結論:日枝久氏の資産額は公表されておらず、確認できるのは2024年の招集通知に記載の保有株式233,334株と、2018年3月期の役員報酬1億700万円(有価証券報告書)です。役員報酬の推移では2015年3月期の1億7400万円が確認できる最高額で、2019年3月期以降は1億円以上の個別開示がありません。2025年6月の退任後は役員報酬を受け取っておらず、退職金は退任役員のうち日枝氏のみに支払われると会社が説明しましたが、金額は開示されていません。
- FMHの2024年定時株主総会招集通知では、取締役候補者としての日枝久氏の「所有する当社の株式数」は233,334株(役員持株会の持分を含む実質株数)と記載されている。 出典:フジ・メディア・ホールディングス「第83回定時株主総会招集通知」(2024-06-10)
- 週刊ポスト(マネーポストWEB)は2025年7月7日、「退職慰労金20億円超」疑惑について日枝氏本人に直撃取材し、本人が反論したと報じた(本文は有料のため金額の根拠・発言内容は未確認)。 出典:マネーポストWEB(週刊ポスト・横田増生)(2025-07-07)
- 2025年3月31日公表の第三者委員会調査報告書について、報道は役職員アンケートで日枝氏が人事権を掌握していると「感じる」との回答が約82%だったと伝えている。 出典:NetIB-News(データ・マックス)「フジテレビ問題、調査報告書を読む~明らかになった帝王・日枝久の人事権」(2025-04-07)
- 2025年6月25日のFMH定時株主総会では定款変更により相談役制度の廃止が決議された(同日、日枝氏は取締役を退任)。 出典:フジ・メディア・ホールディングス「臨時報告書」(関東財務局長宛)(2025-06-26)
本記事の推定額は公開情報からの試算で、本人・会社の公表値ではありません。保有株式数は2024年時点の招集通知の記載で、その後の増減は確認できていません。
本記事は、日枝久さんの年収(役員報酬)を公開情報からの透明な試算として整理します。本人や会社による「年収」としての包括的な開示はありませんが、上場企業の役員であったため、有価証券報告書の役員報酬開示という一次情報が一部存在します。本記事では、(1)有価証券報告書で確認できる開示額と、(2)上場企業役員報酬の業界相場を用い、根拠と前提をすべて明示したうえで推定レンジを示します。なお日枝さんは2025年6月にフジ・メディア・ホールディングスおよびフジテレビの取締役を退任しており、現在は役員報酬を受け取る立場にありません。そのため本記事の数字は現役(役員在任)時代の水準に関する試算である点を、はじめに明示します。
| 日枝久さんの役員報酬の水準(役員在任時・公開情報からの整理) |
|---|
| 確認できる一次情報:2018年3月期の役員報酬 1億700万円(有価証券報告書の個別開示)。2019年3月期以降は1億円以上の個別開示対象者ゼロのため、退任前の数年は推定でおよそ年4,000万〜1億円規模と試算(後述)。いずれも2025年6月の退任前の水準。 |
以下、この数字の根拠と「どう試算したか」を順に開示します。一点の金額を断定するのではなく、確認できる開示額と相場から幅を示す方針を取ります。
日枝久とは|検証できるプロフィールと実績
日枝久さんは1937年生まれ、早稲田大学教育学部を卒業後、1961年に株式会社フジテレビジョンに入社した放送業界の経営者です(出典:Wikipedia)。編成局長などを経て、1988年に生え抜き初の代表取締役社長に就任、2001年に代表取締役会長、持株会社移行後の2008年にはフジ・メディア・ホールディングス(FMH、東証上場・証券コード4676)の代表取締役会長兼CEOを務めました(出典:Wikipedia)。年収(役員報酬)を考えるうえで重要なのは、日枝さんが長年にわたり上場企業(FMH)の代表取締役・取締役であったという客観的事実で、これにより有価証券報告書の役員報酬開示が試算の一次情報になります。
2017年に両社の取締役相談役へ退き、2025年3月にフジサンケイグループ代表の辞任を申し出、2025年6月25日に取締役任期満了により退任しました。取締役・社長・会長・相談役を通じてグループ中枢に長く関与した経緯から、報道では影響力の大きさが繰り返し指摘されてきました(出典:日本経済新聞、東京新聞)。本記事は人物評価ではなく、あくまで公開情報からの報酬試算に焦点を当てます。
役職の変遷(検証可能な範囲・年代順)
役員報酬の水準は役職と在任会社で変わるため、まず確認できる役職の変遷を時系列で整理します(出典:Wikipedia)。いずれも公開情報で確認できる就任・退任で、本記事の試算の前提になります。
| 年 | 役職(会社) | 区分 |
|---|---|---|
| 1961年 | 株式会社フジテレビジョン 入社 | 入社 |
| 1983年 | 取締役(フジテレビ。編成局長就任は1980年) | 取締役就任 |
| 1988年 | 代表取締役社長(フジテレビ・生え抜き初) | 社長 |
| 2001年 | 代表取締役会長(フジテレビ) | 会長 |
| 2008年 | 代表取締役会長兼CEO(フジ・メディア・ホールディングス) | 持株会社トップ |
| 2017年 | 両社の取締役相談役へ退く | 相談役 |
| 2025年6月 | 取締役を任期満了で退任(1983年の取締役就任から約42年) | 退任 |
2008年の持株会社移行以降は、上場会社であるFMHの代表取締役・取締役であった点が重要です。上場企業の役員報酬は有価証券報告書で総額が開示され、1億円以上の役員は氏名と金額が個別開示されるため、ここに数少ない一次情報が存在します。
役員報酬の確認方法【一次情報を中心に】
芸能人やスポーツ選手と異なり、上場企業の役員報酬は制度上ある程度が開示されます。具体的には、有価証券報告書で(1)取締役の報酬総額、(2)報酬1億円以上の役員の氏名・金額(個別開示)が公表されます。日枝さんはFMHの役員であったため、この制度に基づく開示が試算の出発点になります。本記事では、確認できる開示額を一次情報として中心に据え、開示のない年は上場企業役員報酬の相場で補います。
入力①:有価証券報告書で確認できる開示額(一次情報)
東京商工リサーチの集計によると、FMHが役員報酬1億円以上を個別開示した最後の事例は、2018年3月期の日枝氏の1億700万円です(出典:東京商工リサーチ)。そして2019年3月期以降は、1億円以上の個別開示対象者がゼロ(7年連続)と報じられています(出典:東京商工リサーチ)。この2点は推測ではなく、有価証券報告書という一次情報に基づく事実です。
| 年度 | 日枝氏の役員報酬(個別開示) | 区分 |
|---|---|---|
| 2015年3月期 | 1億7400万円 | IRBANKの役員報酬推移 |
| 2016年3月期 | 1億5800万円 | IRBANKの役員報酬推移 |
| 2017年3月期 | 1億5200万円 | IRBANKの役員報酬推移 |
| 2018年3月期 | 1億700万円 | 一次情報(有報の個別開示・最後の事例) |
| 2019年3月期以降 | 個別開示なし(1億円未満と推定) | 個別開示対象者ゼロ(7年連続) |
つまり、確認できる事実は「2015年3月期の1億7400万円から2018年3月期の1億700万円へ減少」と「それ以降は1億円未満(個別開示の閾値を下回った)」という2点です。2017年に代表職から取締役相談役へ退いたことと、開示額が1億円未満に下がった時期がおおむね整合します。
入力②:上場企業役員報酬の相場(出典付き)
1億円未満となった2019年3月期以降の具体額は個別開示されていないため、ここは相場で補います。上場企業の役員報酬1億円以上の開示人数は、2024年3月期で過去最多の約1,000人規模に達しており、1億円は大企業役員報酬の一つの目安ラインとして用いられます(出典:東京商工リサーチ)。相談役・顧問の報酬は現役役員より下がるのが一般的で、報道では数千万円規模に収まる例が多いとされます。これらを踏まえ、本記事では退任前の相談役期の報酬を年4,000万〜1億円未満のレンジと仮定します(具体額は非開示のため仮定であり、断定ではありません)。
試算:役員報酬の水準を整理する
上記の一次情報と相場を用い、日枝さんの役員報酬(役員在任時)を低位・高位シナリオで整理します。2019年3月期以降の具体額は非開示のため、相談役期の報酬は仮定値として明示的に扱います。
| 時期 | 計算・確認の前提(一次情報/相場) | 低位シナリオ | 高位シナリオ |
|---|---|---|---|
| 2018年3月期(代表職期) | 有価証券報告書で個別開示 | 1億700万円(一次情報・確定値) | |
| 2019年3月期〜退任前(相談役期) | 1億円未満(個別開示なし)×相談役の相場(仮定) | 約0.4億円 | 約1.0億円未満 |
| 退任前の年間役員報酬(推定レンジ) | 公開情報からの整理 | 約4,000万円 | 約1億円規模 |
整理の結果、確認できる最高水準は2015年3月期の1億7400万円(最後の個別開示は2018年3月期の1億700万円)、退任直前の数年は1億円未満(推定でおよそ年4,000万〜1億円規模)となります。なお、これは役員報酬のみの試算であり、保有株式の配当や個人資産は含みません(後述)。
確認できる範囲での報酬水準の推移イメージは次のとおりです(下図は開示の有無と相場から導いた試算であり、各年の実額の内訳ではありません)。
| 2018年3月期(個別開示) | ██████████████████ 1億700万円 |
| 2019年3月期〜退任前(推定) | ████████ 1億円未満(4,000万〜1億円規模) |
| 2025年6月 退任後 | ▏ 役員報酬なし |
なぜ退任前の額は幅をもって示すのか
2019年3月期以降の具体額に幅が出るのは、1億円未満になったことで有価証券報告書の個別開示対象から外れ、本人分の正確な金額が公表されていないためです。確認できるのは「1億円未満」という上限の事実だけで、それが7,000万円なのか4,000万円なのかは外部から特定できません。本記事では、確認できない金額を一点で断定する代わりに、相談役の相場をもとにレンジで示しました。
なお、一部で語られる「資産◯十億円」「年収◯億円」といった包括的な数字は、一次ソースを確認できなかったため本記事の試算には採用していません。役員報酬として確認できるのは、あくまで有価証券報告書ベースの開示に限られます。
上場企業役員の報酬の仕組みと「1億円ライン」の意味
上場企業の役員報酬は、一般に「基本報酬(固定)」「賞与(業績連動)」「株式報酬」などで構成されます。1億円以上の役員は氏名と金額の個別開示が求められるため、「1億円ライン」は大企業役員報酬の一つの目安として扱われます(出典:東京商工リサーチ)。日枝さんが2018年3月期に1億700万円で個別開示されていた事実は、当時の報酬が大企業のトップ役員水準にあったことを示します。
一方で、代表職を退き相談役となった後に1億円未満へ下がったとみられる点は、役職の変化に応じて報酬が変動するという一般的な構造と整合します。年収(役員報酬)の観点では、「どの役職で・どの会社の役員だったか」が水準を左右する最大の要因になります。
役員報酬以外の経済的側面(具体額は断定しない)
上場企業の長期在任役員の場合、役員報酬のほかに保有株式の配当や退職時の処遇が経済的に意味を持つことがあります。ただし、日枝さん個人の保有株式数は2024年6月の株主総会招集通知で233,334株(役員持株会の持分を含む)と記載されていますが、退職金については、2025年6月25日の株主総会後の会見で、フジ・メディア・ホールディングスの清水賢治社長が、退任した役員のうち退職金を支払うのは日枝氏のみであると明かしました。理由は「退職慰労金制度を2008年に廃止したが、それまで勤めていた人たちへの支給が決まっております」と説明され、支給額は「個別の退職金の開示はしておりません」とされています(中日スポーツ)。したがって、これらを年収に合算した断定額は提示しません。本記事が扱うのは、有価証券報告書で確認できる役員報酬の範囲に限定します。
額面と手取りの違い(試算の注意点)
本記事の数字はすべて税引き前(額面)の役員報酬です。実際の手取りは、額面から次のような控除を経て決まります。
- 所得税・住民税(高額所得帯では合算で最大55%程度)
- 社会保険料等
このため、仮に額面が年1億円規模であっても、税を差し引いた手取りは額面の半分前後にとどまるのが一般的です。具体的な手取り額は個人の控除事情で変わるため、本記事では断定しません。
上場企業役員の収入構造を一般論として理解する
日枝さんに限らず、上場企業役員の収入は「基本報酬」「業績連動賞与」「株式報酬」の組み合わせで決まり、役職(社長・会長・相談役)と会社規模で大きく変わります。芸能人やスポーツ選手の収入が「個人の人気・成績」に連動するのに対し、役員報酬は「役職と会社の業績・規模」に連動するのが特徴です。収入源を整理すると次のようになります。
| 収入源 | 報酬の特徴 | 年収への効き方 |
|---|---|---|
| 基本報酬(固定) | 役職に応じた固定額 | 役員報酬の土台。役職が下がると減少 |
| 業績連動賞与 | 会社業績に連動 | 業績次第で増減 |
| 株式報酬 | 自社株等での付与 | 株価・制度設計に依存 |
| 配当・保有株式 | 個人保有分の配当等 | 報酬とは別枠(本記事では非合算) |
日枝さんの場合、代表職期に1億円超だった役員報酬が相談役期に1億円未満へ下がったとみられる点は、上の表の「基本報酬は役職に連動する」という構造を反映した動きと考えられます。
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日枝久さんの年収(役員報酬)に関するよくある質問
役員報酬はどうやって確認・推定したのですか?
有価証券報告書の役員報酬開示(一次情報)を中心に整理しました。確認できる確定値は2018年3月期の1億700万円で、それ以降は1億円未満となり個別開示がないため、相談役の相場をもとに年4,000万〜1億円規模と仮定で試算しています。仮定部分は断定していません。
確認できる最高額はいくらですか?
公開データで確認できる最高額は2015年3月期の1億7400万円です(IRBANKの役員報酬推移)。最後に個別開示されたのは2018年3月期の1億700万円です(出典:東京商工リサーチ)。
2026年現在も役員報酬を受け取っていますか?
いいえ。日枝さんは2025年6月にFMHおよびフジテレビの取締役を退任しており、現在は役員報酬を受け取る立場にありません。本記事の数字はすべて退任前の水準に関する試算です。
「資産◯十億円」と書いている他サイトと違うのはなぜ?
役員報酬として確認できるのは有価証券報告書の開示に限られ、保有株式や個人資産を含む包括的な金額には確かな一次情報がありません。本記事は確認できない数値を採用せず、開示額と相場から幅を示す方針のため、断定額は提示していません。
出典・参考データ
- 東京商工リサーチ「フジ・メディアHDの役員報酬1億円以上は開示ゼロ(2018年3月期以降、7年連続)」(2018年3月期の日枝氏1億700万円・個別開示の推移/一次情報の集計)
- 有価証券報告書(フジ・メディア・ホールディングス〔証券コード4676〕の役員報酬開示/一次情報)
- 日本経済新聞「フジテレビ親会社、日枝久氏が取締役退任 社長に清水賢治氏」(退任の事実)
- 東京新聞「日枝久氏の取締役退任を発表」(役職の変遷・退任)
- Wikipedia「日枝久」(生年・学歴・入社年・役職の変遷)
※本記事の推定値は公開情報からの試算であり、日枝さんは2025年6月に役員を退任しているため、数字はいずれも退任前の水準に関するものです。会社の公表情報や有価証券報告書と相違があった場合は、最新の公表情報を優先します。

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