キックボクサーの野杁正明選手をご存知でしょうか?
数々のタイトルを獲得し、圧倒的な強さを誇る野杁正明選手の華々しいキックボクサー人生。
しかし、キックボクサーの驚きのファイトマネーや収入の現実がありました。
キックボクサーの収入や、一流と言われる野杁正明選手の年収に迫ります。
野杁正明の年収は一体いくらなのか?
野杁正明とはどんな選手?
野杁正明選手は1993年5月11日生まれのK-1ウェルター級キックボクサーです。
出身は愛知県名古屋市で3人兄弟の末っ子。
身長175㎝、体重69㎏。
K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTジムに所属しています。
入場曲はONE OK ROCK の『Wasted Nights』
戦績は59戦 48勝(24KO) 11敗0分。
野杁正明選手は数多くのタイトルを獲得しています。
- 2009全日本新空手K-2軽量級王者
- K-1甲子園2009王者
- Road to GLORY JAPAN -65㎏SLAM王者
- K-1 WORLD GP 2016 -65kg 日本代表決定トーナメント準優勝
- NDC -66kg王者
- WBSムエタイ日本スーパー・ライト級王者
- 第2代Krushウェルター級王者
- 第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者
- 第2代K-1 WORLD GPウェルター級王者
圧倒的な強さから“新時代の怪物”といわれています。
野杁正明選手はガードを固めて相手に近づいていくファイトスタイルが非常に特徴的です。
安保瑠輝也選手はこのファイトスタイルを「壁かと思った。K-1選手の中で一番穴がない。」と評価しています。
対戦相手が誰であってもスタイルを変えることはなく、相手からどんなに激しい攻撃を繰り出されても、決してガードを下げずに距離を潰し続け、ローやボディで徐々に相手のスタミナを奪います。
相手の意識が緩んだ一瞬を見逃さず、拳を叩き込むのが野杁正明選手のスタイルです。
どんな試合のどんな状況においても淡々と戦い続ける冷静さこそが野杁正明選手の強みといえます。
野杁正明の生い立ち
いじめにあっていた小学校2年生の時、助けてくれた先輩に憧れて「大石道場」に入門し空手を習い始めました。
空手を始めてからいめじもなくなり、野杁正明選手はどんどん強くなります。
1年後には中部ジュニア大会で優勝するまでの実力となりました。
中学1年生で受けたK-1のトライアウトで特別合格をもらったことをきっかけに、空手からキックボクシングに転向します。
2009年、高校1年生の時にはK-1甲子園に出場し、前年度王者のHIROYA選手に3-0の判定勝ちし優勝しています。
K-1甲子園では初となる1年生チャンピオンになりました。
2010年3月にプロデビューし、浅瀬石真司選手に3-0の判定勝ち。
2013年、WBCムエタイ日本スーパーライト級王座決定戦で高橋誠治選手に3RKOで勝利しています。
2017年、K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチでゲーオ・ウィラサクレック選手に2-1で判定勝ちしK-1スーパー・ライト級王者に輝きました。
2018年、大和哲也選手と対戦してスーパーライト級初防衛を果たしています。
その後、ウェスター級に転向。
2021年にはK-1 WORLD GP第2代ウェルター級王者決定戦の決勝で安保瑠輝也選手に3RKOで勝利し、第2代K-1ウェルター級王者に輝きました。
K-1二階級制覇はまだ3人しか成し遂げていない快挙です。
野杁正明選手の家族は?
野杁正明選手は結婚し、2人のお子さんに恵まれています。
高校1年生から知り合いの真帆さんと2016年9月1日に入籍。
2017年2月16日に長女の莉緒菜(りおな)ちゃん、2019年10月3日には長男の湊斗(みなと)くんが誕生しています。
K-1ファイトマネーの歴史
現在K-1はファイトマネーを公表していません。
創業当時の第1回ファイトマネーは約130万円、優勝者には賞金1000万円という条件でした。
当時のキックボクシングは人気が低迷しており、世界チャンピオンでもファイトマネーは30~50万円が相場だったため、出場者たちは大いに喜んだようです。
その後、K-1の人気が高まるとファイトマネーの金額も上がっていきます。
黄金期に活躍した魔裟斗選手は1試合5000万円だったようで、現役生活で10億円稼いだといわれています。
盛り上がりを見せていたK-1人気も落ち着き始め運営会社が破産しますが、2014年にK-1実行委員会が発足し、新生K-1時代が始まります。
発足後は現在のファイトマネーに近い形になっていきます。
K-1実行委員会は日本向けに展開され、4000人規模の会場で地道にファンを増やしていく方針に転換し、ボクシングのように細かく階級分けをしました。
現在ほとんどのK-1選手のファイトマネーは1試合5〜10万円といわれています。
日本チャンピオンで30万円程度、世界王者クラスになると100〜300万円とされ、武尊選手などの人気選手の場合で500万円と推定されます。
試合は年4回ほどしかなく、野杁正明選手でも400〜1,200万円程度のファイトマネーと思われます。
K-1のファイトマネーは他の格闘技団体と比較して低いといえます。
他格闘技団体とのファイトマネーの比較
キックボクシングとの比較
キックボクシングのファイトマネーは日本チャンピオンクラスでも年間30〜100万円ほどといわれています。
しかし、団体や試合によってはチケットを売った金額が選手の取り分となることもあります。
世界レベルの人気選手となれば1試合でファイトマネーが数千万円になる可能性もあります。
ボクシングとの比較
日本チャンピオンクラスは1試合100万円を超え、世界チャンピオンクラスになれば桁違いのファイトマネーを手にする可能性もあります。
たとえば2022年WBA・IBF世界ミドル級王座統一選で村田涼太選手は日本人歴代最高額の6億円を受け取ったとされています。
いずれの格闘技団体も、日本ランカーレベルがファイトマネーのみで生計を立てるのは難しいようです。
選手たちはジムの費用を自腹で払ってトレーニングしています。
日本チャンピオンクラスも、ファイトマネーからマネジメント料などが手数料として引かれます。
ファイトマネーのみでの生活は不可能のため、アルバイトなどをして生活費を稼いでる選手がほとんどです。
K-1選手の収入源は?
ファイトマネー
1試合3~5万円が相場です。
日本チャンピオンクラスになると30万円前後に上がります。
世界チャンピオンクラスになると300万円程度です。
スポンサー契約料
試合ごとにスポンサー企業から報酬が入る場合があります。
契約社数や契約内容により、選手の取り分は異なります。
YouTube、SNSなど
SNSを通して選手本人が発信していることもあります。
最近ではYouTubeチャンネルを開設している格闘家は少なくありません。
多少の公告収入は見込めますが、登録者数や再生回数、フォロワー数に応じてとの収入となります。
副業
ファイトマネーだけで生計を立てられる選手は極わずかであり、多くの選手はアルバイトなど他の仕事を掛け持ちしています。
野杁正明選手の収入の内訳
輝かしい功績を持つ野杁正明選手ですが、収入はどれぐらいなのでしょうか?
ファイトマネー
1試合100~300万円とすると最高で300万円×4試合=年間1,200万円となります。
スポンサー契約料
野杁正明選手は現在スポンサー13社と契約しています。
1社あたり年間100万円として、スポンサー契約料だけで1,300万円です。
野杁正明選手の年収
野杁正明選手の収入をまとめると、下記の通りです。
- ファイトマネー:1,200万円
- スポンサー契約料:1,300万円
年収は2,500円ぐらいと推定されます。
今のところYouTubeチャンネルの開設、CM契約はありません。
特に副業もしていないようです。
歴代K-1選手の年収は?
魔裟斗選手
魔裟斗選手はK-1史上、もっとも稼いだ選手として知られいます。
1試合のファイトマネーは最高で5,000万円でした。
年間1億円のファイトマネーが5年間ほど続き、魔裟斗選手は現役時代に10億円稼いだといわれています。
武尊選手
第4代K-1スーパー・バンタム級王者、初代K-1フェザー級王者、K-1スーパー・フェザー級王者となり、前人未到のK-1史上初の三階級制覇を成し遂げています。
昨年の「THE MATCH 2022」では那須川天心選手との試合で、大会視聴チケットの発売数50万枚超えを記録しています。
K-1ファンのみならず、日本中が大いに盛り上がりました。
現在、武尊選手は「ABEMA」専属PPVファイター契約を締結しています。
武尊選手の試合は「ABEMA」が独占配信する権利を有しており、「ABEMA PPV ONLENE LIVE」にて独占生中継することになっています。
この契約では“1試合ごとに最低保証として1億円の報酬を支払い、大会視聴チケットの売上に応じた追加報酬も予定している”とされています。
武尊選手のファイトマネーは1試合ごとに最低1億円、年収はそれ以上といえるでしょう。
皇治選手
K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント第3位、ISKA世界ライト級王者、初代HEATキックライト級王者の実力のある選手です。
2019年にK-1を離脱し、2020年よりRIZINへ参戦しています。
皇治選手のファイトマネーは公開されていませんが、他の選手からのコメントなどから推測すると1試合あたり200~300万円ぐらいだと思われます。
平均年間3試合出場しているとして、ファイトマネーだけで300万円×3試合で900万円になります。
皇治選手がスポンサー契約している企業は37社。
スポンサー名は、試合で着用するトランクスに企業広告として記載されます。
スポンサー料も公開されいませんが、1試合あたり2,000万円ぐらいと推測され、年間3試合だとすると6,000万円です。
皇治選手が開設しているYouTubeチャンネルの登録者数は30万人。
ファン向けということもあり広告掲載は多くありませんが、YouTubeの広告収入は年間360万円前後といわれています。
YouTubeのほかにアパレルブランド『MADBRO』もプロデュースしています。
トレーニングウェアを販売しており、自身でモデルもしています。
アパレルでの年間収益は1,400万円ぐらいと推測されます。
ファイトマネー以外に複数の収入源を持つ皇治選手の年収は7,000万円以上といわれています。
安保瑠輝也選手
安保瑠輝也選手は2019年に第4代K-1 WORLD GPスーパーライト級王者のタイトルを獲得しています。
2021年にはK-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメントで野杁正明選手とも対戦。
2023年にK-1を離脱し、ブレイキングダウンに参戦しています。
ファイトマネーは1試合あたり100~200万円と推測でき、最高で200万円×4試合=年間800万円となります。
2020年に開設したYouTubeチャンネルの登録者数は67万人。
YouTubeの広告収入は年間1,200万円ほどと推測されます。
その他スポンサー契約料や2018年から大阪で経営するキックボクシングジムの収益を合わせると、安保瑠輝也選手の年収は4,000~7,200万円といわれています。
まとめ
K-1選手のファイトマネーは決して多いとはいえません。
一般選手はいうまでもなく、日本チャンピオンクラスの選手でもファイトマネーのみで生計を立てるのは難しいのが現実です。
多くの選手が厳しい生活の中、日々のトレーニングに励んでいます。
世界チャンピオンクラスになればファイトマネーのみで暮らせそうですが、そこにたどり着けるのもほんの一握りの選手です。
野杁正明選手は特に副業はしていないため、数少ない1人といえます。
野杁正明選手の今後の活躍に期待したいですね。
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