中学受験の塾講師になる際に知っておくべきことを全て解説!
就職活動や転職活動の際に
「勉強が得意なことを活かしたい!」
「人に教えるのが好きなことを活かしたい!」
という方は多いのではないでしょうか?
また、かつては教師の夢を追っていたけれど
「もう今さら学校の先生にはなれないけど、教師の夢も諦めきれない…」
という方も、もしかしたらいるかもしれません。
そんな方々にオススメしたい職業が
「中学受験対策の塾講師」
です。
しかし
「中学受験なんてやったことないからできるか不安…」
「中学受験の塾講師ってどういう仕事なの…」
という不安や疑問を抱えてしまう方もいるかもしれません。
そこで今回は、「子供たちに勉強を教える仕事がしたい!」といった方々の可能性を広げるべく、中学受験の塾講師という仕事について徹底的に解説していきます。
- 仕事内容
- 勤務形態
- 給与水準
- 必要な資質
- 持っていると便利な資格
- オススメの中学受験対策塾
といった、中学受験の塾講師に関するすべてをお届けします!
中学受験の塾講師の仕事内容
まずは、中学受験の塾講師の仕事内容について見ていきましょう。
中学受験の塾講師の仕事内容①:授業
中学受験の塾講師の仕事内容として、第一に挙げられるのはもちろん「授業」です。
首都圏を中心とする私立中
学校では- 国語
- 算数
の2科目を入学試験に課している中学校と
- 国語
- 算数
- 理科
- 社会
の4科目を課している中学校があります。
ほとんどの中学受験対策塾は、4科目の指導を行っていますので、中学受験の塾講師の授業内容はこの4科目になります。
授業形態としては
- 集団授業(1人の講師が10~30人程度の生徒を担当)
- 個別指導授業(1人の講師が1~3人程度の生徒を担当)
の2種類があります。
集団授業は、一度に教える人数が多いため、スキルの高い講師が担当する傾向があります。
学校の授業のようなスタイルを取っていることが多く、黒板やホワイトボードを使って教えます。
ですので、集団授業の形式を取っている塾は、熟練度の高い講師や広い教室を抱えている大手塾に多く見られます。
一方、個別指導授業は、近年になって増加しているタイプの塾です。
生徒一人一人の習熟度や気持ちに寄り添い、黒板などは使わずに生徒の周りに立って授業を行います。
こちらは、広い教室などはそこまで必要とされていない分、生徒の数に対して必要となる講師の数が多くなるので、求人募集も多く出ています。
もし、中学受験の塾講師に本気でなりたいのであれば、まずは、こういった個別指導授業の形式を取っている塾に応募するのが良いでしょう。
中学受験の塾講師の仕事内容②:授業以外の仕事
塾講師は、授業が最重要の仕事であるとはいえ、授業以外の仕事も請け負わなければなりません。
例えば、面談です。
生徒と一対一の面談だけでなく、生徒の保護者を交えた面談を定期的に行う塾もあります。
面談では、学習状況の確認や進路相談を行い、ヒアリングした情報をPCに入力して、資料としてまとめます。
特に、個別指導授業においてはこうした生徒と寄りそっていく業務は非常に重要となります。
また、授業後に生徒からの質問や相談を受けることもあります。
さらに、テスト作成などの一般事務もあります。
テキストやテストの作成、模試の運営、採点も立派な塾講師の仕事です。
模試の運営や採点などの他にも、授業の記録をつける、指導報告書を書く、連絡事項のプリントを作成する、教室の清掃や片づけをする、ミーティングに参加するといった事務作業もあります。
意外に思われるかもしれませんが、塾講師には営業の仕事もあるのです。
生徒たちに対して、夏休み・冬休み・春休みの休暇中に行われる特別講習や合宿への参加を促したり、近隣の学校近くでチラシを配ったりします。
また、新規の生徒募集のため講習案内の電話をかけたり、ダイレクトメールを作成して発送したりする作業もあります。
中学受験の塾講師の給与水準
次に、中学受験を含む塾講師の給与水準について見ていきましょう。
正社員で塾講師として勤務した場合、平均月収は27万円~29万円あたりになるようです。
年収で考えた場合、初年度で約350万円~400万円、勤続5年程度で約450万円~500万円ほどになります。
(出典:塾講師の年収を詳しく解説!425万円が平均となります|平均年収.jp)
国税庁の調査によると、2017年の民間企業の会社員(パート含む)の平均年収は432万2,000円だそうです。
(出典:日本の平均年収は420万円 トップ企業とワースト企業の年収格差はどのぐらい?)
他業種と比較しても、決して悪いとは言えない水準にあることが分かりますね。
「子供に教えるのが好き!」
「先生になるのが夢だった!」
という、やる気ややりがいを感じられる方であれば、何の不満もない給与水準ではないでしょうか?
中学受験の塾講師に求められる能力・資質
では、いざ中学受験の塾講師になるにあたって、求められる能力や資質とは何なのでしょうか。
中学受験の塾講師に求められる能力・資質①:学力
もちろん、学力は必須ですが、単純に
「高学歴だから採用される・塾講師に向いている」
とは限りません。
講師自身が頭が良くても、生徒の気持ちが理解できず
「なぜこんな簡単な問題が解けないのか?」
などと口にしてしまうようでは、生徒に寄りそっていく仕事である塾講師には向きません。
学歴だけではなく
「どうしたら生徒が理解しやすいか、勉強のやる気を起こさせるか」
ということを考える力を持っている人材が求められています。
ただし、難関私立中学受験を対象にした進学塾などでは、高い学歴を求められることがあります。
また、中学受験の塾講師になるうえで
「講師自身が中学受験を経験している」
ということは、大きなアドバンテージであり、求められる要素の一つとなるでしょう。
もちろん、中学受験の経験が絶対必要、というわけではありません。
中学受験の塾講師に求められる能力・資質②:分かりやすく教える技術
コミュニケーション力が高く、子供が好きで、人に教えるのが得意なことは中学受験の塾講師になるには大前提となる能力・資質です。
中学受験の対策のために塾に通っている生徒は小学生(6歳~12歳)であり、まだまだコニュニケーション能力は発展途上です。
そのため、塾講師の側が気を配らないと、生徒の伝えたいこと・わからないこと・困っていることなどに、なかなか気づけません。
「察知して導く」ことが、特に中学受験の塾講師には大切になってきます。
中学受験の塾講師に求められる能力・資質③:責任感・熱意・献身性・思いやりといった人間性
生徒一人一人の気持ちに寄り添い、教え方を工夫して学力を何とか引き上げようとする熱意が、中学受験の塾講師には大切です。
お金を稼ぐ手段と割り切りすぎて、授業を流れ作業のようにこなすことしか考えていないと、責任感やモチベーションの低さが生徒にも伝わってしまいます。
時には、時間外で質問に答える必要も出てきますが、献身性や思いやりを持って真摯に対応できる人が求められます。
中学受験の塾講師になるために持っておきたい資格
中学受験の塾講師になるために、必ず持っておかなければならない、この資格がないとなれない、といった資格はありません。
ただ、すでに教員免許を取得している人が有利になるケースは当然ですが、あります。
また、次の3つの資格は取得級や担当科目によっては、能力を証明する目安としてアピールできるでしょう。
中学受験の塾講師になるために持っておきたい資格①:実用英語技能検定(英検)
実用英語技能検定(英検)は、公益財団法人・日本英語検定協会が主催する英語の検定です。
級の種類には、5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7つがあり、2級のレベルが高校卒業程度です。
したがって、中学受験の塾講師になる際に英語力を資格でアピールする場合は、準1級以上が望ましいでしょう。
レベルとしては大学中級程度であり、2級とは難易度に大きな差があります。
中学受験の塾講師になるために持っておきたい資格②:実用数学技能検定(数検)
実用数学技能検定(数検)は、公益財団法人・日本数学検定協会が主催する数学の検定です。
幼児から大学生レベルまで、15の階級に分かれています。
2級で高校2年生、準1級で高校3年生、1級が大学生レベルです。
履歴書に書けるのは2級以上と言われていますが、中学受験の塾講師になる際に数学力をアピールしたい場合は、準1級以上がおすすめです。
中学受験の塾講師になるために持っておきたい資格③:日本漢字能力検定(漢検)
日本漢字能力検定(漢検)は、公益財団法人 ・日本漢字能力検定協会が主催する漢字の検定です。
2級で常用漢字がすべて読み書きできる高校卒業レベル(漢字数:2,136字)、準1級は大学・一般程度で常用漢字を含む約3,000字の漢字を活用できるレベル、1級も大学・一般程度ですが、活用できる漢字のレベルは約6,000字に上がります。
履歴書に書けるのは2級以上といわれますが、中学受験の塾講師になる際に漢字力をアピールしたい場合は、準1級以上が望ましいでしょう。
塾講師自体に資格化の動き?
現在、塾講師には、公益社団法人・全国学習塾協会が認証する「学習塾講師検定制度」という民間の検定制度があります。
近年、この制度を国家検定にしようとする動きがあります。
背景には、ばらつきのある塾講師の技術レベルを向上させるとともに、国家検定化することで信頼性を高め、慢性的な人材不足を改善したいという塾業界と国の狙いがあると言われています。
中学受験の塾講師の応募から採用までの流れ
塾講師としてデビューするには
- 応募
- 書類選考
- 面接・筆記試験
- 採用
- 研修
- 初授業
という流れを経るのが一般的です。
応募は、求人サイトやそれぞれの塾の公式サイトからエントリーすることで始まります。
塾側が適性を判断し、書類選考を通過したら、面接と筆記試験があります。
筆記試験は学習塾によって内容が異なるのですが、中学受験を指導する学習塾であれば、私立中学入試レベルの問題が多くなります。
また、どれくらい正解していれば合格するのかについても、学習塾の種類 (個人指導or集団指導)によって変わるため、一概には言えません。
ただ、いずれにせよ生徒に勉強を教える立場になりますので、正解率は高ければ高いほうがいいでしょう。
面接試験の内容は、基本的に一般の企業と同じです。
- 業界の志望理由
- ここで働きたいと思う理由
- 自分の強み・弱み
等々になります。
しっかりハキハキと答えられるように準備しておきましょう。
採用に際しては、1教科だけでなく、複数の教科を教えられるほうが有利です。
多くの場合、面接と筆記試験は同日に行われます。
中には、試験として模擬授業を実施する塾もあります。
この試験では、声の大きさや板書の見やすさなど、講師として最低限の条件を見られます。
ただ、採用試験では、基本的に筆記試験と面接試験が重視される傾向にありますので、この2つの対策をしっかり進めておくようにしましょう。
採用されると、すぐに模擬授業を中心とした研修が始まります。
複数回の研修を経ると、初授業です。
中学受験の塾講師として働くならココ!オススメ中学受験塾ベスト3
ここまで見てきた方の中には
「実際に中学受験対策の塾講師として働きたいけど、どの塾で働けばいいの…?」
という方もいるでしょう。
そこで、当サイトがオススメする中学受験対策を行っている塾をランキング形式で3つ紹介していきます!
第3位:日能研
日能研は、神奈川県横浜市港北区新横浜に本部を置く進学塾・予備校となっています。
小学生を対象とした中学受験学習指導を業務の中心としています。
「̻シカクい頭をマルくする」
のキャッチコピーや銀色の「N」がい印刷された「Nカバン」または「Nバッグ」で有名ですよね。
塾講師として勤務するには、各教室の「モデレーター(教務スタッフ)」という職種に従事します。
教室としては、渋谷・目黒・経堂などといった東京都内を始め、横浜・菊名などの神奈川県、千葉・津田沼などの千葉県に加えて、茨城県の取手や北海道の札幌にもあります。
給与(月給制)は
- 大学卒:225,000円(住宅手当25,000円含む)
- 大学院卒:242,800円(住宅手当25,000円含む)
となっています。
勤務時間は、実働1日7時間を目安とするフレックスタイム制をとっており、標準勤務時間は
- 13:00~21:00
- 8:00~16:00(土日及び講習、イベント時)
となっています。
第2位:SAPIX小学部
SAPIX小学部は、代々木ゼミナールの関連会社である株式会社日本入試センターの運営している、難関中学受験を対象とした学習塾です。
応募資格としては、大卒が条件となっています。
指導科目は
- 算数
- 国語
- 理科
- 社会
から1教科のみとなっています。
勤務時間は13:00~21:30であり、所定労働時間7時間30分・休憩1時間となります。
給与は月収253,900円以上を保証しており、一律の住宅手当・業績手当が含まれています。
休日は週休2日のシフト制となっています。
毎月の土・日・祝日の数に準じて取得でき、年間休日は123日(2017年度)となっています。
第1位:受験ドクター
受験ドクターは、株式会社受験ドクターが運営している中学受験を専門とした学習塾です。
応募資格は
「大卒以上・中学受験の指導経験者あるいは自身が中学受験経験者」
と、少し他の塾よりも厳しいものになっています。
しかし、その分、レベルの高い環境で塾講師として働くことができ、自身の講師としてのスキルを大幅にアップさせることが出来ます。
また、給与も
「月給30万円+授業手当別途支援」
と他社と比較しても、かなり高い水準にあります。
中学受験大手塾での講師経験者は厚待遇で迎えてくれることを約束するなど、業界経験者の転職者にも非常にオススメできる学習塾となっています。
勤務時間は
- 平日:13:00~21:00
- 土日:9:00~21:00
の実働8時間・休憩60分となっています。
休日・休暇は原則週休2日制(月8日以上/シフト制)であり、有給休暇(入社6ヶ月後より)やその他休暇(夏季休暇7日・冬期休暇5日・慶弔休暇など)も設けられています。
勤務地は代々木・自由が丘を中心として、他にも吉祥寺・東京・成城学園・白金高輪・横浜・たまプラーザとなっています。
待遇・福利厚生も
- 給与改定年1回
- 賞与年2回(入社6ヶ月後より)
- インセンティブあり
- 交通費全額支給
- 役職手当
- 正社員登用制度あり
- 社会保険完備(健康保険・雇用保険・労災保険・厚生年金)
- 各種研修制度(講師研修・ビジネス研修など)
と、各種充実しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「子供に教える仕事がしてみたい!」
という強い意志や責任感を持っている方であれば、中学受験の塾講師は非常にオススメの職業と言えます。
中学受験の塾講師への就職・転職を目指している方は、ぜひ受験ドクターを始めとする中学受験を専門とする学習塾の採用に応募してみてはいかがでしょうか?
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