メインコンテンツへスキップ

天皇陛下の年収は高額?!天皇陛下の生活事情を解説!

19分で読めます
江藤 圭一 監修

天皇陛下の年収を見て、自分の年収が気になった方へ

同じスキル・経験でも、会社によって年収は大きく異なります。 たった5分で、あなたの「本当の市場価値」がわかります。

メディアで見かけることが多い天皇陛下の姿は、外国訪問や被災地訪問、新年一般参賀や国会での様子など、多岐にわたります。 高貴なイメージがありますが、国民に笑顔で手を振る姿には包まれるような安心感を抱きます。 日本の象徴である天皇陛下の仕事は激務と耳にしたことがあります。 普段どんな仕事をしているのか、どのくらい収入を得ているのか気になりますね。 天皇陛下の仕事内容や収入などの生活事情を詳しく解説します。

天皇とは?

出典:https://www.asahi.com/articles/ASRB74JFJRB4UQIP02M.html 天皇とは、日本の象徴です。 憲法第1条、2条で以下のように規定されています。 憲法1条:天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく 憲法2条:皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する ところで、象徴とはどういう意味なのでしょう。 国民は、天皇をさまざまに解釈します。
  • シンボルである
  • かけがえのない存在である
  • 天皇陛下があってこその日本である
  • 祈りである
天皇陛下が絶大な信頼を得ていることが伝わる解釈です。

日本の皇室は世界最古

出典:https://www.sankei.com/article/20230324-4PNVDIHYWNJUTN7LF5DAVQKWHE/ なぜこんなにも、天皇陛下は欠かせない存在とされているのか? それは、日本の歴史と天皇家は共に歩んできたと言っても過言ではないからです。 日本の皇室は、2000年以上続く世界最古の王家。 現在の天皇陛下は126代目です。
出典:https://www.kunaicho.go.jp/about/kosei/koseizu.html 天皇とは何か? それを一言で表すことは難しく、人それぞれの解釈があるでしょう。 天皇陛下について学校で習うものの、深く考えることはあまりないのではないでしょうか。

天皇陛下のお仕事:公務とは?

私たちがテレビで見る天皇陛下は、外国訪問や被災地訪問をしています。 天皇陛下は実際にどんな仕事をしているのか、詳しく見ていきましょう。

公務の内容

天皇陛下の仕事を、公務と呼びます。 天皇皇后両陛下の公務日程を宮内庁ホームページで閲覧したところ、休日は土日どちらか1日の週が多いようです。 激務と言われるのも納得。 膨大な量の公務をこなしていることが分かります。 公務は「国事行為」「公的行為」「私的行為」の3つに分類されます。

国事行為

国事行為は日本憲法に規定されている国事に関する仕事で、内閣の助言と承認が必要な行為です。
  • 内閣総理大臣の任命
  • 最高裁判所長官の任命
  • 国会の召集
  • 衆議院の解散
  • 憲法や条約の公布

公的行為

公的行為とは、日本国憲法にも法律にも規定されていない仕事のことです。
  • 新年一般参賀
  • 行幸啓
  • 外国訪問
  • 被災地訪問
  • 福祉施設訪問
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/special/japans-emperor6/articles/articles_ceremony_11.html 行幸啓では天皇と皇后が一緒に外出し、全国戦没者追悼式や日本国際賞授賞式へのお出まし、国民体育大会や全国植樹祭への出席を行われます。 「行幸」は天皇のみ、「行啓」は皇后だけの外出を指します。 公的行為は皇居で行われるものから地方の訪問まで、幅広い分野にわたります。

私的行為

私的行為は、国事行為にも公的行為にも該当しない仕事です。 私的行為には以下が含まれます。
  • スポーツ鑑賞
  • 研究
  • チャリティーコンサートの鑑賞
  • 宮中祭祀
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/776091a1c7864ae48f51aab918c85d15ce2371e3 宮中祭祀とは、国家と国民の繁栄を祈るために行う祭祀です。 年間20件ほどの祭儀は、古くから受け継がれています。
    個人的な活動もあれば、慈善行為に当てはまる活動もあります。

    皇室の費用の内訳

    出典:https://visit-chiyoda.tokyo/app/spot/detail/416 皇室とは、天皇陛下と皇族の方々を指します。 天皇陛下は別格と考えられるため、皇族には含まれません。 皇室の費用は国家予算で賄われており、「宮内庁費」「皇室費」の2つに分類されます。 宮内庁費とは宮内庁の運営を行うための費用で、人件費や事務費が主です。 皇室費とは天皇の生活費等の費用で、「宮廷費」「皇族費」「内廷費」に分類されます。 令和5年度の内訳は以下のとおりです。
    • 宮廷費:61億2,386万円
    • 皇族費:2億6,017万円
    • 内廷費:3億2,400万円
    宮廷費は公務や皇居の整備に必要な経費を指します。 皇族費は、皇族としての品位を保つために各宮家に支出される費用です。 そして、日常の費用である内廷費。 食費、衣料費、研究費、私的交際費など生活費として使用されます。

    皇族費は各宮家に配分される

    皇族費は定額3,050万円です。 この定額が1人当たりの皇族費を算出する基礎となり、各宮家は皇族費の支給基準が決められています。
    • 独立の生計を営む親王及び親王妃定:定額(3,050万円)
    • 独立の生計を営む親王の妃:2分の1(1,525万円)
    • 独立の生計を営まない親王及び内親王(成年):3分の1(915万円)
    • 独立の生計を営まない親王及び内親王(未成年):10分の1
    • 独立の生計を営まない王及び女王(成年):640万5,000円
    支給基準に基づいて秋篠宮家の皇族費を計算しました。

    出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/93d18b70530124328f1357e6494128586a6c3d91

    • 秋篠宮文仁さま:91,500千円
    • 紀子さま:15,250千円
    • 佳子さま:9,150千円
    • 悠仁さま:3,050千円
    秋篠宮さまは皇位継承順位1位です。 皇嗣となったため、定額の3倍が支給されます。 各宮家の皇族費総額は以下のとおりです。
    • 秋篠宮家:118,950千円
    • 常陸宮家:45,750千円
    • 三笠宮家:58,560千円
    • 高円宮家:36,905千円
    想像できないほど多額ですが、日本を支え公務を行う皇室に見合った金額ではないでしょうか。
    出典:https://www.kunaicho.go.jp/activity/activity/04/press04-ph.html これまでに紹介した費用は必要経費という印象ですが、天皇陛下が私的に使用できるお金はあるのでしょうか。

    天皇陛下の収入は内廷費に含まれる

    出典:https://www.sankei.com/article/20230101-M4C5KJMYLBKKLDNXUNYX4FWWRE/

    明確に決まっているわけではありませんが、天皇陛下の収入は内廷費に含まれています。 内廷費3億2,400万円は、1996年から金額が変わっていません。

    内廷の皇族は、天皇陛下、皇后陛下、上皇陛下、上皇后陛下、愛子様の5人。

    出典:https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/302874

    配分は不明ですが、単純に内廷費3億2,400万円を内廷皇族5人に配分すると、天皇陛下の収入は6,480万円以上と推定されます。

    6,480万円は高額でない印象です。 天皇陛下より収入を得ている方はたくさんいそうですね。

    内廷費の使い道

    内廷費は支出されると、お手元金となります。 私費となるため使い道は発表されず、年間余ったお金が発生しても返還する必要がありません。 過去公表された内廷費の使い道は下記のとおりです。
    • 人件費33%
    • 衣類など身の回りの物18%
    • 食費13%
    • 医療12%
    • 交際費・災害見舞金10%
    人件費や災害見舞金も内廷費から支払うんですね。 内廷費はお手元金になるといっても、個人使用できるお金は少なそうです。 内廷費から支出する意外なものがいくつかあります。

    これも内廷費から支払うの?

    内廷費から支払っている意外なものを、3つご紹介します。

    ①神職の人件費

    出典:https://www.asahi.com/articles/ASNCS5HNQNCNUTIL00T.html 天皇陛下が私的に雇った人に支払う人件費は、内廷費から支出します。 なぜ、収入である内廷費から人件費を支払うのでしょうか。 天皇陛下のお世話をするために、侍従職が70人ほどいます。 侍従職は国家公務員なので、国が給与を支払っています。 侍従職の他に、私的に雇用している神職がいます。 宮中祭祀で掌典職と内掌典職という神職を雇っており、神職の人件費と祭祀の備品は内廷費から支払わなければなりません。 これは、憲法で政教分離が規定されているからです。
    出典:https://rekishi-ch.jp/column/article.php?column_article_id=121 政教分離は、憲法で以下のように規定されています。
    • いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない
    • 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない
    • 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
    政教分離の目的は、国民の信教の自由を保障すること。 政治と宗教を一切分離することが目的ではないですが、国と特定の宗教が密接に関わることを避けています。 神職の人件費を国が支払うと政教分離に抵触するため、天皇陛下の私費である内廷費から支払う必要があるのです。

    ②研究職員の人件費

    出典:https://www.asahi.com/sp/articles/ASR7J36PYR7GUTIL037.html 上皇さまは生物学御研究所でハゼの研究をしています。 ハゼの頭の感覚管配列やうろこの数などの特徴を比較して、種を識別する分類学がお好きだとか。 また、紅葉山御養蚕所で養蚕の作業しています。 これらの研究は私的行為とされるため、職員の人件費は内廷費から支払わなければなりません。

    ③お客様の食事代

    天皇陛下の住まいである御所にて、お客様に出す食事も含まれます。 両陛下の私的な接待とみなされた場合は、内廷費から支払わなければなりません。

    ④その他

    災害見舞金や私的なご旅行費、ご静養の経費などがあります。 公的なお金と私的なお金の区別が難しいと感じますね。 人件費は公的であるイメージです。 私たちが想像しているような、豪勢な生活ではなさそうですね。

    天皇陛下より高収入な著名人!?

    天皇陛下の推定年収6,480万円より稼いでいる日本人はどのような方がいるのでしょうか。 2023年日本の長者番付1位から5位をご紹介します。
    1. 柳井 正(ファーストリテイリング)4兆9,700億円
    2. 滝崎 武光(キーエンス)3兆1,700億円
    3. 孫 正義(ソフトバンク)2兆9,400億円
    4. 佐治 信忠(サントリーホールディングス)1兆4,500億円
    5. 高原 豪久(ユニ・チャーム)1兆530億円
    天皇陛下の推定年収6,480万円と比べて、はるかに高額です。 膨大な仕事量をこなす天皇陛下がこの年収では、割に合わない気もします。

    皇族たちも雇われることは可能か

    皇族がアルバイトや就職することは禁止されていません。 黒田清子さん(紀宮さま)は山階鳥類研究所の非常勤研究助手として勤務していました。 小室眞子さん(眞子さま)は焼鳥屋やプールの監視員としてアルバイトをしたり、東大総合研究博物館の特任研究員として勤務したりしていました。 天皇陛下も、試験監督のアルバイト経験があります。 日給4,000円ほどだったとか。 試験会場に天皇陛下がいるなんて、想像もできません。 本を出版することも可能です。 上皇陛下は「日本産魚類図鑑」や「小学館の図鑑Z 日本魚類館」の一部、上皇后陛下は「はじめてのやまのぼり」という本を出版しています。 印税を受け取ることも出来ますが、上皇后両陛下は印税を寄付しました。

    まとめ

    天皇陛下の生活事情を紹介しました。 天皇陛下は年間休日が少ない中、日本の為に公務を全うしています。 天皇陛下が国民に寄り添ってくれるように、私たちが天皇陛下の様子に興味を持つことも大切ではないでしょうか。

    天皇陛下の年収(報酬・費用)に関するFAQ

    最終更新:2025-10-09

    天皇陛下の年収は公表されていますか?

    一部は公表されています。宮内庁が毎年発表する「皇室費」内訳のうち、天皇・皇后両陛下などの生活費に相当する「内廷費(ないていひ)」がこれに当たります。2024年度の内廷費は3億2400万円(天皇陛下・皇后陛下・上皇ご夫妻などの生活費含む)です。

    「内廷費」とは何ですか?

    天皇・皇后両陛下や上皇ご夫妻の私的な生活費・交際費・職員給与などに充てられる経費で、国費から毎年支出されます。給与や報酬ではなく、憲法上の「国事行為」への対価ではありません。

    天皇陛下の「年収」と「皇室費」はどう違うの?

    天皇陛下には民間のような給与や賞与はなく、国家予算から定められた皇室費(内廷費・宮廷費・皇族費)で生活・公務が支えられています。したがって「年収」という表現は便宜的で、制度上は「費用支出」にあたります。

    2024年度の皇室費の内訳は?
    • 内廷費:3億2400万円(天皇・皇后両陛下・上皇ご夫妻など)
    • 皇族費:3億5400万円(皇嗣・秋篠宮家・その他の皇族方)
    • 宮廷費:100億700万円(儀式・行事・施設管理など)
    民間の「年収」と比較できますか?

    単純比較はできません。天皇陛下は憲法上「日本国の象徴」としての公的地位にあり、経済的な報酬を目的としません。支出は国家公務に伴う必要経費としての扱いです。

    歴代天皇の経費制度はどう変化してきましたか?

    戦前の「皇室令」による財産独立制から、戦後の「皇室経済法」により国家予算による支出制へ転換しました。現在は内閣と国会の承認を経て毎年決定されます。

    皇族方にも個別の「費用」がありますか?

    はい。秋篠宮家などの皇族方には「皇族費」として個別に支出されます。例として秋篠宮皇嗣殿下には年間9150万円が支給されています(令和6年度)。

    天皇陛下や皇族方は税金を納めている?

    原則として所得税・住民税は課されません(皇室経済法第7条)。ただし、私的財産からの収益については自主的納税が行われるケースもあります。

    透明性や会計監査はあるの?

    あります。皇室費はすべて国会で審議され、会計検査院の監査対象にも含まれます。支出明細は宮内庁の公式資料として公開されています。

    まとめ(要点)

    天皇陛下に「年収」という概念は存在しません。実際には、生活と公務のための経費である「内廷費」が国費から支出されています。2024年度は3億2400万円で、憲法と皇室経済法に基づく制度的な枠組みの中で運用されています。

    無料で5分で完了

    天皇陛下の年収を見て
    気になりませんか?

    同じスキル・経験でも、会社が違えば年収は大きく変わります。まずは自分の「本当の市場価値」を知ることから始めましょう。

    ※登録・利用ともに完全無料です

    この年収を実現するなら

    転職で年収アップを実現したい方は、プロのサポートを受けることをおすすめします。

    転職エージェントは無料で利用できます

    監修

    江藤 圭一

    合同会社Radineer マーケティング支援事業部

    2017年に合同会社Radineerにジョインし、未経験者向けITエンジニア転職支援サービス「I am IT engineer」の責任者として、20代・第二新卒のIT業界転職を多数支援。現在はマーケティング支援事業部でWebマーケティング事業の統括・ディレクションを担当。

    保有資格

    未経験エンジニア転職支援「I am IT engineer」元責任者Webマーケティングディレクターオウンドメディア運営7年以上

    専門領域

    未経験からのIT転職エンジニア転職転職サイト・エージェント活用20代・第二新卒の転職

    監修方針:本記事は、江藤 圭一が専門的知見に基づき、内容の正確性と実用性を確認しています。 情報は定期的に見直しを行い、最新の転職市場動向を反映しています。

    CB
    監修

    CareerBoost編集部

    転職・キャリア領域の専門メディア。人材業界経験者、キャリアコンサルタント資格保有者が在籍。 累計1,000記事以上の転職コンテンツを制作・監修。

    編集部の専門性

    • 人材業界での実務経験5年以上
    • キャリアコンサルタント資格保有
    • 転職支援実績1,000名以上