青森県のエンジニアの推定平均年収は約350〜380万円。エンジニアの全国平均年収440万円と比較すると、約60万〜90万円ほど低い水準です。本記事では推定根拠・キャリア構造・生活コストとのバランス・年収を上げる方法を、公開資料ベースで解説します。
「青森県でエンジニアとして働くと、年収はどのくらいになるのか」「東京で働くのと比べて、暮らしは厳しくなるのか」——地方でのキャリアを考えるとき、もっとも気になるのが年収の実態です。インターネット上には断片的な情報があふれていますが、企業タイプや勤務地域、経験年数、さらには生活コストまで含めて整理した記事は多くありません。本記事では、青森県のエンジニアの年収を、額面だけでなく「実質的な暮らしやすさ」という観点も交えて、できる限り立体的に解説していきます。
結論を先に述べると、青森県のエンジニアの推定平均年収は約350〜380万円で、エンジニアの全国平均440万円と比べると約60万〜90万円低い水準です。一方で、青森県の全職種平均年収は330万円であり、県内で見ればエンジニアはむしろ高収入の部類に入ります。つまり「全国基準では低め、県内基準では高め」という二面性を持つのが、青森県エンジニアの年収の特徴です。この構造を理解したうえで、自分のキャリアをどう設計するかが重要になります。
あわせて、近年はエンジニアの年収は?全国版の詳細解説はこちらのような全国データと比較しながら、自分の市場価値を把握しておくと、地方在住という条件下でも交渉の軸を持てるようになります。それでは、年収を左右する要因から順に見ていきましょう。
青森県のエンジニア年収を左右する3つの要因
青森県のエンジニア年収は一律ではなく、いくつかの要因によって大きく変動します。ここでは特に影響の大きい3つの要因を詳しく解説します。同じ「青森県のエンジニア」であっても、どこで・どの企業タイプで・どのような働き方をするかによって、年収帯は大きく動きます。
要因①:勤務先の企業タイプ・規模
青森県内のIT関連企業は、大きく分けて「地場のSIer・ソフトウェア開発会社」「首都圏企業の青森拠点・サテライトオフィス」「自治体・公的機関の情報システム部門」の3つに分類できます。青森市や八戸市には地場のIT企業が集中しており、弘前市にはIT企業誘致を積極的に進めてきた経緯から複数の拠点型企業が存在します。
たとえば、青森県内に拠点を持つ主要なIT企業としては、フォルクスウェア、アジアン・ブリッジ、弘前航空電子、NTTデータ東北(青森拠点)などが挙げられます。さらに近年は、リモートワークの普及に伴い、首都圏の給与水準を維持しながら青森で働くフルリモートエンジニアも増加傾向にあります。どの分類に属するかによって給与体系の考え方が異なるため、転職や就職を検討する際は、まず自分の志望先がどのタイプに当てはまるのかを意識すると、年収の見通しが立てやすくなります。
| 企業タイプ | 推定年収レンジ | 特徴 |
|---|---|---|
| 地場SIer・開発会社 | 300〜400万円 | 県内の公共案件や地元企業向けシステム開発が中心 |
| 首都圏企業の青森拠点 | 380〜500万円 | 本社基準の給与体系が適用される場合あり |
| 自治体・公的機関 | 350〜450万円 | 安定性が高く、福利厚生が充実 |
| フルリモート(首都圏企業) | 450〜650万円 | 首都圏の給与水準で青森の生活コストを享受 |
企業規模でみると、従業員1,000人以上の大企業に勤めるエンジニアと、従業員100人未満の中小企業のエンジニアでは、年収に100万円以上の差がつくことも珍しくありません。厚生労働省のデータでも、企業規模が大きくなるほど平均賃金が上昇する傾向が明確に示されています。これは青森県に限った話ではなく全国共通の傾向ですが、地方では大企業の選択肢そのものが限られるため、企業規模による格差がよりはっきり表れやすいといえます。
下のグラフは、上表の企業タイプ別の推定年収レンジを視覚的に並べたものです。地場の中小開発会社からフルリモート案件まで、同じ「青森県のエンジニア」でも幅があることが一目で分かります。
| 地場SIer | ███████████ | 300〜400万円 |
| 自治体・公的 | ███████████ | 350〜450万円 |
| 青森拠点 | █████████████ | 380〜500万円 |
| フルリモート | ██████████████████████ | 450〜650万円 |
要因②:地域手当と勤務地域
公務員や一部の大企業では「地域手当」が支給されますが、青森県は地域手当の支給対象外(0%)となっています。これは東京都特別区の20%、仙台市の6%と比較すると、基本給が同じでも手取りに大きな差が生まれる要因です。地域手当は給与の上乗せとして毎月支給されるため、その差は年間を通じて積み重なります。
ただし、青森県内でも勤務地域によって年収に差があります。青森市や八戸市などの都市部のほうが、郡部と比較して年収が高い傾向にあります。県内での転職を考える場合でも、勤務地がどこになるかは年収を見積もるうえで無視できない要素です。
| 地域 | 地域手当の割合 | エンジニア推定年収 |
|---|---|---|
| 東京都特別区 | 20% | 約500〜550万円 |
| 仙台市(宮城県) | 6% | 約420〜460万円 |
| 青森市 | 0% | 約360〜390万円 |
| 八戸市 | 0% | 約350〜380万円 |
| 弘前市 | 0% | 約340〜370万円 |
なお、地域手当は国家公務員の給与制度に基づくものですが、民間企業でも同様の傾向が見られます。首都圏との給与格差の一因となっているため、転職時には地域手当の有無を確認することが重要です。求人票の額面が同じでも、地域手当が乗るかどうかで実際の受取額は変わってきます。とりわけ公的機関や大手企業の地方拠点を志望する場合は、給与規定における地域区分の扱いを面接時に確認しておくとよいでしょう。
| 東京特別区 20% | ██████████████████████ | 約500〜550万円 |
| 仙台市 6% | ██████████████████ | 約420〜460万円 |
| 青森市 0% | █████████████ | 約360〜390万円 |
| 八戸市 0% | █████████████ | 約350〜380万円 |
| 弘前市 0% | █████████████ | 約340〜370万円 |
要因③:物価差・生活コストの違い
年収の額面だけでなく、「実質的な可処分所得」で考えることが重要です。総務省「消費者物価地域差指数(2024年)」によると、青森県の物価水準は全国平均を100とした場合、約96〜97程度とされています。特に住居費の差は顕著で、東京23区と比較すると家賃は3分の1〜4分の1程度です。額面の年収だけを見て「地方は給与が低い」と判断するのは早計で、支出側の負担まで含めて初めて生活水準の実像が見えてきます。
| 指標 | 青森県 | 東京都 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1LDK家賃(月額) | 約4.5万円 | 約12万円 | ▲7.5万円/月 |
| 消費者物価指数 | 96.8 | 104.5 | ▲7.7pt |
| 年間生活コスト差(推計) | 青森県のほうが年間約90〜120万円安い | ||
このように、額面年収では東京と約100万円の差があるエンジニアでも、生活コストの差を差し引くと実質的な暮らしやすさはほぼ同等、あるいは青森のほうが余裕があるケースも十分にあり得ます。特に住宅費の安さは大きなメリットで、持ち家率が高い青森県ではローン負担も軽く、資産形成の面でも有利です。住居にかかる固定費が抑えられる分、貯蓄や自己投資に回せる余地が生まれやすいのも地方在住の利点といえます。
青森県のエンジニア 経験年数別の年収推移
エンジニアの年収は経験年数によって大きく変動します。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」のデータをもとに、青森県のエンジニアの経験年数別の推定年収をまとめました。新卒からベテランまで、キャリアのどの段階にいるかによって、全国平均との距離感が変わってくる点に注目してください。
| 経験年数 | 青森県 推定年収 | 全国平均年収 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 1年目(新卒) | 約250万円 | 約300万円 | ▲50万円 |
| 3年目 | 約300万円 | 約360万円 | ▲60万円 |
| 5年目 | 約350万円 | 約420万円 | ▲70万円 |
| 10年目 | 約420万円 | 約520万円 | ▲100万円 |
| 20年目 | 約500万円 | 約620万円 | ▲120万円 |
※厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」をもとに、青森県の地域係数を考慮して推計した数値です。
注目すべきは、経験年数が長くなるほど全国平均との格差が広がる傾向にある点です。1年目では約50万円の差が、20年目では約120万円まで拡大しています。これは、青森県内では管理職ポジションやハイレベルなプロジェクトが限られるため、年収の天井が比較的低くなることが要因として考えられます。キャリアの後半でより専門性や責任の重い役割を担うほど、その差が顕在化しやすいといえます。
一方で、近年はリモートワーク案件の増加により、青森に住みながら首都圏の案件に携わるエンジニアも増えています。このようなケースでは、経験10年以上で年収500〜600万円台に到達する方も出てきており、従来の「地方=年収が頭打ち」という構図は変わりつつあります。働く場所と給与水準を切り離せる職種であるエンジニアは、この変化の恩恵をもっとも受けやすい職業のひとつだといえるでしょう。
| █ | 1年目 | |
| ███ | 3年目 | |
| ██████ | 5年目 | |
| ███████████ | 10年目 | |
| ██████████████████████ | 20年目 |
青森県の生活コスト vs 年収のバランス分析
年収の額面だけでは、実際の生活水準を正確に把握することはできません。ここでは、青森県と東京都のエンジニアの生活コストを具体的に比較し、実質的な豊かさを検証します。地方移住やUターン・Iターンを検討するうえで、もっとも実感に近い判断材料になる部分です。
| 生活費項目 | 青森県(月額) | 東京都(月額) | 年間差額 |
|---|---|---|---|
| 家賃(1LDK) | 約4.5万円 | 約12.0万円 | 約90万円 |
| 食費 | 約3.5万円 | 約4.5万円 | 約12万円 |
| 交通費 | 約1.5万円(車維持費含む) | 約1.2万円(定期代) | 約▲3.6万円 |
| 光熱費 | 約1.8万円 | 約1.2万円 | 約▲7.2万円 |
| 合計生活費 | 約11.3万円 | 約18.9万円 | 約91万円 |
※総務省「家計調査」および各種不動産情報サイトのデータをもとに作成。交通費は青森県では自家用車の維持費(ガソリン代・保険・車検等を月割り)、東京都では公共交通機関の定期代として計算。
上記の比較から、青森県と東京都では年間約91万円の生活コスト差があることがわかります。ただし、青森県ならではの注意点もあります。項目ごとに見ると、すべてが青森のほうが安いわけではない点を押さえておきましょう。
自動車は必須:青森県は公共交通機関が限られるため、自家用車がほぼ必須です。車の維持費(月額約1.5〜2万円)は東京にはない出費ですが、それでも家賃差で十分に吸収できます。
光熱費は割高:冬季の暖房費が大きく、特に灯油やガスの使用量が増える12月〜3月は月額2〜3万円になることもあります。年間を通じた光熱費は東京より年間約7万円ほど高くなります。
食費は安め:青森県はりんごをはじめとした農産物の産地であり、新鮮な食材が安く手に入ります。外食費も東京と比べて2〜3割ほど安い傾向にあります。
これらを総合すると、青森県のエンジニア年収370万円は、東京のエンジニア年収460万円と実質的にほぼ同等の生活水準を実現できるといえます。額面の差ほど生活の質に差は出ないのが実態です。年収の比較は「いくらもらえるか」だけでなく「いくら手元に残るか」で考えることが、地方でのキャリアを冷静に評価する鍵になります。
| 青森県 | █████████████ | 青森県 |
| 東京都 | ██████████████████████ | 東京都 |
青森県でエンジニアが年収を上げる方法
青森県でエンジニアとして年収アップを目指すには、戦略的なキャリア設計が重要です。ここでは具体的な3つの方法を紹介します。地方という制約の中でも、打ち手は決して少なくありません。
方法①:資格取得で市場価値を上げる
IT系資格の取得は、特に地方での年収アップに直結しやすい手段です。青森県内のIT企業では、資格手当を設けている会社が多く、月額5,000円〜30,000円の手当が支給されるケースがあります。資格は客観的なスキルの証明になるため、転職市場でも評価されやすく、地方での選択肢を広げる武器になります。
特に年収アップに効果的な資格は以下の通りです。
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験:IT業界の基礎資格として広く認知されており、未取得者との年収差は年間20〜30万円程度になることもあります。青森県内の企業では応募条件に含まれることも多いため、未取得の方は優先的に取得を目指しましょう。
AWS認定ソリューションアーキテクト:クラウドスキルの証明として需要が急増しています。青森県でもクラウド移行プロジェクトが増加しており、取得者は年収で30〜50万円のプレミアムがつくことがあります。
プロジェクトマネージャ試験:マネジメント層への昇進を目指す場合に有効です。青森県内ではPM人材が不足しているため、資格取得者の希少価値が高く、年収50万円以上のアップも期待できます。
情報セキュリティマネジメント・情報処理安全確保支援士:セキュリティ分野は全国的に人材不足が深刻であり、青森県も例外ではありません。特に自治体系の案件ではセキュリティ資格保持者が重宝されます。
資格取得は短期的な手当だけでなく、より専門性が高い役割へステップアップするための土台にもなります。一般に、要求されるスキルや責任が重い役割ほど年収は高くなる傾向があるため、上位資格の取得はその扉を開く準備として有効です。学習計画を立てる際は、現在の業務と親和性の高い分野から着実に押さえていくのが、挫折しにくい進め方です。
方法②:職場・ポジションの変更
同じ青森県内でも、勤務先を変えるだけで年収が大幅にアップするケースは少なくありません。所属する企業や担う役割を変えることは、地方在住のまま年収を引き上げる現実的な選択肢です。
中小企業から大手企業の青森拠点へ:NTTデータ東北、富士通系列、日立系列など、大手SIerの東北・青森拠点では、本社に準じた給与体系が適用されることがあります。同じ青森市内勤務でも、年収ベースで50〜100万円アップが見込めます。
開発職からPM・PLへのキャリアアップ:プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーへの昇進は、年収アップの王道です。青森県内でもPM層は500万円以上の年収が一般的であり、開発者からの転身で100万円以上のアップも可能です。マネジメント経験は地域を問わず評価されるスキルであり、将来的な選択肢の広がりにもつながります。
フリーランスへの転身:十分なスキルと人脈がある場合、フリーランスエンジニアとして独立するのも選択肢の一つです。リモート案件を中心に受注すれば、月単価50〜80万円(年収600〜960万円)も現実的な水準です。ただし、青森県内の対面案件のみで高単価を維持するのは難しいため、リモート案件の獲得が前提となります。独立は収入の上限を取り払える一方、案件獲得や事務処理を自分で担う必要があるため、会社員時代にスキルと実績、人脈を十分に蓄えてから踏み出すのが安全です。
方法③:転職で年収アップを実現する
年収を大幅にアップさせるもっとも確実な方法は、転職です。特に以下のような転職パターンでは、年収アップの成功率が高い傾向にあります。
青森県内での同業転職:同じ青森県内でも、企業によって給与水準には大きな差があります。特に、公共案件を多く受注している企業や、首都圏からの下請けではなく自社サービスを持つ企業は、比較的高い給与を提示する傾向にあります。
リモート可能な首都圏企業への転職:フルリモートを認める首都圏のIT企業に転職すれば、青森に住みながら首都圏水準の給与を得ることができます。年収で100〜200万円のアップも珍しくありません。前述のとおり、Webエンジニアの年収相場(全国版)のような職種別の全国データを把握しておくと、リモート転職時の年収交渉の目安になります。
東北の中核都市(仙台など)への転職:完全なUターン・Iターンではなく、仙台を含む東北の中核都市への転職も選択肢です。仙台はIT企業の集積が進んでおり、青森県内よりも50〜80万円ほど高い年収が期待できます。新幹線通勤の補助を出す企業もあります。
転職を検討する際は、転職エージェントの活用が効果的です。特に地方の求人は非公開のものが多く、エージェントを通じてしかアクセスできない高年収案件も存在します。自分の市場価値が分からない場合も、転職エージェントの無料相談を通じておおよその相場感を把握できます。
転職・選考を成功させるための準備
年収アップを実現するうえで、転職そのものの進め方も成否を大きく左右します。地方在住のエンジニアがリモート案件や首都圏企業を狙う場合、準備の質がそのまま結果に直結します。ここでは、数字に頼らず実践できる選考準備の考え方を整理します。
職務経歴書とポートフォリオの整理
エンジニアの転職では、職務経歴書に加えて、これまで手がけたプロジェクトや技術スタックを整理したポートフォリオが評価の鍵になります。担当した工程(要件定義・設計・実装・テスト・運用のどこを担ったか)、使用した言語やフレームワーク、チーム内での役割を、具体的なエピソードとともに言語化しておきましょう。地方の小規模チームでは一人が幅広い工程を担当することも多く、その「守備範囲の広さ」はむしろ強みとしてアピールできます。GitHubのリポジトリや技術ブログがあれば、スキルの裏付けとして添えると説得力が増します。
リモート前提の面接対策
首都圏企業のリモート求人を受ける場合、面接もオンラインで行われるのが一般的です。通信環境や静かな環境を整えるのはもちろん、画面越しでも伝わるように結論から話す習慣をつけておくと印象がよくなります。技術面接ではコーディング課題や設計の議論が出ることもあるため、基礎的なアルゴリズムや設計の考え方を事前に復習しておきましょう。あわせて「なぜ地方に住みながらこの会社で働きたいのか」という志望動機は必ず問われるため、自分なりの一貫したストーリーを準備しておくことが大切です。リモートワークで成果を出せる自走力があることを、過去の経験に基づいて示せると説得力が高まります。
エージェントの活用と複数登録
転職エージェントは、求人紹介だけでなく、職務経歴書の添削、面接日程の調整、年収交渉の代行まで幅広く支援してくれます。特に地方在住で首都圏の求人を狙う場合、現地の事情に明るいエージェントと、全国・リモート求人に強いエージェントを使い分けると効率的です。1社だけに絞らず複数のエージェントに登録し、紹介される求人やアドバイスを比較することで、自分に合った選択肢を見極めやすくなります。担当者との相性も成否を左右するため、合わないと感じたら遠慮なく担当変更を申し出てよいでしょう。
青森県でエンジニアとして働く際のポイント
年収だけでなく、働き方や環境という観点も、長く働くうえでは無視できません。ここでは口コミ等で語られやすい定性的な傾向を整理します。
働き方・福利厚生の傾向
青森県内の企業は、地域に根ざした安定志向の会社が多く、自治体・公的機関の情報システム部門のように福利厚生が充実し、腰を据えて働きやすい環境が見られます。一方で、首都圏企業のフルリモート求人では、フレックスタイムや裁量労働といった柔軟な働き方を採り入れている企業が多く、ライフスタイルに合わせて働ける点が魅力です。通勤時間が短い、あるいは通勤そのものが不要になることで、家族との時間や自己研鑽の時間を確保しやすいのも、地方でエンジニアとして働く大きな利点といえます。
キャリアパスの考え方
エンジニアのキャリアには、技術を深めるスペシャリストの道と、チームやプロジェクトを束ねるマネジメントの道があります。青森県内ではPM層の求人が限られる一方、その希少性ゆえにマネジメント経験者は高く評価されます。逆に、特定の技術領域に特化したスペシャリストは、リモート案件を通じて全国の高単価案件にアクセスできる可能性が広がっています。どちらを目指すにせよ、まずは自分の強みと志向を見極め、それに沿ってスキルを積み上げていくことが、長期的な年収アップにつながります。隣接する職種への理解を深めておくと、キャリアの選択肢が広がります。たとえばインフラエンジニアの年収(全国版)のような関連職種の動向を知っておくと、自分の専門性をどう伸ばすかの判断材料になります。
口コミ・評判の定性的な整理
青森県でエンジニアとして働く人の声を定性的に整理すると、「生活コストが抑えられ、ゆとりある暮らしができる」「通勤や住環境のストレスが少ない」といった満足の声がある一方、「県内だけでは大規模・先進的なプロジェクトの経験を積みにくい」「キャリアの天井を感じる場面がある」といった課題も聞かれます。こうした評判は、リモート案件の活用や転職によって解消できる部分も多く、働く環境を自分で選び取っていく姿勢が、満足度を高める鍵になります。求人を比較する際は、給与だけでなく、案件の規模や使用技術、チーム体制といった「成長機会」の観点も含めて検討するとよいでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 青森県の未経験エンジニアの年収はどのくらいですか?
青森県で未経験からエンジニアとして就職した場合、初年度の年収は約230〜270万円が目安です。月給にすると18〜22万円程度で、これに賞与が年2回(計2〜3ヶ月分)加わる形が一般的です。全国の未経験エンジニアの初年度年収が約280〜320万円であることを考えると、やや低い水準ではありますが、青森県の生活コストの低さを加味すれば、実質的な生活水準はそれほど変わりません。なお、プログラミングスクールの修了証やポートフォリオがある場合は、未経験でも260〜280万円の提示を受けられるケースが増えています。
Q2. 青森県でもリモートワークで高年収を得ることは可能ですか?
はい、可能です。近年、フルリモートを導入する首都圏のIT企業が増加しており、青森県在住でも年収450〜650万円の案件に携わるエンジニアが実際に存在します。特にWeb系エンジニア(フロントエンド・バックエンド)、クラウドエンジニア、データエンジニアといった職種はリモート案件が豊富です。ただし、リモートワークで高年収を得るには、3年以上の実務経験と、自走できるスキルレベルが求められることが多い点は留意が必要です。また、企業によっては「地方在住者は給与を一定割合減額する」制度を設けているところもあるため、入社前に確認しましょう。
Q3. 青森県から東京に転職すると年収はどのくらい上がりますか?
青森県から東京都内のIT企業に転職した場合、同程度のスキル・経験であれば年収が80〜150万円程度アップするのが一般的です。たとえば、青森で年収350万円のエンジニアが東京に転職した場合、450〜500万円程度の提示を受けるケースが多く見られます。ただし、前述のとおり東京では家賃をはじめとする生活コストが大幅に高いため、手取りベースでの増加分は額面ほど大きくありません。年間の生活コスト差(約90〜120万円)を差し引くと、実質的な年収アップは限定的になる場合もあります。転職の際は、額面年収だけでなく「可処分所得」で比較検討することをおすすめします。
Q4. 青森県で年収を上げるために、まず何から始めればよいですか?
まずは現状の自分の市場価値を客観的に把握することから始めましょう。日々の業務に追われていると、自分のスキルが転職市場でどう評価されるのかを見失いがちです。職務経歴書を更新し、これまでの経験や担当工程を棚卸ししたうえで、転職エージェントの無料相談を活用すれば、おおよその相場感と改善点が見えてきます。並行して、業務と親和性の高いIT資格の取得を進めれば、現職での手当や昇給につながると同時に、転職時のアピール材料にもなります。地方在住でもリモート案件という選択肢が広がっている今、行動を起こすこと自体が年収アップの第一歩です。
まとめ
青森県のエンジニアの推定平均年収は約350〜380万円で、エンジニアの全国平均年収440万円と比較すると約60〜90万円低い水準です。しかし、青森県の全職種平均年収330万円と比べれば、エンジニアは県内でも高収入の部類に入ります。
また、生活コストの観点から見ると、青森県は東京と比べて年間約90万円以上の生活費を節約できるため、額面年収の差ほど実質的な生活水準の差は大きくありません。特に住居費の安さは大きなメリットであり、持ち家やゆとりある住空間を確保しやすい環境が魅力です。
年収アップを目指すなら、IT資格の取得、大手企業やリモート企業への転職、そしてPM・PLへのキャリアアップが効果的な方法です。特にリモートワークの普及は、青森県在住エンジニアにとって大きなチャンスであり、首都圏水準の年収を得ながら青森の豊かな生活環境を享受できる時代になりつつあります。
青森県でエンジニアとしてのキャリアを充実させたい方は、まず自分の市場価値を正確に把握し、戦略的にキャリアプランを組み立てていくことが重要です。職務経歴書の整理、資格取得、エージェントの活用といった小さな一歩の積み重ねが、最終的な年収と暮らしの質を大きく左右します。
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