 求職者が企業に実際に入社する
このチャートで言うと、3の段階まで来ることで企業には転職エージェントへの報酬の支払い義務が生じます。 つまり、裏を返せば、転職エージェントは、求職者の採用を決められないと企業側から報酬がもらえないということになります。

採用企業のメリットは「時間と人材の短縮」

転職エージェントの報酬は採用企業側から出ている、ということは分かっていただけたかと思います。 しかし、中には 「わざわざお金払ってまで転職エージェントと契約するメリットなんてないんじゃない?」 「そんなことしてるのはよっぽど人が集まらないブラック企業なんじゃない?」 と思う方もいるかもしれません。 ところが、実際には大手企業や優良中小企業も転職エージェントと契約している場合が多いです。 では、採用企業側の転職エージェントを利用するメリットとはいったい何なのでしょうか。 それは
  • 優秀な人材を探す手間が省ける
  • 転職エージェントとの面接を経ているため、応募者と企業側のマッチングに大きなずれがない
  • 求人誌や求人情報サイトへの求人広告の掲載と比較しても、コストが安くなる
といったことが挙げられます。 企業側も採用活動のみを行っているわけではないので、人材探しにかけられる時間は限られてきます。 そうした中で、あらかじめ転職エージェントが面接を終えている転職者とのみ人事担当者が面接を行える、というのは非常にコスパが良いと言えますね。 また、求人誌や求人サイトと比較して費用が抑えられるのも大きなメリットと言えます。

求職者の位置づけは「商品」

では、求職者というのは転職エージェントにとってどのようなものなのでしょうか。 それは、ずばり「商品」です。
クライアントである採用企業は、企業活動を継続・成長をさせるために人材の採用が必要となります。 転職エージェントの本質としては、その企業が欲しがる人材を提供する、というビジネスとなります。 ただし、商品が「人」であるため、普通のビジネスと大きな違いがあります。 それは、「商品に意思がある」ということです。 そして、「買われる」商品側の人材の意思表示、すなわち「この企業に応募したい」という求職者の希望によって取引がスタートします。 あくまでも「買います」という求人募集だけでは取引が成立せず、商品である求職者が「受けたい」、「入社したい」という意思表示が取引のトリガーになると考えてもらえたらOKです。

書類選考~内定承諾で双方の価値判断

では、「入社」に至るまで、どのような取引過程があるのでしょうか。 人材紹介を行う場合において、買う側の企業は「買う」、すなわち採用する意思を示すのはもちろんです。 しかしながら、同時に商品である「求職者」も「買われる」、すなわち入社する意思を示すことになります。 こうして、「双方の意思」が合致して、入社に至るということになります。 ですから、書類選考から面接に至る採用過程というのは、お互いの意思を確認していく場所となります。
中でも、面接というのは基本的には「買う側」である採用企業側主導で話が展開されます。 しかしながら選考結果次第では、次の選考への意思を商品である「求職者側」が示すことになり、その積み重ねで内定受諾となります。 そして、求職者と採用担当者の双方の意思を確認・仲介しているのが転職エージェントとなります。 ちなみに、転職エージェントは「仲介業」といった言い方をされるケースもありますが、これは求職者と採用企業の間に立って調整を進めたり、双方の意思を調整したりするため、このような表現がなされるケースがあります。

入社と支払い金額に関して

採用企業側の内定に対し、仕事内容、勤務地、希望年収、入社日など各種条件について求職者側から合意があった場合は、内定に対し承諾したことになり入社という形に至ります。 そうして実際に入社して初めて、人材紹介会社と採用企業側との契約が成立となります。 ここで、やっと転職エージェントへのお金が発生することとなるのです。 求職者の入社というのは、メーカーでいうなら「納品」とイコールだと転職エージェントはとらえています。 金額に関しては、契約内容にもよりますが、理論年収の30%から35%となっています。 つまり、年収400万円の方の転職が完了したら、120万円~140万円までの採用手数料を企業からもらうような形になります。 あなたが一人転職するだけでこれだけの費用を企業がかけているというのは、もしかしたら驚かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ちなみに、転職エージェントは、内定承諾から入社までに一番手を焼きます。 その理由としては、採用企業側が内定を出したとき、これまで企業主導だった転職活動が一気に求職者主導で進むことになるからです。 内定を出すまでの企業主導の場合は、面接の合否は企業の判断がすべてとなるため、疑義をつけることはできません。 しかし、求職者が内定を承諾するかしないか、というのは契約成立の瀬戸際になります。 加えて、企業側が欲しい!と言っている人材が入社に至らなかった場合、どんな事情があれどもクレームがついてしまいます。 場合によっては2度と取引ができなくなるケースもあります。 実際、私の同僚の営業担当が、入社辞退になったことで取引停止となったケースもありました。 そして、一番怖いのが、入社前辞退です。
例えば「8月1日に入社で調整します」という形で合意を受けたとします。 その場合、入社日を担保できない場合や入社が不可能になった場合が想定されます。 入社日変更に関しては、あまり遅くならない「誤差」に近い日程であれば特に問題がないケースも多いです。 しかし、中には入社前に「やっぱり辞退します」ということもそれなりにあります。 私が知っているケースとしては
  • 銀行からベンチャーの経営企画に入社が決まった際、親に泣かれたので退職を取りやめて、入社辞退をした
  • 内定承諾をしたものの、現職で「カウンターオファー」と呼ばれる給料アップ・勤務地保証を受け、退職を辞めた
  • 退職交渉を完了したと内定者から報告があったにも拘らず、入社4日前で、実は退職交渉にすら入っていなかったことが発覚した
といったケースがみられます。 こうなるとお金がもらえないのはもちろんのこと、企業から大クレーム、状況に応じてはクライアントから取引停止もあり得ます。 実際、これで取引停止になった転職エージェントの営業担当者を何人も見てきました。 求職者、企業担当者はあまり気にされないかもしれませんが、実は転職エージェントをやっていると一番怖いフェイズは「内定承諾から入社」と言えます。

クーリングオフに似たような契約がある

上記のように、苦労して入社までこぎつけても、求職者の都合で早期退職ということも少なくありません。 そういった場合、企業と締結した人材紹介の中に「返金規定」というものがあります。
これは、内定承諾して入社した求職者が自己都合退職で退職となった場合、契約内容にもよりますが、一般的には3か月以内の退職で採用手数料の50%を返金するという規定です。 業界内ではリファンドと呼ばれています。 例えば、400万円の年収で採用手数料が年収30%の契約の方が入社し、2か月で退職に至った場合は60万円の返金が発生するということになります。 このケースでは、企業側の退職勧奨による企業都合での退職か、本人都合での退職か、という退職理由の解釈問題が発生するケースがあります。 とある外資系企業においては、入社後の習熟テストで1回でも不合格になったら、退職に追い込まれるという話があります。 しかしながら、その場合でも大手外資系の圧力で返金規定内に組み込まれるという、転職エージェントにとっては恐ろしい話があります。 このように無事に入社したと思っても、返金規定というクーリングオフのような制度があるのです。 こうしたことも、転職エージェントの仕組みを知るうえで理解していただきたい内容です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
「面談とか転職の支援とかすべて無料なのにどうやってこの人たちはお金をもらっているのだろう?」 と思っていた方も、これで転職エージェントがどういった仕組みでお金をもらっているのかを理解していただけたかと思います。 また、メーカーの製品で例えたら、転職エージェントにとって求職者の位置づけはどういったものなのか、などが分かってもらえたのではないでしょうか。 併せて、転職エージェントのことを語るうえで、求職者を「商品」とあえて申し上げました。 つまり、転職者自身が商品として企業にうまく売りこんでもらえたら、転職者の商品価値は上がってきます。 転職エージェントに対しても、企業に対してもしっかり売り込むことができたら、良い転職が実現出来るのです。 是非、良い売り込みを行うことで、転職エージェントが困るくらい売れっ子になってもらえたら何よりです。 最後に当サイトがオススメする転職エージェントを紹介しておきますので、転職を考えている方はぜひ合わせてチェックしてみてくださいね! 「リクルートエージェント 口コミ」に関する記事はコチラ! [su_button url="https://www.jobmon.jp/visit/link/recruitagent" background="#f03042" size="19" center="yes"]リクルートエージェントの公式サイトはコチラ![/su_button]
監修

喜多 湧一

合同会社Radineer マーケティング支援事業部

2017年に合同会社Radineerにジョインし、未経験者向けITエンジニア転職支援サービス「I am IT engineer」の責任者として、20代・第二新卒のIT業界転職を多数支援。現在はマーケティング支援事業部でWebマーケティング事業の統括・ディレクションを担当。

保有資格

未経験エンジニア転職支援「I am IT engineer」元責任者Webマーケティングディレクターオウンドメディア運営7年以上

専門領域

未経験からのIT転職エンジニア転職転職サイト・エージェント活用20代・第二新卒の転職

監修方針:本記事は、喜多 湧一が専門的知見に基づき、内容の正確性と実用性を確認しています。 情報は定期的に見直しを行い、最新の転職市場動向を反映しています。

CB
監修

CareerBoost編集部

転職・キャリア領域の専門メディア。人材業界経験者、キャリアコンサルタント資格保有者が在籍。 累計1,000記事以上の転職コンテンツを制作・監修。

編集部の専門性

  • 人材業界での実務経験5年以上
  • キャリアコンサルタント資格保有
  • 転職支援実績1,000名以上