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SES2年目で1月に退職すると、5月分までの住民税が最後の給与からまとめて引かれます。そのため、その月の手取りは大きく減ります。自社開発の転職先が決まっていて入社まで空白がない場合は、住民税を転職先の給与天引きに引き継ぐ相談をします。空白がある場合は、一括で払うか自分で納付するかを、最後の月の手取りを見て選びます。
自社開発への転職が見えてきたSES2年目にとって、1月退職は区切りのよい時期に見えます。ただ、最後の給与で住民税がまとめて引かれる仕組みを知らないと、2月の生活費が足りなくなります。
SES2年目が1月退職すると、住民税の一括天引きで最後の手取りはどれだけ減るか
1月退職なら、住民税の5月分までが最後の給与から一度に引かれる
会社が給与から引く住民税は、6月から翌年5月までの12回に分かれています。1月1日から4月30日までに退職すると、5月分までの残りが最後の給与などからまとめて引かれます。
1月の給与が最後なら、1月分に2〜5月分の4回分が上乗せされ、合計5回分が一度に引かれます。給与が翌月払いの会社では最後の振込月がずれるため、給与明細の支給日で数えます。
一括で引かれる額は「通知書の月額×回数」で出せる
毎年5月31日までに、会社を通して特別徴収税額決定通知書が届きます。そこに書かれた7月以降の月額が計算のもとになります。
- 最後の給与で引かれる住民税 = 月額 ×(最後の月の分+5月分までの残り回数)
- ふだんの月より手取りが減る額 = 上の額 − 月額1回分
- 通知書をなくした人は、給与明細の「住民税」欄の毎月の額で代わりに計算できます
新卒で入社したSES2年目の場合、いま引かれている住民税は、入社1年目の途中から働いた分の所得をもとにしています。このため、1年を通して働いた次の年度分は、6月から上がると考えられます。
最後の月の手取りを、給与明細を使って試算する
特別徴収税額決定通知書か直近の給与明細で、住民税の月額を見る。
最後の給与の月から5月分までの回数を数える(1月が最後なら5回)。
月額に回数を掛けて、最後の給与から引かれる住民税の合計を出す。
一括額から月額1回分を引き、ふだんの月より減る額をつかむ。
社会保険料の引かれ方も退職日で変わるため、最後の給与の内訳を人事に問い合わせる。
地方税法では、5月31日までに払われる給与や退職手当が住民税の残りより少ない場合、一括で引かない扱いになっています。最後の給与が少ないときは、一括にならず残りを自分で納める形になると考え、通知が届くまで生活費を残しておきます。
- 特別徴収税額決定通知書か給与明細で、住民税の月額を確かめた
- 最後の給与が振り込まれる月を、給与明細の支給日で確かめた
- 一括額(月額×回数)を計算した
- 2月の家賃やカードの引き落としに足りるか確かめた
- 自社開発の転職先に、住民税を引き継げるか聞いた
自社開発の転職先に住民税を引き継げば、1月退職でも一括を避けられる
一括・引き継ぎ・自分で納付の3つで、SES2年目の手取りがどう変わるかを比べる
| 払い方 | SESの最後の給与 | 自社開発に入社した後 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 一括で天引き | 5月分までまとめて引かれ、大きく減る | 6月から新しい年度の分が天引きされる | 貯金で1〜2月を乗り切れる人 |
| 転職先へ引き継ぐ | その月の分だけ引かれる | 残りの月の分を転職先の給与から引く | 1月退職・2月入社など、空白がない人 |
| 自分で納付する形に切り替える | その月の分だけ引かれる | 納付書で自分で払う | 入社日が決まっていない人、空白が長い人 |
住民税の総額はどの方法でも同じで、違うのは「どの月の手取りから出ていくか」だけです。どれを選ぶと得かは、最後の月と入社後の月のどちらに余裕があるかで決まります。
引き継ぐなら、退職日より前に前の会社と転職先の両方へ伝える
引き継ぐには、前の会社が「給与所得者異動届出書」に引き継ぎの内容を書き、転職先が受け入れ欄を書いて市区町村に出す流れが一般的と考えられます。書類を出す期限は市区町村が決めているため、住所地の案内で確かめます。
1月1日から4月30日までに辞める場合、何も申し出なければ最後の給与からまとめて引かれます。引き継ぎを望むなら、最後の給与を計算する前に、SESの会社の人事へ伝えておきます。
入社日が空くと引き継げないことがある
1月末に退職して3月に入社するような場合、転職先には天引きする給与がまだありません。そのため、一括で払うか、自分で納付する形に切り替えるかを選ぶことになると考えられます。
- 入社日がいつか(空白があるか)
- 最後の月と入社後の月の、どちらで払うか
- 6月から天引きされる新しい年度の額は、前の年の所得で決まる
内定の承諾から入社日を決めるまでの間に、住民税の引き継ぎも転職先の人事に聞いておくと、手取りの見通しが立ちます。
1月退職のSES2年目は、年末調整・源泉徴収票・確定申告で手取りを取り戻せるか
前の年の分の年末調整は、12月に在籍していればSESの会社で受けている
年末調整は12月に行われます。1月に辞める人は12月時点で在籍しているため、前の年の分はSESの会社で精算されていると考えられます。
会社によっては1月の給与で精算するため、12月と1月の給与明細に「年調」の欄があるかを見ます。
1月退職で受け取る源泉徴収票は2種類ある
- 前の年の1年分:1月31日までに交付される
- 退職した年の1月分:退職してから1か月以内に交付される
- 退職した年の分は、自社開発の転職先での年末調整に使う
2枚目の源泉徴収票が届かないと転職先で年末調整ができないため、退職の手続きのときに送り先を伝えておきます。
自社開発に年内に入社すれば転職先で年末調整、年末まで空白なら還付申告
年の途中で転職した人も、12月に在籍していれば転職先の年末調整を受けられます。年末までどこにも勤めなかった人は年末調整を受けられないため、翌年1月1日から受け付けられる還付申告で、引かれすぎた所得税を取り戻します。
医療費控除などで前の年の分を申告する場合、令和8年分の確定申告の期間は2027年2月16日から3月15日です。
SES2年目が客先常駐のまま1月退職を伝える順番と、違約金・有給への備え
最初に伝える相手は客先ではなく、雇用主であるSESの会社
SESの会社と客先の契約は会社どうしのもので、民法では準委任や請負として定められています。客先から直接仕事の指示を受けている状態は「偽装請負」の可能性が高いとされます。
退職を最初に伝える相手は、雇用契約を結んでいるSESの会社の上司です。契約が準委任でも、客先との間に指揮命令の関係があれば労働者派遣にあたるとされています。
1月退職から逆算して、申し出る時期を決める
期間の定めのない雇用は、申し出から2週間で終わるとされています。ただし、就業規則で決められた申し出の期限や、客先との契約の更新月も重ねて見ます。
- 客先との契約の更新月に合わせて、更新が決まる前にSESの会社の上司へ伝える
- 冬の賞与の支給日と在籍の条件を就業規則で見てから、退職日を決める
- 引き継ぐ範囲を先に示し、有給休暇を消化する日程と一緒に相談する
- 客先の担当者に、先に辞める話をしてしまう
- 契約の更新が決まった直後に切り出し、更新した期間を理由に引き止められる
- 退職日だけを決めて、住民税の一括や有給の残り日数を確かめない
1月末に辞めるなら、冬の賞与と客先との契約の更新月の両方を、12月の前半までに確かめておきます。
違約金や損害賠償を持ち出されたときと、有給の消化
労働基準法には、労働契約を守らなかったときの違約金や損害賠償の額を前もって決めておく契約を禁じる規定があります。条文はe-Gov法令検索で確かめられます。
- 年に10日以上の有給休暇が与えられている人は、年5日を取ることが会社の義務になっている
- 有給休暇を請求できる期限は2年
- 残りの日数は給与明細か勤怠システムで確かめ、退職日から逆算して消化の日程を出す
引き止めで言われた内容は日付と一緒に記録し、労働局の総合労働相談コーナーに相談できるようにしておきます。
退職後に自分でする手続きと期限
| 手続き | 期限・時期 | 窓口 |
|---|---|---|
| 健康保険の任意継続 | 資格を失った日(退職日の翌日)から20日以内 | 加入していた健康保険 |
| 国民健康保険・国民年金への切り替え | 空白がある場合。期限は窓口で確かめる | 住所地の市区町村 |
| 雇用保険(失業手当) | 給付制限の有無と期間は、離職理由によって変わる | ハローワーク |
| 源泉徴収票の受け取り | 退職してから1か月以内 | SESの会社 |
1月末に退職して2月1日に自社開発へ入社する人は、保険や年金の切り替えが転職先の手続きだけで済むと考えられます。
SES2年目から自社開発へ:年収・手取りの差と、求人票・職務経歴書の見方
SESと自社開発の年収差は、会社の規模と商流の中の位置で出る
ソフトウェア作成者のきまって支給する給与(月)は、企業規模1,000人以上で41万8,600円、10〜99人で36万600円でした。全体では平均37.1歳で月39万800円、年間賞与は109万5,100円です。
情報サービス業では元請と下請の両方を行う企業が半数で、下請のみの企業も4社に1社ほどあります。下請企業の労働生産性は元請の6割ほどとされ、SESの給与は、商流の中の位置に左右されるという見方もできます。
CareerBoost 年収データベースでは、上場している情報・通信業96社の平均年収の中央値は約791万円、真ん中の半分は約682万〜923万円でした。平均年齢の中央値は38.7歳です。これは有価証券報告書の平均年間給与で、エンジニアだけの数字ではありません。
「自社開発」と書かれた求人でも、業務と就業場所の「変更の範囲」を確かめる
2024年4月から、求人で「従事すべき業務の変更の範囲」と「就業場所の変更の範囲」を示すことが義務になりました。変更の範囲には、将来の配置転換の見込みも含まれます。
- 労働条件通知書にも同じ変更の範囲が書かれる
- 求人広告で誤解を生む表示をすることは禁じられている
- 変更の範囲に「客先」「顧客先」があれば、常駐に戻る可能性を面接で聞く
「自社開発」の求人でも、変更の範囲に客先常駐が入っていないかを、求人票と労働条件通知書の両方で確かめます。
SES2年目の常駐経験を、職務経歴書で書き直す
自己都合で辞めた理由は「賃金が低かった」25.5%、「会社の将来が不安」25.2%、「仕事内容に満足できなかった」24.7%の順でした。面接では、辞める理由よりも、常駐先で何を担当したかを具体的に話すほうが伝わります。
常駐先の社名は伏せてかまいませんが、担当した工程・使った技術・自分で工夫した点の3つは書きます。受託開発や保守運用などの従来型IT人材は、2030年に供給過剰になるという試算もあります。
フリーランスと比べるなら、住民税と社会保険を自分で払う前提で手取りを見る
フリーランスになると給与からの天引きがなくなり、住民税は納付書で自分で払うことになります。独立した最初の年の住民税は会社員だった年の所得で決まるため、売上が少ない時期に負担が重く感じられると考えられます。
SES2年目での独立が早いかどうかは、案件の取り方や得意な技術によって変わります。まず自社開発で設計からリリースまでを経験してから考えるという見方もできます。
SES2年目の1月退職と自社開発への転職を、転職支援で進めるなら
明光キャリアパートナーズでできること
明光キャリアパートナーズは、明光ネットワークジャパンのグループ会社が運営する、20〜30代のエンジニア経験者向けの転職支援です。大手からスタートアップまで幅広い会社の紹介実績があります。
- 経験・希望・価値観に沿って、業種や会社を提案する
- 履歴書や面接の対策まで支援する
- 自社開発の求人の変更の範囲や入社日の相談に使える
1月退職から逆算して入社日を決めたい人は、最初の面談で「住民税を引き継げる入社日にしたい」と伝えます。
このサービスが合う人/合わない人
合う人:SESで1〜2年の開発経験があり、自社開発に移りたい20〜30代。職務経歴書の書き直しや面接の練習を、一人で進めるのが不安な人。
合わない人:エンジニアの実務経験がない人や、40代以上の人は対象外です。その場合は、ハローワークの職業訓練や、年齢を問わない求人サイトで自分で応募する進め方があります。
合う人に当てはまるなら、在職中のうちに面談を申し込み、1月退職の日程と一緒に相談します。
在職中に内定を取ると、住民税の引き継ぎも手取りも組み立てやすい
先に辞めると入社日が空き、住民税は一括か自分で納付する形になりやすくなります。SESに在籍しているうちに自社開発の内定を取り、退職日と入社日を続けることが、最後の月の手取りを守る近道です。
執筆・編集:CareerBoost 編集部(運営:合同会社Radineer)/更新日:2026年10月15日




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