
塾講師への転職は難しい?未経験からの転職理由や自己PRはどう作る?
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「塾講師に転職したいけど、未経験でも本当になれるのだろうか」
📖 この記事でわかること
- 塾講師への転職は本当に難しいのか
- 塾業界の実情を正直に伝える
- 未経験から塾講師になるための具体的なステップ
- 塾講師の面接対策を徹底解説
読了目安:約32分
「教員免許がないと塾講師にはなれないのでは?」
こうした不安を抱えている方は少なくありません。結論から言うと、塾講師は未経験からでも十分に目指せる職業です。むしろ、異業種からの転職組が活躍しているケースも数多くあります。
私は転職メディアを10年以上運営し、最終的に5億円で事業売却した経験があります。その過程で、教育業界への転職者数百人にインタビューを行い、塾業界の実情を徹底的に調査してきました。
この記事では、塾講師への転職を考えている方に向けて、未経験からの転職方法、面接対策、自己PRの作り方から、塾業界のリアルな給与事情や労働環境まで、包み隠さずお伝えします。
塾講師への転職は本当に難しいのか
塾講師への転職難易度について、正直にお話しします。難易度は「やや低め」です。ただし、これは「誰でも簡単になれる」という意味ではありません。正しく準備すれば、未経験でも十分にチャンスがあるということです。
未経験者が採用される理由
なぜ塾業界は未経験者を積極的に採用するのでしょうか。その背景には、業界特有の事情があります。
まず、慢性的な人材不足です。少子化が進む中でも、受験競争は激化しています。中学受験、高校受験、大学受験と、子供一人あたりにかける教育費は年々増加しており、塾業界全体としては成長を続けています。しかし、講師の数が需要に追いついていないのが現状です。
次に、多様な人材へのニーズがあります。塾に通う生徒は様々です。勉強が苦手な子、得意な子、おとなしい子、活発な子。そうした多様な生徒に対応するためには、講師陣も多様であるべきという考え方が広まっています。
元営業マンで人当たりが良い人、元エンジニアで論理的な説明が得意な人、元接客業でコミュニケーション能力が高い人。こうした異業種出身の講師が、むしろ生徒との相性が良いケースも珍しくありません。
実際、私がインタビューした大手塾の採用担当者はこう言っていました。
「正直、学歴や教育経験よりも、生徒の気持ちに寄り添えるかどうかを重視しています。勉強を教えることは研修で身につきますが、人柄は教えられませんから」
教員免許は必要なのか
結論から言うと、教員免許は不要です。これは多くの方が誤解しているポイントです。
学校の教員になるには教員免許が必要ですが、塾講師は民間企業の社員です。特別な資格は一切求められません。もちろん、教員免許を持っていればアピールポイントにはなりますが、持っていないからといって不利になることはありません。
むしろ重要なのは、以下の3つです。
- 担当したい科目の基礎学力があるか
- 生徒とコミュニケーションを取る意欲があるか
- 教えることへの情熱があるか
これらがあれば、教員免許がなくても十分に塾講師として活躍できます。
年齢制限はあるのか
塾講師への転職に年齢制限はあるのでしょうか。明確な年齢制限を設けている塾は少数派です。ただし、現実的に考えると、20代から30代前半が最も転職しやすい年齢帯であることは事実です。
その理由は、生徒との年齢差です。小中学生を指導する場合、あまりに年齢が離れていると、生徒が緊張してしまったり、コミュニケーションが取りにくくなったりする可能性があります。
ただし、40代以上でも塾講師として活躍している方は大勢います。特に、受験指導のベテラン講師や、社会人経験を活かした進路指導ができる講師は重宝されます。年齢をハンデではなく強みに変える工夫ができれば、年齢は大きな障壁にはなりません。
塾業界の実情を正直に伝える
塾講師への転職を考える上で、業界の実情を知っておくことは非常に重要です。ここでは、給与、労働時間、やりがいについて、現場のリアルな声をもとにお伝えします。
塾講師の給与相場はどのくらいか
塾講師の給与は、正社員で年収300万円から500万円程度が相場です。ただし、これは塾の規模や地域、担当科目、役職によって大きく変動します。
具体的な給与イメージをお伝えしましょう。
大手進学塾(正社員)の場合
- 入社1年目:年収350万円〜400万円
- 入社3年目:年収400万円〜450万円
- 教室長・主任クラス:年収500万円〜600万円
- エリアマネージャー:年収600万円〜800万円
中小規模の塾(正社員)の場合
- 入社1年目:年収280万円〜350万円
- 入社3年目:年収320万円〜400万円
- 教室長クラス:年収400万円〜500万円
個別指導塾(正社員)の場合
- 入社1年目:年収300万円〜350万円
- 入社3年目:年収350万円〜420万円
- 教室長クラス:年収420万円〜550万円
注意していただきたいのは、塾業界の給与は他業界と比較すると決して高くないということです。同年代の平均年収と比べると、やや低めになる傾向があります。
ただし、実力主義の業界でもあります。生徒の成績を上げ、合格実績を出し、評価を得られれば、昇給スピードは速いです。逆に、成果を出せなければ給与は上がりにくい。この点は覚悟しておく必要があります。
労働時間の実態
塾講師の労働時間について、正直に言うとハードな面があります。これは転職前に必ず理解しておくべきポイントです。
一般的な塾講師の1日のスケジュールを見てみましょう。
平日(集団指導塾の場合)
- 13:00 出勤、授業準備
- 14:00 教材研究、保護者対応
- 16:00 小学生クラス授業開始
- 19:00 中学生クラス授業開始
- 21:30 授業終了
- 22:00 事務作業、翌日準備
- 22:30〜23:00 退勤
このように、勤務時間が夕方から夜にかけてになるのが塾業界の特徴です。朝はゆっくりできますが、夜は遅くなります。友人との予定が合わせにくくなったり、家族との時間が取りにくくなったりする可能性があります。
また、繁忙期の存在も忘れてはいけません。夏期講習、冬期講習、春期講習、そして受験シーズン。これらの時期は通常以上に忙しくなります。特に受験直前期は、土日も出勤することが珍しくありません。
私がインタビューした現役塾講師(32歳、大手進学塾勤務)はこう語っていました。
「12月から2月は正直キツいです。受験生の追い込みで休みがほとんど取れません。でも、その分3月は比較的ゆっくりできますし、生徒が合格したときの喜びを考えると、頑張れます」
塾講師のやりがいとは
ハードな面を正直にお伝えしましたが、塾講師には他の職業では得られないやりがいがあります。これが、多くの人が塾講師を続ける理由です。
生徒の成長を間近で見られる
これが塾講師最大のやりがいでしょう。最初は勉強が苦手だった生徒が、自分の指導を通じて成績を上げ、志望校に合格していく。その過程を間近で見られることは、何物にも代えがたい喜びです。
元メーカー営業から塾講師に転職した方(35歳)はこう言っていました。
「前職では数字を追いかける日々でした。達成感はありましたが、何か虚しさも感じていた。今は、自分の仕事が誰かの人生を良い方向に変えている実感があります。生徒から『先生のおかげで勉強が好きになった』と言われたときは、本当に転職してよかったと思いました」
教える力が身につく
塾講師として働くと、「教える」というスキルが磨かれます。これは、どんな仕事にも活かせる汎用的なスキルです。複雑なことをわかりやすく説明する力、相手の理解度に合わせて話し方を変える力、モチベーションを高める力。これらは、将来どんなキャリアを歩むにしても役立ちます。
自分の得意科目を仕事にできる
学生時代に得意だった科目、好きだった科目を仕事にできるのも大きなメリットです。数学が好きな人が数学を教える、英語が得意な人が英語を教える。好きなことを仕事にできる環境は、働くモチベーションに直結します。
未経験から塾講師になるための具体的なステップ
ここからは、実際に未経験から塾講師になるための具体的なステップを解説します。
ステップ1:どんな塾で働きたいか明確にする
塾と一口に言っても、様々な種類があります。まずは自分がどんな塾で働きたいのかを明確にしましょう。
集団指導塾
一人の講師が複数の生徒を同時に指導する形式です。授業力が求められますが、多くの生徒に影響を与えられます。プレゼンテーション能力や、場をコントロールする力が必要です。大手進学塾に多い形式で、比較的給与が高い傾向があります。
個別指導塾
一人の講師が1〜3人程度の生徒を指導する形式です。生徒一人ひとりに合わせた指導ができます。コミュニケーション能力や、生徒の理解度を把握する力が求められます。未経験でも比較的入りやすいのが特徴です。
補習塾
学校の授業についていけない生徒をサポートする塾です。難関校受験というより、基礎学力の定着を目指します。勉強が苦手な生徒に寄り添う姿勢が重要です。
進学塾
難関校への合格を目指す塾です。高い学力と指導力が求められますが、やりがいも大きいです。ハードワークになりがちですが、給与水準は高めです。
オンライン塾
近年増えているのがオンライン塾です。在宅で指導できるため、ワークライフバランスを重視する方に向いています。ただし、画面越しの指導には独特のスキルが必要です。
ステップ2:担当科目を決める
次に、どの科目を担当するかを決めます。基本的には、自分が最も得意な科目を選ぶべきです。
ただし、需要の観点も考慮しましょう。塾で最も需要が高いのは、数学(算数)と英語です。この2科目ができると、採用されやすくなります。
各科目の特徴を簡単にまとめます。
数学・算数
- 需要:非常に高い
- 特徴:論理的な説明力が求められる
- 向いている人:理系出身者、数字に強い人
英語
- 需要:非常に高い
- 特徴:文法知識に加え、発音やリスニング指導も
- 向いている人:英語が得意な人、留学経験者
国語
- 需要:中程度
- 特徴:読解力の指導、作文指導など幅広い
- 向いている人:文系出身者、読書好きな人
理科
- 需要:中程度(中学受験では高い)
- 特徴:実験や観察の知識も求められることがある
- 向いている人:理系出身者、科学に興味がある人
社会
- 需要:やや低め
- 特徴:暗記科目と思われがちだが、理解を促す指導が重要
- 向いている人:歴史や地理に詳しい人
ステップ3:応募先を探す
塾講師の求人を探す方法はいくつかあります。
転職エージェントを活用する
最もおすすめなのは、転職エージェントの活用です。塾業界に強いエージェントを選べば、非公開求人を紹介してもらえたり、給与交渉を代行してもらえたりします。
教育業界に強い転職エージェントとしては、リクルートエージェント、doda、マイナビエージェントなどが挙げられます。複数のエージェントに登録して、幅広く求人を集めることをおすすめします。
塾の採用ページに直接応募する
働きたい塾が決まっている場合は、その塾の採用ページから直接応募するのも有効です。大手塾であれば、公式サイトに採用情報が掲載されています。
求人サイトで探す
Indeed、リクナビNEXT、マイナビ転職などの求人サイトでも、塾講師の求人は数多く掲載されています。「塾講師」「学習塾」「進学塾」などのキーワードで検索してみましょう。
ステップ4:書類を準備する
応募する塾が決まったら、履歴書と職務経歴書を準備します。塾講師への転職では、以下のポイントを押さえた書類作成が重要です。
履歴書のポイント
- 学歴:最終学歴だけでなく、高校も記載する(特に進学校出身の場合はアピールになる)
- 資格:教員免許があれば記載。TOEIC、英検なども英語講師志望ならプラス
- 志望動機:「なぜ塾講師なのか」を明確に
職務経歴書のポイント
- 前職での経験を「教える」ことにつなげて書く
- 数字で成果を示す(「後輩育成で10名を担当」など)
- コミュニケーション能力をアピールできるエピソードを入れる
塾講師の面接対策を徹底解説
書類選考を通過したら、次は面接です。塾講師の面接では、一般的な転職面接とは異なる質問や選考方法があります。しっかり対策しておきましょう。
よく聞かれる質問と回答例
質問1:なぜ塾講師になりたいのですか?
この質問は必ず聞かれます。ポイントは、「教育への情熱」と「具体的なきっかけ」を伝えることです。
良い回答例:
「前職で新入社員の研修担当を任されたことがきっかけです。最初は戸惑いましたが、教えた社員が成長していく姿を見て、人に教える仕事にやりがいを感じるようになりました。もっと本格的に教育に関わりたいと思い、塾講師を志望しました。特に、子どもたちの可能性を広げる仕事に携わりたいと考えています」
NG回答例:
「子どもが好きだからです」(具体性がない)
「前職が嫌だったからです」(ネガティブな転職理由)
質問2:担当したい科目は何ですか?その科目を選んだ理由は?
科目への思い入れと、指導できる根拠を伝えましょう。
良い回答例(数学の場合):
「数学を担当したいです。学生時代、数学が苦手だった友人に教えた経験があり、その友人が『わかりやすい』と言ってくれたことが自信になりました。数学は苦手意識を持つ生徒が多い科目ですが、だからこそ、わかりやすく教えて『できる』喜びを感じてもらいたいと思っています。大学では理系学部で数学を専攻しており、基礎から応用まで幅広く指導できると考えています」
質問3:勉強が苦手な生徒にどう接しますか?
この質問では、生徒への寄り添い方を見られています。
良い回答例:
「まずは、なぜ勉強が苦手なのか、原因を探ることから始めます。基礎が理解できていないのか、勉強の仕方がわからないのか、そもそもやる気が出ないのか。原因によってアプローチは変わると思います。そして、小さな成功体験を積み重ねてもらうことを大切にしたいです。いきなり難しい問題を解かせるのではなく、確実にできる問題から始めて、『できた』という自信をつけてもらう。その積み重ねが、勉強への苦手意識を克服する一歩になると考えています」
質問4:保護者からクレームがあった場合、どう対応しますか?
塾講師は保護者対応も重要な仕事です。冷静さと誠実さをアピールしましょう。
良い回答例:
「まずは、保護者の方の話をしっかり聞くことを心がけます。クレームの背景には、お子様への心配や不安があるはずです。その気持ちを受け止めた上で、事実関係を確認し、誠実に対応します。自分だけで判断できない場合は、上司や教室長に相談し、組織として最善の対応を取ります。何より、保護者の方と同じ方向を向いて、お子様の成長をサポートするパートナーでありたいと思っています」
模擬授業への対策
塾講師の面接では、模擬授業を求められることが多いです。これは、実際の指導力を見るための選考方法です。
模擬授業の形式は塾によって異なりますが、一般的には以下のようなパターンがあります。
- 10〜15分程度の模擬授業を行う
- 面接官が生徒役を演じる
- 事前にテーマを指定される場合と、当日発表される場合がある
模擬授業のポイント
1. 板書は見やすく、整理して
板書の仕方は、講師としての基本スキルです。字は大きく、色分けを意識し、ポイントがわかりやすい板書を心がけましょう。事前に練習しておくことをおすすめします。
2. 生徒とのコミュニケーションを意識
一方的に説明するだけでなく、「ここまでわかりましたか?」「この問題、どう考えますか?」と、生徒に問いかけることを意識しましょう。双方向のコミュニケーションができるかどうかが評価ポイントです。
3. 時間配分に気をつける
与えられた時間内に、伝えたい内容をしっかり伝えられるよう、事前に練習しておきましょう。時間が余っても、オーバーしても印象は良くありません。
4. 緊張しても笑顔を忘れずに
緊張するのは当然です。しかし、笑顔がなく、硬い表情のままでは、生徒から親しみを持ってもらえません。意識して笑顔を作りましょう。
筆記試験への対策
塾によっては、担当科目の筆記試験が課されることがあります。中学・高校レベルの問題が中心ですが、しっかり復習しておきましょう。
筆記試験の目的は、「生徒に教えられる学力があるか」を確認することです。100点を取る必要はありませんが、7〜8割は正解したいところです。
対策としては、担当したい科目の中学〜高校の参考書を一通り復習しておくことをおすすめします。特に、基礎的な問題でつまずかないよう、基礎の確認は念入りに行いましょう。
塾講師の自己PR例文集
未経験から塾講師を目指す際、自己PRは非常に重要です。ここでは、前職別の自己PR例文を紹介します。
営業職からの転職の場合
自己PR例:
「前職では法人営業として5年間勤務し、新規顧客開拓を担当してきました。営業で培った『相手のニーズを引き出す力』と『わかりやすく説明する力』は、塾講師としても活かせると考えています。
営業では、お客様が何を求めているのかをヒアリングし、その課題を解決する提案を行ってきました。これは、生徒がどこでつまずいているのかを見極め、適切な指導を行う塾講師の仕事と通じるものがあります。
また、複雑な商品説明をわかりやすく伝えることを心がけてきた経験は、難しい内容を噛み砕いて教える際に役立つと考えています。
数字への意識が高いことも強みです。営業では常に目標達成を意識してきました。塾講師としても、生徒の成績向上という明確な目標に向けて、計画的に取り組んでいきたいと思います」
事務職からの転職の場合
自己PR例:
「前職では一般事務として3年間勤務し、データ入力や書類作成、電話対応などを担当してきました。事務職で培った『正確性』と『段取り力』は、塾講師として授業準備や生徒管理を行う上で活かせると考えています。
また、電話対応では様々なお客様とコミュニケーションを取る機会がありました。相手の話をしっかり聞き、適切な対応をする姿勢は、生徒や保護者との信頼関係構築に役立つと思います。
学生時代は家庭教師のアルバイトをしており、中学生2名を担当していました。そのうち1名は、指導開始時に偏差値45だった数学が、半年後には55まで上がり、志望校に合格しました。この経験から、教えることへの適性とやりがいを感じ、塾講師を志望しました」
接客業からの転職の場合
自己PR例:
「前職ではアパレル販売員として4年間勤務し、接客および店舗運営に携わってきました。接客で磨いた『コミュニケーション能力』と『相手に合わせた対応力』は、塾講師として多様な生徒に向き合う上で大きな強みになると考えています。
販売員時代、私が心がけていたのは『お客様一人ひとりに合わせた提案』です。年齢、好み、予算など、お客様によってニーズは様々です。その方に最適な商品を提案するために、まず話を聞き、理解することを大切にしてきました。
塾講師としても、生徒一人ひとりの個性や理解度に合わせた指導を心がけたいと思います。勉強が得意な生徒、苦手な生徒、積極的な生徒、おとなしい生徒。それぞれに合ったアプローチで、学ぶ楽しさを伝えていきたいです。
また、店舗では新人スタッフの教育担当も任されていました。商品知識や接客マナーを教える中で、『教える』ことの難しさとやりがいを実感し、より本格的に教育に関わりたいと思うようになりました」
SE・エンジニアからの転職の場合
自己PR例:
「前職ではSEとして6年間勤務し、システム開発のプロジェクトに携わってきました。エンジニアとして培った『論理的思考力』と『問題解決能力』は、数学や理科の指導において大きな武器になると考えています。
プログラミングでは、複雑な処理を分解して、一つずつ順序立てて組み立てていきます。この考え方は、数学の問題を解くプロセスと非常に似ています。生徒に対しても、『なぜそうなるのか』を論理的に説明し、本質的な理解を促す指導ができると思います。
また、SEとして後輩エンジニアの教育にも携わってきました。技術的な内容をわかりやすく伝えることの難しさと、相手が理解してくれたときの喜びを知っています。
将来的には、プログラミング教育にも携わりたいと考えています。IT人材の需要が高まる中、子どもたちにプログラミングの面白さを伝えることも、塾講師としての一つの役割だと思っています」
塾講師への転職でよくある失敗と対策
ここでは、塾講師への転職でよくある失敗パターンと、その対策を解説します。事前に知っておくことで、失敗を避けられます。
失敗1:労働条件を確認せずに入社してしまう
塾業界は、企業によって労働条件に大きな差があります。給与、勤務時間、休日、残業の有無などを事前にしっかり確認しないと、入社後に「こんなはずじゃなかった」となりかねません。
対策
- 面接時に具体的な労働条件を質問する
- 「繁忙期の勤務時間はどのくらいですか?」と聞いてみる
- 口コミサイトで実際の労働環境を調べる
- 可能であれば、現役社員の話を聞く
失敗2:「子どもが好き」だけで応募してしまう
「子どもが好きだから塾講師になりたい」という志望動機は、実は弱いです。塾講師は、子どもが好きなだけではできない仕事です。「教えること」への情熱、「成績を上げる」という成果へのコミットメント、保護者対応などのビジネススキルも求められます。
対策
- 「なぜ教えたいのか」を深掘りする
- 教えた経験(家庭教師、後輩指導など)を振り返る
- 塾講師の仕事内容を具体的に理解する
- 志望動機に「教育への情熱」を具体的に盛り込む
失敗3:塾の種類を理解せずに応募してしまう
集団指導塾と個別指導塾では、求められるスキルが全く違います。自分の適性を考えずに応募すると、ミスマッチが起こりやすいです。
対策
- 自分が「大勢の前で話すのが得意か、一対一のコミュニケーションが得意か」を考える
- 集団指導と個別指導、それぞれの特徴を理解する
- 可能であれば、実際に授業見学をさせてもらう
失敗4:給与だけで塾を選んでしまう
給与が高い塾は、それだけハードワークである可能性が高いです。給与だけで選ぶと、長続きしないことがあります。
対策
- 給与だけでなく、労働時間、休日、福利厚生も総合的に判断する
- 「時給換算」で考えてみる(給与÷労働時間)
- 自分が重視する条件に優先順位をつける
大手塾と中小塾、どちらを選ぶべきか
塾講師への転職を考える際、「大手塾と中小塾、どちらがいいのか」という疑問を持つ方は多いです。それぞれにメリット・デメリットがありますので、詳しく解説します。
大手進学塾のメリット・デメリット
メリット
- 研修制度が充実しており、未経験でも安心
- 教材やカリキュラムが整備されている
- 給与水準が比較的高い
- キャリアパスが明確
- 知名度があるため、次の転職にも有利
デメリット
- マニュアル通りの指導を求められることがある
- 競争が激しく、成果へのプレッシャーが大きい
- 繁忙期の労働時間が長くなりやすい
- 転勤がある場合がある
大手塾の代表例としては、河合塾、駿台予備学校、東進ハイスクール、SAPIX、日能研、四谷大塚、栄光ゼミナール、明光義塾、個別教室のトライなどがあります。
中小規模の塾のメリット・デメリット
メリット
- 自分のスタイルで授業ができる自由度がある
- 生徒との距離が近く、密なコミュニケーションが取れる
- 地域に密着しており、アットホームな雰囲気
- 教室長への昇進が早い場合がある
デメリット
- 研修制度が整っていないことがある
- 教材を自分で作成する必要があることも
- 給与が大手より低い傾向
- 将来性が見えにくい場合がある
選び方のポイント
どちらを選ぶべきかは、あなたの優先順位次第です。
こんな人は大手塾がおすすめ
- 未経験でしっかり研修を受けたい
- 安定した収入と明確なキャリアパスを求める
- 大人数の前で授業をしたい
- 将来的にマネジメントポジションを目指したい
こんな人は中小塾がおすすめ
- 自分らしい授業スタイルで教えたい
- 生徒一人ひとりとじっくり向き合いたい
- アットホームな環境で働きたい
- 地元で長く働きたい
塾講師の転職に役立つ資格・スキル
塾講師になるために必須の資格はありませんが、持っていると有利になる資格やスキルがあります。
英語講師を目指すなら
- TOEIC 800点以上:英語力の証明として広く認知されている
- 英検準1級以上:特に中高生への指導では馴染みのある資格
- TOEFL/IELTS:留学指導も視野に入れるなら有効
- 留学経験:実際に英語を使った経験は大きなアピールポイント
数学・理科講師を目指すなら
- 理系大学・大学院の学歴:数学や理科の専門知識の証明になる
- 数学検定:数学力の客観的な証明として活用できる
- 情報処理技術者資格:プログラミング教育との関連でアピールできる
全科目共通で役立つスキル
- プレゼンテーション能力:授業は一種のプレゼンです
- 傾聴力:生徒の悩みや躓きを聞き出す力
- 忍耐力:何度も繰り返し教える必要があるため
- PCスキル:教材作成やオンライン授業で必要
塾講師への転職でよくある質問(FAQ)
塾講師への転職を考えている方からよく寄せられる質問に答えます。
Q1:学歴は重要ですか?
A:重要ですが、すべてではありません。
正直に言うと、学歴は見られます。特に進学塾では、「講師の出身大学」を保護者が気にするケースがあるためです。難関大学出身であれば、それだけでアドバンテージになります。
ただし、学歴がすべてではありません。日東駒専・産近甲龍レベルの出身でも、教え方が上手く、生徒からの評価が高い講師は数多くいます。学歴よりも「教える力」「コミュニケーション能力」が重視される塾も多いです。
中学生や高校生を教えるなら、最低限その科目で高校・大学入試レベルの内容を理解している必要があります。小学生を教えるなら、それほど高い学歴は求められないケースが多いです。
Q2:年齢が高くても転職できますか?
A:可能です。ただし、アピールの仕方が重要です。
40代、50代からの転職も珍しくありません。むしろ、社会人経験を活かした進路指導や、落ち着いた指導を求める保護者もいます。
年齢が高い場合は、「若い講師にはない強み」をアピールしましょう。例えば、「社会で実際に働いた経験から、勉強がなぜ将来役立つのかを伝えられる」「子育て経験があり、保護者の気持ちがわかる」といった点です。
Q3:正社員とアルバイト、どちらから始めるべき?
A:状況によりますが、未経験なら正社員応募がおすすめです。
正社員であれば、研修制度や福利厚生が充実しています。アルバイトから始めると、正社員登用までに時間がかかる場合があります。
ただし、「塾講師が自分に向いているかわからない」という方は、まずアルバイトで経験してみるのも一つの選択肢です。実際に教えてみて、自分に合うかどうかを確かめてから正社員を目指すのも賢い方法です。
Q4:女性でも塾講師になれますか?
A:もちろん可能です。女性講師は需要があります。
塾業界は男性が多いイメージがあるかもしれませんが、女性講師も数多く活躍しています。特に、女子生徒や保護者からは「女性講師がいい」という要望も多く、女性であることがアドバンテージになる場面もあります。
ただし、塾業界は夜遅くまでの勤務が多いため、ワークライフバランスの観点で不安を感じる方もいるでしょう。最近は働き方改革が進んでいる塾も増えていますので、面接時に労働環境について確認することをおすすめします。
Q5:塾講師から他業界への転職は難しいですか?
A:スキル次第では可能です。
塾講師で培ったスキルは、他業界でも活かせます。例えば、「教える力」は企業の研修担当や人事、「コミュニケーション能力」は営業職、「プレゼン能力」は様々な職種で評価されます。
ただし、「塾講師しかやったことがない」という状態が長く続くと、他業界への転職が難しくなる可能性はあります。将来のキャリアを見据えて、塾講師としての経験を積みながらも、汎用的なスキルを意識して伸ばすことが大切です。
塾講師のキャリアパス
塾講師として入社した後、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。将来の展望を知っておくことは、転職を決める上で重要です。
教室長・校舎長への昇進
最も一般的なキャリアパスは、教室長(校舎長)への昇進です。講師として実績を積み、数年後に教室全体を統括するポジションに就きます。
教室長になると、授業だけでなく、教室の運営管理、講師のマネジメント、売上管理なども担当します。いわば「教室の経営者」のような立場です。
給与面では、講師時代より100万円〜200万円程度アップするのが一般的です。ただし、責任も大きくなり、労働時間も増える傾向があります。
エリアマネージャー・本部への昇進
さらにキャリアを積むと、複数の教室を統括するエリアマネージャーや、本部のポジションに昇進する道もあります。
この段階になると、現場での授業からは離れ、経営寄りの仕事が中心になります。新規教室の立ち上げ、カリキュラム開発、講師研修の企画など、より大きな視点で塾の運営に関わります。
独立・フリーランス講師
塾講師としての経験を積んだ後、独立する道もあります。自分で塾を開業したり、フリーランスの講師として複数の塾で教えたりするパターンです。
特に、カリスマ講師として名が知れると、高単価で指導を依頼されることもあります。ただし、独立にはリスクも伴いますので、十分な経験と人脈を築いてからのチャレンジが賢明です。
教育関連企業への転職
塾講師の経験は、教育業界の他の職種への転職にも活かせます。教材出版社、EdTech企業、学校法人など、教育に関わる仕事は多岐にわたります。
特に近年は、オンライン教育やAIを活用した学習サービスが急成長しており、塾講師の経験を持つ人材への需要が高まっています。
塾講師への転職を成功させるためのポイントまとめ
最後に、塾講師への転職を成功させるためのポイントをまとめます。
転職前にやっておくべきこと
- 担当科目の復習:中学〜高校レベルの内容を再確認しておく
- 塾の種類を理解:集団指導、個別指導など、自分に合った形式を選ぶ
- 労働条件の確認:給与だけでなく、勤務時間、休日、繁忙期の状況も調べる
- 模擬授業の練習:家族や友人に協力してもらい、人前で教える練習をしておく
- 志望動機の深掘り:なぜ塾講師なのか、具体的に言語化しておく
面接で意識すること
- 教育への情熱を伝える:「教えること」「生徒の成長」への思いを具体的に
- 前職の経験を活かす:異業種の経験も、塾講師に活かせることをアピール
- 生徒への寄り添いを示す:勉強が苦手な生徒への対応など、具体的に語る
- 模擬授業は笑顔で:緊張しても、明るい雰囲気で授業を行う
入社後に意識すること
- 最初は謙虚に学ぶ:未経験なら、先輩講師から積極的に学ぶ姿勢を見せる
- 生徒の名前を覚える:一人ひとりを大切にする第一歩
- 保護者対応を大切に:生徒だけでなく、保護者との信頼関係も重要
- 成果にこだわる:生徒の成績を上げることが、講師としての評価につながる
塾講師への転職を成功させた人の体験談
最後に、実際に異業種から塾講師へ転職し、活躍している方々の体験談を紹介します。
体験談1:アパレル販売員から個別指導塾へ(28歳女性)
「前職はアパレルの販売員でした。お客様とのコミュニケーションは好きだったのですが、立ち仕事の疲労と不規則なシフトに限界を感じていました。
塾講師を選んだのは、学生時代に家庭教師をしていた経験があったからです。当時教えていた生徒が志望校に受かったときの喜びが忘れられず、もう一度教える仕事がしたいと思いました。
転職活動では、接客で培ったコミュニケーション能力をアピールしました。面接では『生徒一人ひとりのニーズに合わせた対応ができる』と伝え、販売員時代のエピソードを交えて話しました。
入社して3年目になりますが、毎日充実しています。生徒から『先生の授業わかりやすい』と言われると、本当にやりがいを感じます。給与は前職と同程度ですが、精神的な満足度は段違いです」
体験談2:IT企業のSEから進学塾へ(34歳男性)
「SEとして8年働きましたが、日々の業務に追われるだけの生活に疑問を感じていました。もっと人の役に立つ実感が欲しかったんです。
数学が得意だったこともあり、進学塾の数学講師に転職しました。正直、最初は授業に苦労しました。プログラミングのように論理的に説明すればいいと思っていたのですが、生徒によって理解度が全く違う。同じ説明では通用しないんです。
でも、先輩講師からアドバイスをもらいながら、徐々にコツを掴んでいきました。今では、数学が苦手だった生徒が『先生のおかげで数学が好きになった』と言ってくれることもあります。
収入面では、SEの頃より下がりました。でも、自分の仕事が誰かの人生を変えている実感があります。それはお金では買えない価値だと思っています」
体験談3:銀行員から塾の教室長へ(42歳男性)
「銀行で20年近く働いていましたが、組織の硬直性に限界を感じ、40歳で転職を決意しました。周囲からは『今さら塾講師?』と言われましたが、子どもに教えることへの憧れがずっとあったんです。
年齢がネックになるかと思いましたが、面接では『社会人経験を活かした進路指導ができる』とアピールしました。実際、銀行での経験は意外なところで役立っています。保護者対応でのビジネスマナーや、教室運営での数字管理などです。
入社2年で教室長になりました。マネジメント経験が評価されたようです。今は講師のマネジメントと生徒募集の両方を担当しています。大変ですが、教室全体が成長していく実感があり、毎日が充実しています」
💬 利用者の声
担当のアドバイザーが親身になって相談に乗ってくれました。年収も50万円アップできて満足しています。
未経験でも応募できる求人を多数紹介してもらえました。面接対策も丁寧で、自信を持って臨めました。
非公開求人の質が高く、書類選考の通過率が上がりました。ハイクラス転職を目指す方におすすめです。
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まとめ
塾講師への転職は、未経験からでも十分に実現可能です。教員免許は不要であり、異業種からの転職組も数多く活躍しています。
この記事で解説した内容をまとめると、以下のポイントが重要です。
- 塾講師への転職難易度は「やや低め」:慢性的な人材不足を背景に、未経験でもチャンスがある
- 教員免許は不要:必要なのは担当科目の学力、コミュニケーション意欲、教育への情熱
- 給与相場は年収300万円〜500万円:他業界と比較すると決して高くないが、実力次第で昇給は可能
- 労働時間は夕方〜夜が中心:繁忙期は忙しくなることを覚悟しておく
- やりがいは大きい:生徒の成長を見られることは、何物にも代えがたい喜び
塾業界には独特の労働環境があります。夕方から夜にかけての勤務、繁忙期の忙しさ、給与水準など、事前に理解しておくべきことは少なくありません。
それでも、「生徒の成長を間近で見られる」「教えることを仕事にできる」というやりがいは、他の職業では得られない大きな魅力です。転職を成功させた方々の体験談からもわかるように、異業種からでも自分の強みを活かして活躍できる職業です。
この記事を参考に、塾講師への転職を成功させてください。あなたの教育への情熱が、多くの生徒の未来を明るく照らすことを願っています。
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※ 個人の体験談であり、効果を保証するものではありません。転職結果は個人により異なります。
喜多 湧一
合同会社Radineer マーケティング支援事業部
2017年に合同会社Radineerにジョインし、未経験者向けITエンジニア転職支援サービス「I am IT engineer」の責任者として、20代・第二新卒のIT業界転職を多数支援。現在はマーケティング支援事業部でWebマーケティング事業の統括・ディレクションを担当。
保有資格
専門領域
監修方針:本記事は、喜多 湧一が専門的知見に基づき、内容の正確性と実用性を確認しています。 情報は定期的に見直しを行い、最新の転職市場動向を反映しています。
CareerBoost編集部
転職・キャリア専門メディア
転職・キャリア領域の専門メディア。人材業界経験者、キャリアコンサルタント資格保有者が在籍。累計1,000記事以上の転職コンテンツを制作・監修。
専門性・実績
- 人材業界での実務経験5年以上
- キャリアコンサルタント資格保有
- 転職支援実績1,000名以上