年収1400万円と聞くと、かなり豊かな生活ができるイメージがありませんか?
しかし、年収が上がれば税金や社会保険料もその分高くなり、実際の生活は想像と異なるかもしれません。
本記事では年収1400万円の人の実際の手取り額や、税金や社会保険料、生活レベルまで詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
年収1400万円の人の割合
国税庁が発表している民間給与実態統計調査(令和3年分)では、各年収の割合が報告されています。
年収1400万円が当てはまる1000万~1500万以下の層は、男女合計で3.5%と割合がかなり低いことが分かります。(男性5.4%、女性0.4%)
平均年収 | 男性 | 女性 | 計 |
---|---|---|---|
100万円以下 | 3.5% | 14.3% | 8.1% |
100万円超 200万円以下 | 6.7% | 22.5% | 13.3% |
200万円超 300万円以下 | 10.5% | 20.9% | 14.8% |
300万円超 400万円以下 | 16.9% | 18.0% | 17.4% |
400万円超 500万円以下 | 17.5% | 11.4% | 15.0% |
500万円超 600万円以下 | 13.8% | 5.9% | 10.5% |
600万円超 700万円以下 | 9.4% | 3.0% | 6.7% |
700万円超 800万円以下 | 6.8% | 1.7% | 4.6% |
800万円超 900万円以下 | 4.4% | 0.8% | 2.9% |
900万円超 1000万円以下 | 3.0% | 0.4% | 1.9% |
1000万円超 1500万円以下 | 5.4% | 0.4% | 3.5% |
1500万円超 2000万円以下 | 1.3% | 0.2% | 0.8% |
2000万円超 2500万円以下 | 0.4% | 0.1% | 0.3% |
2500万円超 | 0.5% | 0.1% | 0.3% |
全体で見てみると、一番分布の多い層は、男女合計で300万~400万円以下の層でした。(男性は400万~500万円以下の層、女性は100~200万円以下の層)
年代別に着目すると、一番年収が高い年齢は、男女合計で55~59歳で平均529万円でした。(男性は55~59歳で最高平均687万円、女性は50~54歳で最高平均328万円)
勤続年数に着目してみると、30~34年勤続している人の年収が一番高く、男女合計で平均680万円でした。(男性平均761万円、女性平均453万円)
令和3年度の正社員(正職員)の平均給与は508万円と報告されているので、年収1400万円は年齢や勤続年数だけで到達できるものではないということが分かります。
年収1400万円の手取り額
年収1400万円の人の手取り額は約960万円です。
そもそも手取り額とは、年収(総支給額)から所得税や社会保険料、その他の控除を差し引いたものです。
そのため同じ年収1400万円の人でも、ボーナスの有無や家族構成などの条件によって手取り額は変わってきます。
ボーナスなし・扶養家族なしの場合は手取り額は約972万円ですが、ボーナスが4か月分(350万円)・扶養家族なしの場合だと手取り額は約953万円となり、約20万円手取り額に差が出ます。
年収1400万円人が支払う税金と社会保険料
では、年収1400万円の人の手取り額が約960万円になる内訳を解説します。
先ほどボーナスや家族構成によって手取り額は変わるとお伝えしましたが、その理由は手取り額は税金や社会保険料の金額によって変わるためです。
先ほどの例で詳しく紹介します。
ボーナスなし・扶養家族なしの場合、手取り額の内訳は以下の通りです。
年収 | 14,000,000円 |
月収 | 1,166,666円 |
ボーナス | 0円 |
所得税 |
1,799,900円
|
住民税 |
1,020,900円
|
厚生年金 |
713,700円
|
健康保険 |
676,890円
|
雇用保険 |
70,000円
|
手取り額 |
9,718,610円
|
ボーナス4か月分(350万円)・扶養家族なしの場合、手取り額の内訳は以下の通りです。
年収 | 14,000,000円 |
月収 | 875,000円 |
ボーナス | 3,500,000円 |
所得税 | 1,690,000円 |
住民税 | 987,600円 |
厚生年金 | 1,033,950円 |
健康保険 | 689,643円 |
雇用保険 | 70,000円 |
手取り額 | 9,528,807円 |
このように同じ年収1400万円でも、支払う税金・社会保険料の額は大きく変わってきます。
年収1400万円の人の生活レベル
年収1400万円に到達することは限られた一部の人ですが、そこで気になるのが年収1400万円の人の実際の生活レベルです。
そこで今回は、いくつかの家族構成に分けて一例を紹介します。
なお、比較しやすいように、ボーナスなし・扶養家族なしの手取り額87.5万円の条件に統一して計算しています。
独身の場合
まず独身で一人暮らしのパターンです。
家賃が20万円、食費は7.5万円(1日2500円計算)、水道光熱費1万円、通信費1万円、趣味・交際費10万円、貯金額48万円となります。
独身の場合、家賃が20万円のマンションを借りて趣味を自由に楽しんだとしても貯金は月45万円以上可能です。
家賃20万円というと港区の1LDKのマンションの家賃相場なので、アクセスの良いエリアでかつ経済的にも不自由ない生活が送れるといえます。
ただし将来的にライフステージの変化も考えられるので、収支管理は徹底して将来のために貯金をすることが重要です。
既婚(子供なし)の場合
次に子供がいない夫婦2人暮らしのパターンです。
家賃が25万円、食費は9万円(1日3000円計算)、水道光熱費1万円、通信費2万円、趣味・交際費15万円、貯金額35.5万円となります。
夫婦2人で生活するとなると、独身の時とは異なって全体の生活費が少し上がります。
住宅も1LDKでは狭く感じる人も多いので2LDKでマンションを借りるとなると、都心部の人気エリアだと25万程度は必要となってくるでしょう。
夫婦2人になり生活費が多少上がったとしても、貯金は月35万円以上可能かつ独身の時と同様に不自由のない生活が送れるといえます。
ただし、将来的にマイホームの購入を検討していたり、家族が増えることを想定している場合にはできるだけ資金を貯めることが必要となるでしょう。
夫婦2人の場合は無駄な支出を抑えて将来のための貯金をしつつ、2人の生活を楽しむことが大切です。
既婚(子供1人)の場合
では子供が1人いるときの3人家族のパターンです。
家賃が25万円、食費は12万円(1日4000円計算)、水道光熱費3万円、通信費2万円、教育費2万円、保険料2万円、趣味・交際費等雑費15万円、貯金額26.5万円となります。
家族が1人増えたことによって、食費や教育費等の生活費がかなり上がりました。
住環境としては子供が大きくなるにつれて、3LDKの広さが必要と感じる人もいるでしょう。
夫婦2人のパターンと同じ家賃25万円でマンションを借りる場合は、住むエリアを都内人気エリアから郊外に変更するなどの考慮が必要となります。
今回は子供を保育園に通わせたことを想定して教育費は2万円に設定しましたが、子供が進学した際にはさらに学費や習い事の費用などが加算されることでしょう。
とはいえ子供が1人居ても、家賃などの固定費を工夫すれば十分経済的に不自由のない生活が可能と考えられます。
既婚(子供2人)の場合
最後に、さらに家族が増えて子供が2人の4人家族のパターンです。
家賃が25万円、食費は13.5万円(1日4500円計算)、水道光熱費4万円、通信費2万円、教育費4万円、保険料2万円、趣味・交際費等雑費15万円、貯金額22万円となります。
子供が2人になることで、大きく変わるのが食費と教育費です。
今回のシミュレーションでは食費は少し多めに計算しましたが、教育費に関しては子供の年齢によっては計算以上になることが考えられます。
子供が私立の学校に通った場合や塾に通った場合など、教育費は家庭によってはかなりの支出の割合を占めることもあります。
それでも生活費の工夫次第では、月20万円以上の貯金が可能でしょう。
子供が1人の場合と同様に、経済的に不自由のない生活を送るためには家賃などの固定費を抑えることが重要です。
今回は子供が2人の4人家族までのシミュレーションをしましたが、それ以上の多子世帯になるとさらに支出が増えることが想定されます。
年収1400万円の人は経済的には比較的不自由のない生活が送られそうですが、結婚や子供の誕生などのライフステージの変化によって大きな支出があることは確かです。
現在の家族構成に関わらず、将来のためにはできるだけ無駄な支出を抑えて、コツコツ資産形成する必要があるでしょう。
年収1400万円の家賃相場
家族構成によっても様々な家賃のパターンがありますが、年収1400万円の人の家賃はどのくらいが目安なのかを解説します。
一般的に言われる家賃の目安は「手取り額の3分の1」とされています。
年収1400万円の人に当てはめると、手取り額が月87万円として29万円程度が家賃の目安ということになります。
29万円の家賃で物件を探すと、都心部の人気エリアであっても2LDKの物件が可能で単身者には十分満足できる広さです。
家族が増えて3LDK以上の物件が望ましい場合も、23区内や郊外で十分探すことは可能でしょう。
しかし、そもそもこの手取り額の3分の1という家賃目安の理由は、生活が圧迫されない上限の値段に設定されています。
手取り額が87万円の場合には家賃で29万円支払ったとしても、食費や水道光熱費を問題なく支払えるという考えに基づいていますが、実際は他にも支出はたくさんあります。
例えば、旅行によく行く人やゴルフが趣味の人はもっと支出が増えるでしょう。
車を所有している人は、車のローンや駐車場代、自動車保険料などが必須です。
他にもスキルアップを目指して資格取得を目指している人は、本を購入したりセミナー参加費がかかったりします。
あくまで手取り額の3分の1というのは目安であり、可能な限り家賃を抑えることは将来を見据えて貯金するのに重要なポイントといえます。
年収1400万円の住宅ローン
続いては物件を購入する際に利用することの多い、住宅ローンの目安です。
一般的に、住宅ローンの年間返済額を年収の25%以内にすると無理なく返済できるとされています。
年収1400万円の場合だと借入可能額は約9100万円です。(頭金なし、35年ローン、住宅金利1.7%で計算)
事前に頭金を用意していると住宅ローンの返済が楽になるのでおすすめではありますが、貯金の全額を頭金にするのはかなり危険です。
病気やケガで入院して休職するなど、トラブルはいつ起こるか分かりません。
そのため、いざという時のために貯蓄は残して、それでも余る資金を頭金として利用するのが良いでしょう。
住宅ローンの借入可能額+頭金が住宅購入可能価格になりますが、住宅ローンの返済期間は大体35年とかなり長期に渡ります。
この返済期間に様々なライフステージの変化があると考えられるので、長期的な返済シミュレーションを考えて借入は慎重に行うようにしましょう。
手取り額を増やすための税金対策
年収1400万円の人でもより経済的に豊かな生活を送るためには、税金対策が必要です。
そこで今回は年収1400万円の人ができる代表的な税金対策を5つ紹介します。
①NISAを利用する
NISAは「開設したNISA口座で株式や投資信託を購入すると、売却時に得られる利益に税金がかからなくなる制度」です。
NISAには、一般NISA、つみたてNISAがあり、それぞれ可能投資額や非課税になる期間が異なります。
運用目的によって種類は選択でき、一括でまとまった資金を短期運用したい人には「一般NISA」、10年後や20年後に使用する予定の資金(教育費など)をコツコツ形成したい人には「つみたてNISA」がおすすめです。
他の金融商品では投資した資金が一定の期間引き出すことができないものもありますが、NISAは資金が必要となった場合にはいつでも引き出すことが可能です。
投資は生活余裕金で行うのが鉄則ですが、病気やケガで入院するなど急なトラブルで資金が必要になった場合でもすぐに資金を引き出せるのは大きなメリットといえます。
また、NISAを始めることで、銀行預金で貯蓄するのに比べて効率よく利益を出せる可能性もあります。
NISAは上手く利用すれば、賢く投資で資産形成しつつ税金対策としてもとても有効な手段です。
➁iDeCoを利用する
iDeCoはNISAと同じ、運用して得た利益が非課税となる制度ですが、NISAとは異なり「老後資金を蓄えるための手段として国が設けた制度」です。
NISAと大きく違う点は、NISAは運用で得た利益のみ非課税となるのに対して、iDeCoは運用時のみならず積立時、引出時にも税制上の優遇が受けられるということです。
ただしiDeCoにはデメリットもあります。
NISAがいつでも資金の引き出しが可能なのに対して、iDeCoは60歳まで原則引き出しができません。
あくまで定年後の生活のために資金を蓄える目的として利用するのに作られた制度です。
よって先述したNISAとiDeCoを併用することで、すぐに引き出す可能性のある資金と老後のために貯める資金を両方貯蓄することが可能です。
このように政府が設けた制度を上手く利用すると、より有効な資産形成と税金対策が可能になります。
➂ふるさと納税を利用する
ふるさと納税とは、「応援したい自治体に寄付をすることで、寄付金のうち2000円を超える部分は所得税の還付と住民税の控除が受けられる制度」です。
これは過疎化などで税収が少ない地域と、都市部の税収が多い地域との格差を無くすことを目的として作られました。
ふるさと納税は近年かなり人気が出てきており、令和2年度のふるさと納税の控除適用者は全国で約406万人に達しています。
ふるさと納税は税金対策だけのメリットではなく、自分で選んだ地域から返礼品を受け取れたり、地域のまちづくりや災害支援など寄付金の使用目的を選択できる楽しみもあります。
ふるさと納税はメリットが多いですが、注意したい点もいくつかあります。
ひとつめは、控除されるのは寄付した翌年の税金ということです。
寄付する際は支払いが必要になるため、寄付した分は手元から現金がなくなることを十分理解し、資金に余裕のある際に行いましょう。
2つめの注意するべき点は、年収によって全額控除されるふるさと納税額には上限があることです。
各年収ごとの目安や計算式は総務省が発表しているので、こちらを参考にしてみてください。
年収1400万円の人ならこの上限額もかなり高くなっており、選べる返礼品もかなり多いので是非ぜひとも活用したい制度です。
④所得控除を活用する
所得控除とは「所得税を計算する際にそれぞれの所得控除の要件に当てはまる場合、課税所得から一定額を差し引きできる制度」です。
これは政府が所得税額を計算する際に、各個人の経済事情を加味しようとした結果打ち出された制度です。
所得控除には以下のような種類があります。
雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、 小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、 地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除
会社員であれば、勤務先で年末調整をすることで基本的な所得控除を受けることができますが、なかには確定申告をしなければ控除を受けられないものもあるので注意が必要です。
もし年末調整や確定申告を忘れてしまった場合でも、過去5年間であれば遡って申請が可能なので慌てず申請しましょう。
所得控除を利用すると、課税対象となる所得が減るため所得税を減額でき、重要な税金対策となります。
⑤住宅借入金特別控除を活用する
家族が増えてマイホームを購入した際に活用したいのが、住宅借入金特別控除です。
住宅借入金特別控除とは「住宅ローンを利用して住居を購入した際に、最長13年間住宅ローンの残高の0.07%が所得税や住民税から控除される制度」で、一般的に住宅ローン控除とも呼ばれています。
住宅借入金特別控除が適応されるためにはいくつか条件があります。
この条件は購入した住宅が、新築住宅、中古住宅、増改築などのリフォームなのかによって大きく変わってきます。
詳しくは政府が発表しているので、こちらから確認してください。
また、住宅借入金特別控除の適用を受けるためには、入居した翌年の3月15日までに確定申告を行う必要があるので、そちらも合わせて注意しましょう。
年収1400万円の職業例
ここまでで年収1400万円の人の生活レベルや必要な税金対策などを紹介してきましたが、実際に年収1400万円を稼ぐ人はどのような職業なのか気になりますよね。
厚生労働省が報告している令和4年賃金構造基本統計調査から分かることは、年収1400万円が可能な職業は医師や航空機操縦士(パイロット)など専門知識・資格を有する傾向があることです。
しかし、医師や航空機操縦士だけでなく、業界によっては年収1400万円が実現可能な場合もあります。
例えば、総合商社業界やコンサル業界が挙げられます。
どちらの業界も営業力などの高いスキルが必要で仕事内容も幅広くハードな面もありますが、その分平均年収も高い傾向にあります。
年収1400万の企業例
年収1400万円が可能な職業を紹介しましたが、続いては実際に年収1400万円以上が実現可能な企業の一例を見てみましょう。
今回は上場企業で1度は誰もが聞いたことのある有名な企業や、業界大手の企業を厳選して紹介します。
キーエンス
出典:https://www.keyence.co.jp/company/
キーエンスは、工場の自動化に不可欠なFAセンサーなどを製造する検出・計測制御機器の代表企業で、世界46ヵ国230拠点から30万社のものづくりに貢献しています。
他社には真似できない独自の技術で好採算を実現しており、その利益の一部を業績賞与として社員に還元される仕組みがあります。
この業績賞与は年4回、新入社員を含む全社員に支給されており、それによりキーエンスの平均年収は2182万円とかなり高給となっています。
ヒューリック
ヒューリックは、東京23区を中心とした好立地の不動産賃貸事業を中心に、不動産投資や不動産開発を行っている企業です。
設立以来、国内不動産に特化し続けており、リスクをともなう海外進出にかかる経費を抑えるビジネスモデルを構築しています。
競合他社が海外不動産投資などに進出するなか、ヒューリックは海外ビジネスにかかる経費を国内ビジネスに充てて日本トップの不動産企業に位置しました。
給与面では、成果報酬型で業績の高い社員にはその分高い報酬が支払われます。
しかし、完全成果主義ではなく勤務年数が上がるにつれて昇給する年功序列の面もあり、平均年収は1803万円とかなり高給となっています。
伊藤忠商事
出典:https://www.itochu.co.jp/ja/
伊藤忠商事は、1858年に創業した大手総合商社で、その事業は繊維や機械、金融、エネルギーなど各分野での取引のほか、事業投資なども行っています。
日本だけでなく海外にも事業進出しており、海外勤務経験などにより厚い手当を受けることが可能です。
給与面は年功序列の傾向があり、勤続年数によってはかなり年収は高くなります。
伊藤忠商事の平均給与は1579万円で、5大商社のなかでもトップの年収の高さです。
三菱商事
出典:https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/
三菱商事は、産業、次世代エネルギー、天然ガス、食品産業など幅広いビジネス展開をしている企業です。
他の総合商社と同様に海外駐在手当があり、その手当が年収を底上げする要因といえるでしょう。
三菱商事も前述した伊藤忠商事と同じ5大商社のひとつで、平均年収は1558万円とやはり高水準となっています。
三井物産
出典:https://www.mitsui.com/jp/ja/company/index.html
三井物産は、金属資源、エネルギー、鉄鋼製品、食料など幅広くビジネス展開をしている企業で、特に鉄鉱石と原油の生産権益は業界トップクラスです。
三井物産の平均年収は1549万円で、過去4年間続けて年収は上昇していることから業績が好調であることがうかがえます。
年収が高くなっている要因は、三井物産の売上は11.8兆円で純利益は0.91兆円にも上り、売上だけでなく利益も高いためだと推測されます。
三井物産も5大商社のひとつで、やはり総合商社は年収が高い傾向です。
年収1400万円を目指す方法
では最後に年収1400万円を実現するための方法を紹介します。
①昇進・昇給をする
現在の勤め先の給与や待遇が良い場合には、昇進・昇給することが一番堅実な手段といえます。
勤続年数によって昇進が見込める企業や、なかには勤続年数に関わらず自分の成績次第で大きな昇給が可能な企業もあります。
どちらにしても自分自身の努力次第で昇進・昇給は十分実現可能なので、誰でもできる最も現実的な方法です。
もし今の勤め先の給与自体に不満があったり、昇進・昇給の制度自体に問題があるようならば後述する副業や転職も検討することをおすすめします。
②副業をする
今の職業で年収1400万円が厳しくても、副業をすることで副収入を得て実現可能な場合もあります。
企業に勤めながらでも始めやすい副業としては、ブログ、Webライター、動画編集、SNS運用代行などが挙げられます。
どの副業もパソコンとネット環境さえあれば始められるので、初期投資も最低限で気軽に始めることが可能です。
副業は隙間時間の活用とスキル習得になるのでおすすめではありますが、最初から大きな収入にはなりにくいので気長に継続できる自分に合ったものを選択するのが良いでしょう。
ただし副業を始める前に注意するべきことがあります。
それは勤務先が副業を認めているかどうかです。
最近では副業を認めている企業も多くなってきていますが、認めていても事前に申請が必要なケースもあります。
必ず副業開始前に勤務先の就業規約を確認するようにしましょう。
➂起業・独立する
新しく起業することにより努力次第では大幅な収入アップに期待ができ、成功すれば年収1400万円も実現可能です。
また、これまでの経験やスキルを活かして会社から独立して、フリーランスとして働くこともひとつの方法です。
どちらにしても成功すれば収入アップが可能ですが、逆に会社勤めの時よりも稼げなくなってしまう可能性もあります。
起業や独立をするためには事前の準備が重要です。
勤め先の会社を辞める前に、必要なスキルや知識の習得と最低限の資金の確保をしておく方が堅実でしょう。
④投資をする
投資をすることで利益が出れば給与以外の収入になります。
代表的な投資は、株式や投資信託、国債などが挙げられます。
投資と聞くと大きな資金がある人が行うイメージがあるかもしれませんが、実は少額投資も可能です。
特に初心者には、少額投資に適した積立投資がおすすめです。
積立投資は、毎月決まったタイミングで購入するので毎日価格変動を気にするストレスもなく、一定額で買い続けるので価格が下がれば多く、上がれば少なく買うことになり、結果的に平均購入価格を下げるというメリットもあります。
しかし少額投資だから必ずしも安全という訳ではなく、あくまで投資なので元本割れのリスクはあります。
正しい知識を持ったうえで、必ず余裕資金で運用することが重要です。
⑤転職する
今働いている企業では希望する年収1400万円の実現が厳しい場合は、転職することもおすすめです。
何か専門的な資格やスキルを持っている場合には今まで培った知識や経験を活かして、同じ業界でさらなるキャリアアップが実現可能かもしれません。
新しいことにチャレンジしたいのであれば、転職することで今までと全く違った働き方の実現や収入アップを目指すことも良いでしょう。
最近ではハイクラス転職サイトも充実しているので、自分が理想とする条件での転職も期待できます。
まとめ
今回は年収1400万円の人の生活レベルや必要な税金対策、収入アップ方法について解説しました。
年収1400万円と言ってもすべてが自由に使えるわけではなく、ボーナスの有無や扶養家族人数によって変わりますが、税金や保険料を支払うと実際の手取り額は約960万円となります。
手取り額が960万円だと単身者は何不自由ない生活ができますが、多子世帯となると教育費などの費用がかさむので住環境など工夫が必要な場合もあるでしょう。
年収1400万円の人であっても将来を考えるとコツコツ資産を形成することが大切で、今回紹介した税金対策は手取り額をアップするには非常に有効な手段です。
今回ご紹介したとおり、副業や転職など収入を上げる手段はたくさんあるので、年収1400万を目指してまずは自分のできることから実践してみてはいかがでしょうか。
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