日立製作所は、1910年の創業以来、日本の産業を支えてきた総合電機・ITサービスの巨人です。社会インフラ、電力、鉄道、デジタルシステム、医療まで、その事業領域は国境を越えて広がっています。有価証券報告書で公表されている平均年収(平均年間給与)は約897万円であり、日本の給与所得者全国平均443万円の約2倍に達します。この数字だけでも、日立製作所が転職市場で高い注目を集める理由の一端がわかります。
しかし、「平均897万円」という数字の裏には、年齢・学歴・職種・部署によって大きく異なる年収の実態があります。また、大企業ならではの評価制度・昇格の仕組みや、豊富な福利厚生を正しく理解しなければ、入社後に想定とのギャップを感じることもあります。
この記事では、有価証券報告書・口コミデータを根拠として、日立製作所の年収データ(年齢別・学歴別・年度別)、賞与の仕組み、評価制度、福利厚生、選考フロー、転職のポイントを図解も交えながら網羅的に整理しました。数字の読み方・注意点も含め、「実際のところどうなのか」を判断できる材料を提示します。
日立製作所の企業概要
| 会社名 | 株式会社 日立製作所 |
| 創業 | 明治43年(1910年) |
| 設立 | 大正9年(1920年)2月1日 |
| 代表者 | 取締役 代表執行役 執行役社長兼CEO 小島啓二 |
| 資本金 | 461,731百万円(2022年3月末現在) |
| 本社 | 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号 |
| 拠点数 | 国内328拠点、海外435拠点 |
| 従業員数 | 29,485名(2022年3月末現在) |
| 連結対象会社数 | 国内外853社 |
| 事業内容 | デジタルシステム&サービス/グリーンエナジー&モビリティ/コネクティブインダストリーズ/オートモーティブシステム |
1910年に茨城県日立市(現在の地名)の鉱山機械修理工場として創業した日立製作所は、以後100年以上にわたって日本の重電・家電・ITの各分野をリードしてきました。グループ全体のコーポレート・ステートメントは「Inspire the Next」であり、連結子会社879社・持分法適用関連会社407社(2018年3月時点)を擁する巨大企業グループを形成しています。
近年の最も大きな経営転換のひとつが、「社会イノベーション事業」への注力です。かつての家電・重電メーカーというイメージから脱却し、データとデジタル技術を軸に社会インフラを支えるグローバルなITサービス企業へと変貌を遂げつつあります。2021年にはグローバルロジック(米国のITサービス会社)を約9,600億円で買収し、デジタル人材の獲得と海外IT事業の強化を図りました。この方向性は、採用している人材像や給与水準にも影響を与えており、理系・IT系の専門職に対する待遇の厚さにつながっています。
事業セグメントは「デジタルシステム&サービス」「グリーンエナジー&モビリティ」「コネクティブインダストリーズ」「オートモーティブシステム」の4本柱です。電力・鉄道・水処理・医療機器・産業機械・金融ITなど、社会の基盤を支えるインフラ領域に強みを持つことが、安定した経営と高い給与水準の下支えとなっています。
日立製作所の平均年収
日立製作所が有価証券報告書で公表している最新の平均年収(平均年間給与)は約897万円です。2022年6月期に発表されたデータでは、従業員数29,485人・平均年齢42.7歳・平均年間給与約8,970千円(897万円)となっています。
| データ項目 | 数値(2022年3月末現在) |
|---|---|
| 従業員数 | 29,485人 |
| 平均年齢 | 42.7歳 |
| 平均年間給与 | 約8,970千円(897万円) |
なお、国税庁による2021年度の民間給与実態統計調査では、給与所得者の全国平均は443万円(男性545万円、女性302万円)です。日立製作所の897万円は、この全国平均の約2倍に達する水準です。
ただし、この平均値を読む際にはいくつかの注意点があります。第一に、「平均年齢42.7歳」という前提です。日立製作所の正社員は中堅・ベテラン層が厚く、20代・30代前半の若手社員の年収はこの平均よりも低くなります。第二に、職種・部門によって年収の幅が大きく、営業・技術・管理など役割によっても異なります。第三に、この数字は日立製作所単体のものであり、グループ子会社(日立システムズ、日立ハイテク等)の社員の年収は別の水準になります。こうした点を踏まえたうえで、後述する年齢別・学歴別のデータと組み合わせて解釈することが重要です。
| 全国平均(2021年度) | ███████████ | 443万円 |
| 日立製作所(有報・2022年3月期) | ██████████████████████ | 897 |
年度別の平均年収推移
日立製作所の平均年収は、過去6年間でどのように推移してきたのでしょうか。有価証券報告書を基にまとめると、以下のようになります。
| 年度 | 平均年収 |
|---|---|
| 2015年度 | 868万円 |
| 2016年度 | 850万円 |
| 2017年度 | 872万円 |
| 2018年度 | 894万円 |
| 2019年度 | 902万円 |
| 2020年度 | 890万円 |
2015年度以降、平均年収は800万円台後半をキープし続けています。2019年度に902万円と900万円台を超えた後、2020年度はやや下がっていますが、これはコロナ禍による業績変動が影響した可能性があります。いずれにせよ、6年間を通じて安定した高水準にあることは明らかです。
| ████████████████████ | 800 | |
| █████████████████████ | 850 | |
| ██████████████████████ | 900 | |
| █████████████████████ | 868 | |
| █████████████████████ | 850 | |
| █████████████████████ | 872 | |
| ██████████████████████ | 894 | |
| ██████████████████████ | 902 | |
| ██████████████████████ | 890 |
同じ電機・重工メーカーの年収動向が気になる方は、東芝の年収・年代別データや三菱重工の年収を徹底解説した記事も比較材料になります。
年齢別の平均年収
日立製作所に勤める人の年齢別平均年収は、アンケートに回答した約280名のデータをもとに算出されています(正社員だけでなく期間従業員なども含む。公式の発表ではない点に注意)。
| 年齢 | 平均年収(参考値) |
|---|---|
| 20〜24歳 | 298万円 |
| 25〜29歳 | 628万円 |
| 30〜34歳 | 675万円 |
| 35〜39歳 | 698万円 |
| 40〜44歳 | 780万円 |
| 45〜49歳 | 887万円 |
| 50〜54歳 | 972万円 |
| 55〜59歳 | 962万円 |
| 60〜65歳 | 630万円 |
このデータからは、基本的に年代が上がるにつれて年収が高くなり、40代から800万円以上の水準に達することがわかります。特に50〜54歳のピーク(972万円)に向けて着実に上昇する一方、60〜65歳では定年再雇用の影響もあり630万円と下がります。口コミでは「入社4.5年目で600〜700万円、入社6〜10年目で800〜900万円程度」という声もあり、若手のうちから比較的高い水準であることがうかがえます。
| 年齢別 平均年収(万円・参考値) | ██████████████████████ | 962 |
| 年齢別 平均年収(万円・参考値) | ██████████████████████ | 780 |
| ██████████████████████ | 698 | |
| ██████████████████████ | 675 | |
| ███████████ | 630 | |
| ██████████████████████ | 628 | |
| ██████████████████████ | 298 |
学歴別の給与比較
日立製作所では、職種・学歴によって給与が異なります。年収(50〜54歳)を学歴別に比較すると、大卒1,190万円、短大卒1,017万円、高卒865万円という数字が報告されています。これは同じ年齢層でもキャリアパスや職種が学歴によって異なるためであり、単純に学歴だけで年収が決まるわけではありません。
新卒採用での初任給は以下の通りです(2022年4月実績)。
| 学歴区分 | 初任給(2022年4月実績) |
|---|---|
| 大学修士修了 | 251,000円 |
| 大学学部卒業 | 227,000円 |
| 高専卒業 | 196,000円 |
なお、AI・デジタル分野のスペシャリストとして採用された場合は、初任給以上の給与が個別に適用されることがある旨、採用要項に明記されています。専門性の高い理系・IT人材に対する処遇の手厚さが読み取れます。
他の大手総合電機メーカーとの年収比較
日立製作所と主要な競合メーカーの平均年収を並べると、以下のようになります。
| 企業名 | 平均年収(参考値) |
|---|---|
| 日立製作所 | 897万円 |
| 東芝 | 892万円 |
| 日本電気(NEC) | 814万円 |
| ダイキン工業 | 730万円 |
| シャープ | 737万円 |
日立製作所と東芝は同程度の水準であり、大手総合電機メーカーの中でも最上位グループに位置します。NECは800万円台前半、ダイキン・シャープは700万円台と、同じ電機・製造業界でも企業によって差があります。
| 東芝 | ██████████████████████ | 892 |
| NEC | █████████████ | 814 |
| シャープ | ████████ | 737 |
日立製作所の賞与・ボーナスの仕組み
賞与の実態についても、口コミから実情を把握できます。日立製作所の賞与は年2回(夏・冬)が基本で、評価によって差がつく仕組みになっています。
口コミでは次のような声が挙がっています。
- 「初年度からボーナスは50万円を超えていました」
- 「賞与の査定は6月と12月にある。S、H、A1、A2、B1、B2に分かれていて、まじめにやっていればA1かA2はとれる」
- 「ボーナスは評価によって差額が発生するが、そこまで大きな差があるわけではない」
- 「賞与は個人と部署の業績が大きく反映される」
賞与評価はS・H・A1・A2・B1・B2の6段階とされており、標準的なパフォーマンスであればA1〜A2を獲得できる設計です。評価の上下で賞与額に差は出るものの、大崩れしにくい安定した制度となっています。入社初年度から50万円を超えるボーナスが出るという口コミは、製造業の中でも手厚い水準であることを裏付けています。
日立製作所の評価制度・昇格の仕組み
給与と切り離せないのが評価・昇格制度です。日立製作所の評価制度に関して、口コミでは以下のような特徴が語られています。
- 「若手のうちは昇給スピードはあまり早くない。主任クラスに上がると一気に上がってくる。ただ、そこまで時間がかかるので、見切りをつけてやめてしまう人もいる」
- 「昇給はするが幅は少ない。職位が大きく変わらなければ変わらない」
- 「非組合員(管理職)への昇格ハードルが高まっており、年功序列感が薄まってきている」
- 「昇格の早い遅いは部署によって異なる。営業や事業企画は早く、技術系総合職は遅い印象」
- 「近年は、人材の査定とポテンシャルによって9つのグループに分類している。ハイポテンシャル人材は、教育機会や昇格機会の面で優遇がある」
- 「30代半ばで管理職に任用される中堅クラスもいて、年功序列は薄れつつある」
伝統的な大企業として年功序列の要素は残りつつも、近年はポテンシャルによる差別化が進んでいます。特に管理職昇格のハードルが上がっているという声は複数あり、実力主義への移行が進んでいることがわかります。一方で、若手のうちは成果を上げても昇給幅が限られるという点は、早期に大幅な年収アップを期待する人にとっての注意点でもあります。
日立製作所の福利厚生
日立製作所の魅力は高い年収だけではありません。充実した福利厚生も、長く勤め続ける社員に支持される理由のひとつです。福利厚生は大きく「カフェテリアプラン」「各種福利厚生制度」「仕事と育児・介護の両立支援」の3本柱から構成されています。
カフェテリアプラン
カフェテリアプランは、会社が用意した福利厚生メニューを、社員一人ひとりが一定の持ち点の範囲内でニーズに合わせて自由に選択・利用できる制度です。ホテルや各種施設を割安な会員価格で利用できる仕組みや、自己啓発を目的とした各種スクール費用補助なども含まれます。主なメニューは以下の通りです。
| カテゴリ | 内容(例) |
|---|---|
| 住宅支援 | ファイナンシャルプラン相談、住宅ローン補助など |
| 育児教育 | 育児施設利用費補助、子どもの教育費補助など |
| 生活 | 家事代行利用料補助、自社製品購入費補助など |
| 医療 | 人間ドック利用補助、医療費補助など |
| 介護 | 介護施設利用費補助、介護製品購入補助など |
| 自己啓発 | 各種スクール費用補助、資格取得費用補助など |
| リフレッシュ | スポーツクラブ利用補助、旅行費用補助など |
各種福利厚生制度
カフェテリアプラン以外にも、以下のような制度が整備されています。
- 住宅支援制度:住宅手当制度や寮・社宅制度等により住居をサポート。転勤時の不安を軽減する役割も果たします。口コミでは「30才までなら家賃の50%支給」「結婚していれば家賃の半額まで補助が出る」という具体的な声があります。
- 社員持株制度:給与や賞与からの積立で日立製作所の株式を購入できる制度。奨励金も支給されます。
- 財形貯蓄:将来の住宅資金や老後資金のための貯蓄制度。給与・賞与から定期積立が可能です。
- 団体保険:社員とその家族の病気・怪我・介護に備える割安な保険制度。
口コミでは「財形貯蓄や社員持株会の制度もある。通勤手当は全額支給で、退職金も十分な額がもらえる」「大企業なだけあって福利厚生は充実している」という評価が多数見られます。
仕事と育児・介護の両立支援
男女ともに仕事と育児・介護を両立できる環境づくりに向けて、以下の制度が整備されています。
- 不妊治療休暇
- 妊娠休暇
- 出産・育児休暇
- フレックス制度
- 在宅勤務制度
- 育児支援金(子ども一人につき最大年間10万円)
- 看護休暇
フレックスタイム制度と在宅勤務制度が揃っているのは、大手メーカーの中でも標準的な水準ですが、育児支援金(子ども一人につき最大年間10万円)が整備されている点は特筆に値します。口コミでも「各拠点にテレワークスペースがあり、自宅付近で作業できる」という声があり、ハイブリッドな働き方が浸透していることがわかります。
勤務条件の詳細
転職を検討する際に確認しておきたい勤務条件の主要事項は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試用期間 | 入社日より3ヶ月 |
| 勤務予定地 | 全国事業所および海外事業所 |
| 勤務時間 | 実働7時間45分、休憩45分(例:8:50〜17:20) |
| 勤務形態 | フレックスタイム制度有、裁量労働制度有(対象者は個別決定) |
| 休日休暇 | 完全週休二日制、年間休日127日(2023年度)、年次有給休暇24日 |
| 賞与・賃金改定 | 年2回(賞与)、年1回(賃金改定) |
| 加入保険 | 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険、介護保険 |
| 通勤費 | 全額支給 |
年間休日127日・年次有給休暇24日という休日数は、製造業の中でも十分な水準です。フレックスおよび裁量労働制との組み合わせにより、働き方の自由度は部署・職種によって相応に高まっています。
日立製作所のグループ会社
日立製作所本体への転職を考える際、グループ会社との違いも把握しておくことが重要です。日立グループ全体では連結子会社879社・持分法適用関連会社407社(2018年3月時点)が存在し、それぞれ別の雇用条件・給与体系を持っています。主要なグループ会社は以下の4社です。
| 会社名 | 設立 | 主な事業 |
|---|---|---|
| 株式会社日立アーバンサポート | 1967年(昭和42年)3月 | 業務代行、借上社宅事務代行、賃貸借・売買仲介、物件管理など |
| 株式会社日立システムズ | 1962年10月 | システム構築、システム運用・監視・保守、ネットワークサービス |
| 株式会社日立ハイテク | 1947年4月 | ナノテクノロジーソリューション、アナリティカルソリューション |
| 株式会社日立ビルシステム | 1956年10月 | エレベーター・エスカレーター等ビル設備の製造・販売・保守・管理 |
求人サイトで「日立」と検索すると、日立製作所本体とグループ会社の求人が混在して表示されることがあります。転職活動にあたっては、応募先が「株式会社 日立製作所」本体なのか、グループ子会社なのかを必ず確認してください。給与水準・評価制度・福利厚生はそれぞれ異なります。
日立製作所への転職方法と選考フロー
日立製作所への転職は、主に「公式採用サイト・転職サイトからの直接応募」と「転職エージェントの活用」の2つのルートがあります。
新卒採用の選考フロー
新卒(総合職)の選考は以下の流れで進みます。
- エントリー
- エントリーシート・適性検査
- 職種選択
- ジョブマッチング
- 面接・書類選考
- 内々定
新卒採用の応募資格は、国内大生については高等専門学校または大学学部・修士・博士課程を2024年3月末までに卒業(修了)見込みの方および既卒者(新規卒業予定者と同等の枠組み)が対象です。海外大生は大学学部・修士・博士課程を2024年9月末までに卒業(修了)見込みの方が対象となります。
中途採用(転職)の選考フロー
中途採用の選考フローは以下の通りです。転職サイト・転職エージェント経由での応募を問わず、基本的な流れは共通しています。
- エントリー(転職サイトまたはエージェント経由)
- 書類選考(履歴書・職務経歴書)
- 面接(複数回)
- 内定
中途採用では、募集ポジションに対して応募者の経験・スキルが要件に合致するかどうかが書類選考の主要な評価基準となります。特にIT・デジタル系・グローバル対応のポジションでは、英語力や専門資格・実績が問われます。
転職エージェントを活用する理由
日立製作所への転職において、転職エージェントを活用することには明確なメリットがあります。第一に、公式サイトには掲載されない非公開求人へのアクセスが可能になります。日立製作所のようなブランド力の高い企業では、公開してしまうと応募が殺到するため、非公開のまま一部のエージェントにのみ求人を提供しているケースがあります。第二に、職務経歴書の添削・面接対策を通じて選考通過率を高められます。第三に、複数の企業を同時並行で比較検討できるため、転職活動全体の効率が上がります。
大手総合電機メーカーへの転職で比較検討したい方は、イビデンの平均年収・役職別の給与解説や三菱電機の転職難易度と年収解説も参考になります。
日立製作所への転職に強い転職エージェント2選
登録・相談はすべて無料です。求人紹介だけでなく、大手メーカー特有の選考対策まで相談できます。気になる1社だけの登録でも問題ありません。
1位doda
求人数20万件以上(非公開求人含む)の総合型エージェント。製造・電機・IT系の求人が豊富で、職務経歴書の添削から面接対策まで一貫してサポートしてくれるため、初めての転職でも安心して進められます。
2位リクルートエージェント
業界最大級の求人数を誇り、非公開求人を30万件以上保有。大手メーカー・電機系の専門職求人も見つかりやすく、選択肢を広げたい人におすすめです。dodaと併用すると比較検討がしやすくなります。
日立製作所の口コミ・評判
実際に働いた人の声から、給与・福利厚生・評価制度・職場環境の実態を整理します。口コミには良い面と注意すべき面の両方が含まれており、転職前にどちらも把握しておくことがミスマッチ防止につながります。
給与に関する口コミ
- 「みなし残業が上乗せされて年収がそこそこ良いと思えます」
- 「若手のうちは昇給スピードはあまり早くない。主任クラスに上がると、一気に上がってくる」
- 「昇給はするが幅は少ない。職位が大きく変わらなければ変わらない」
- 「入社4.5年目で600〜700万円、入社6〜10年目で800〜900万円程度」
これらの口コミからは、若手期は昇給幅が限られるが、主任・管理職に昇格すると年収が大幅に引き上がる構造が読み取れます。早期に大幅な昇給を求める場合は、昇格のスピードをどうコントロールするかが鍵になります。
賞与に関する口コミ
- 「給与は日本の平均よりはもらえる。初年度からボーナスは50万円を超えていました」
- 「ボーナスは評価によって差額が発生するが、そこまで大きな差があるわけではない」
- 「賞与の査定は6月と12月にある。S、H、A1、A2、B1、B2に分かれていて、まじめにやっていればA1かA2はとれる」
- 「賞与は個人と部署の業績が大きく反映される」
評価制度に関する口コミ
- 「非組合員(管理職)への昇格ハードルが高まっており、年功序列感が薄まってきている」
- 「昇格の早い遅いは部署によって異なる。営業や事業企画は早く、技術系総合職は遅い印象はある」
- 「近年は、人材の査定とポテンシャルによって9つのグループに分類している。ハイポテンシャル人材は教育機会や昇格機会の面で優遇がある」
- 「30代半ばで管理職に任用される中堅クラスもいて、年功序列は薄れつつある」
福利厚生・職場環境に関する口コミ
- 「大企業なだけあって福利厚生は充実しています」
- 「住宅補助は大きい。結婚していれば家賃の半額まで補助が出る。寮もあり、食堂や大浴場、その他設備。財形貯蓄や社員持株会の制度もある。通勤手当は全額支給で、退職金も十分な額がもらえる」
- 「オフィスは清掃が行き届いていて基本的にはきれいです。各拠点にテレワークスペースがあり、自宅付近で作業することもできる」
口コミを総合すると、日立製作所は「高い年収と充実した福利厚生がある一方、若手のうちは昇給スピードが遅く感じることがある大企業」という像が浮かびます。長期的なキャリアとして腰を据えて働きたい人、大規模なインフラ・ITプロジェクトに携わりたい人に向いている環境と言えるでしょう。
日立製作所の年収を正しく読む際の注意点
日立製作所の年収データを読むうえで、特に押さえておきたい注意点を整理します。転職判断の精度を高めるために、以下の視点を必ず持つようにしてください。
注意点1:「平均年収897万円」は全年齢層の平均である
有価証券報告書の897万円は、20代から60代まですべての正社員の平均です。平均年齢が42.7歳であることを踏まえると、入社直後の20代前半は当然この数字を大きく下回ります。前述の年齢別データでは、20〜24歳は298万円という数字も出ており、長期的な成長カーブとして理解することが重要です。
注意点2:日立製作所本体とグループ子会社は別物
「日立」という名前がついていても、日立システムズ・日立ハイテク・日立ビルシステムなどの子会社は別法人であり、給与水準・福利厚生・評価制度はそれぞれ異なります。応募前に必ず雇用主の法人名を確認してください。
注意点3:部門・職種によって年収レンジが大きく異なる
口コミでは「昇格の早い遅いは部署によって異なる。営業や事業企画は早く、技術系総合職は遅い印象」という声があります。同じ日立製作所でも、配属される部門と職種によって実質的な年収の伸び方は変わります。
注意点4:口コミデータはサンプルバイアスがある
年齢別データはアンケートに回答した約280名のデータが元になっており、正社員以外(期間従業員等)も含まれています。口コミサイトの回答者は退職者・不満を持つ層が多い傾向があるため、ポジティブな側面が過少評価されている可能性もあります。複数ソースを組み合わせて判断することが肝心です。
よくある質問(FAQ)
日立製作所の平均年収はいくらですか?
有価証券報告書(2022年3月期)で公表されている平均年収は約897万円(平均年齢42.7歳・従業員数29,485名)です。給与所得者の全国平均443万円の約2倍に相当します。ただし、この数字は全年齢層の平均であり、20代の若手社員の年収はこれを大きく下回ります。
日立製作所の年収は年功序列ですか?
基本的には年齢・勤続年数とともに上昇するカーブを持ちますが、近年は管理職昇格のハードルが上がり、年功序列の色合いが薄まっています。口コミでは「ポテンシャルによって9つのグループに分類され、ハイポテンシャル人材は優遇される」という声があり、成果・能力による差別化が進んでいます。
ボーナスはどのくらいもらえますか?
賞与は年2回(6月・12月)で、評価段階はS・H・A1・A2・B1・B2の6段階です。口コミでは「初年度からボーナスは50万円を超えた」という声があります。評価による差はあるものの、まじめに働いていればA1〜A2を取れるという声が多く、大崩れしにくい設計といえます。
日立製作所への転職難易度はどの程度ですか?
日本を代表するブランド企業であるため競争率は高く、特に専門性の高いポジションは倍率が上がります。採用情報に記載の要件(経験・スキル・資格等)を満たしているかどうかが書類選考の大前提となります。転職エージェントを通じて非公開求人にアクセスしたり、選考対策を受けたりすることが有効です。
日立製作所の福利厚生で特に充実している点は何ですか?
カフェテリアプラン(住宅・育児・医療・リフレッシュなど多様なメニューから選択利用)、住宅支援制度(家賃補助・社宅)、財形貯蓄・社員持株制度、フレックス・在宅勤務制度、育児支援金(子ども一人につき最大年間10万円)などが充実しています。口コミでも高い評価を受けている項目です。
学歴で年収は大きく変わりますか?
初任給は大学修士修了251,000円、大学学部卒業227,000円、高専卒業196,000円と学歴区分による差があります。50〜54歳時点の年収では大卒1,190万円、短大卒1,017万円、高卒865万円という数字が報告されており、長期的なキャリアパスの違いが反映された差と考えられます。
まとめ
日立製作所は、有価証券報告書が示す平均年収897万円、電機メーカー最上位水準の福利厚生、カフェテリアプランを含む充実した制度を持つ大手総合電機・ITサービス企業です。本記事の要点を整理すると、次の通りです。
- 有価証券報告書の平均年収は約897万円(平均年齢42.7歳・従業員29,485名の平均値)
- 年収は2015年度以降800万円台後半をキープし、安定して高い水準を維持
- 年齢別では40代から800万円超、50〜54歳でピーク(972万円)に達する
- 学歴別では50〜54歳時点で大卒1,190万円、短大卒1,017万円、高卒865万円の差がある
- 賞与は年2回(6月・12月)、評価はS〜B2の6段階。初年度から50万円超という口コミも
- 評価制度は近年ポテンシャル重視に移行しつつあり、年功序列の色合いが薄まっている
- カフェテリアプラン・住宅支援・在宅勤務・育児支援金(最大年間10万円/人)など福利厚生が充実
- グループ子会社と本体は別法人で待遇が異なるため、応募時は法人名を必ず確認
転職を検討している方は、まず転職エージェントに相談し、非公開求人を含む最新の募集状況と自分の要件がマッチするかを確認することをおすすめします。大企業ならではの安定性と高待遇を求める方にとって、日立製作所は有力な選択肢のひとつです。
※本記事に掲載している年収・初任給等の数値は、有価証券報告書・国税庁統計・口コミサイト(ライトハウス等)などの執筆時点の公開情報をもとにした目安です。実際の年収は入社時期・部署・個人の評価・雇用形態によって異なります。最新の採用条件は必ず公式採用ページまたは転職エージェント経由でご確認ください。





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