転職エージェントからの案件の断り方って…?
今や、転職エージェントは、転職求人や中途採用求人を探す際に利用することが必須となっていると言えます。
しかし
「転職エージェントとの面談に行ったら、たくさんの求人案件を紹介された…」
なんて経験はありませんか?
しかし、その大半は自分の希望している求人ではないと思います。
第一、仕事をしながらそんなにたくさん面接に行くことは難しいのではないでしょうか。
とはいえ、せっかく紹介してくれた求人案件に対して無下に断ったら
「こちらも無料で登録しているわけだし、そんなことしたら求人を紹介してくれなくなるんじゃない…?」
と心配している方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言えば、受けたい求人でなければ無視してもらって全く構いません。
転職エージェントと対面で求人を提案された場合でも、「受けません」と言ってもらって大丈夫です。
それはなぜなのでしょうか。
この記事では、転職エージェントから提案される求人を無視しても良い理由について見ていきましょう。
また、転職エージェントはどのような意図・やり方で求人案件を紹介しているのかについても見ていきましょう。
大手エージェントは自動送信で求人を紹介しています
まずは、メール等で紹介された求人について、受けたくない場合は無視して問題ないかということについて見ていきましょう。
結論から言えば、無視してもらって全く問題ありません。
大きな理由としては
「メール等で紹介された求人紹介案件について、大手人材紹介会社は自動送信で送っている」
ということが挙げられます。
転職者との面談後、キャリアアドバイザーは転職者の情報や転職の指向性について転職エージェントが保有しているシステムに入力します。
そして、その内容とシステム内に保有している求人情報を紐づけて、転職者にメールを送るシステムになっているのです。
つまり、キャリアアドバイザーの意思とは関係なしにメールを送られているということです。
そんなメールに対し、一つ一つ返信をするのは時間の無駄だと言えます。
そして、転職エージェント側も読み飛ばされることをある程度覚悟しています。
こうしたことから、メールで送信されてくるもの、特に大手転職エージェントの送ってくる求人情報は、原則無視してもらって構いません。
直接紹介する求人についても断って大丈夫です
では、担当者であるキャリアコンサルタントが面談等で直接紹介する求人案件はどうなのでしょうか。
結論から言えば、直接紹介してくれる求人案件についても断って大丈夫です。
なぜなら、エージェントもすべて提案した求人を全部受けて欲しいとは思っていないからです。
しかし、この状況については断り方を考えなければなりません。
では、どのようにして断るのが良いのでしょうか。
それは
「断る理由を明確にする」
ただこれだけです。
エージェントが気にしているのは転職者が求人を受けないことについてではありません。
それよりも、なぜ受けないのか、ということを気にしているのです。
転職の専門家であるキャリアコンサルタントが直接提案するということは、それなりに理由をもって提案しているのです。
そうした求人案件を断る場合には、あなたの意識や考えを伝えるためにも明確に受けない理由を伝えて下さい。
あなたが求人を紹介されなくなる理由って…?
そもそも、「求人案件の断り方」について悩まれる方というのは
「断っちゃったら、自分の転職に不利に働くんじゃないの…?」
と考えているのではないでしょうか。
具体的に言えば
- そもそも求人を紹介されなくなるんじゃないか
- 希望条件に合う良い求人を紹介してくれなくなるんじゃないか
という不安によるものだと思います。
ここでは、転職エージェントが求人案件を紹介しなくなる場合について説明していきます。
転職エージェントが転職者に求人が紹介してくれなくなる理由は以下に紹介する4つです。
転職しないと分かったとき、もしくは自社を使わないと判断したとき
転職者の中には、転職したいと考えていても全く求人を受けないという人も存在しています。
こうした転職エージェントの利用者に対しては、サービスの提供そのものをしても無駄だと判断し、求人を紹介しないというケースになっていきます。
確かに、転職しない方にとっては求人を送られてきても見ることもないため困らないですよね。
ただ、実際に転職活動をしようと思っているにもかかわらず
- 履歴書・職務経歴書を送っていない
- なんとなく迷ってうけていない
といった行動をとっていると、転職の意思があるにもかかわらず
「この人は転職をするつもりはないだろう」
と判断される危険性があります。
きちんと貴社の転職エージェントを利用して転職をするつもりだ、という気持ちを「行動」で示してください。
求人を紹介できない
転職エージェントとしても、あまりにも問題のある転職者をクライアントである企業に紹介することはできません。
例えば
- 態度・マナーが悪い
- 清潔感が全くない
- 履歴書にうその履歴を書く
といった、転職エージェントとの信頼関係を大きく損なう行為をする転職者です。
会社の看板を背負って、クライアントの相手企業にこうした転職者を紹介することは、転職エージェントの信用問題にかかわってきます。
ですから
- 面談をしてから求人を紹介されていない方
- 求人案件を受ける意思をみせたものの、すぐ見送りとなり、その後一切紹介されていない方
といった転職者は、転職者側に問題があったと考えていいでしょう。
そうした場合は、なぜ紹介してくれないのかという理由はエージェントに対して説明を求めるべきだと言えます。
面接に受からない、自分の能力以上の求人ばかりうけるなど内定が見込めない
これは大手企業に在籍されている方に多いのですが、能力がまるでない方でも現職である程度お金をもらえているという状況での転職、というケースも多くあります。
しかし、その状況を捨てて転職できない、と思う方も多くいます。
そうした方は
- 高望みしてしまい、書類選考の段階で通過しない
- 仮に書類選考を通過しても、いつまでも面接に受からない
という状況に陥ってしまいます。
転職エージェントは、こうした採用に至らない転職者を相手にするのは時間の無駄だと考え、求人案件を紹介しなくなっていきます。
何がしたいのかわからない方
転職エージェントをやっていると、朝令暮改で何を考えているか分からない、行動の意味が分からないという求職者がいらっしゃいます。
例えば、昨日まで
「ITメーカー系の職種に興味があります」
と言っていたのに
「やっぱり興味なくなりました」
といった方や
「営業職志望だったけど、やっぱり急に人事に行きたくなりました」
といったような非論理的な行動をとる方です。
明確な理由があるのであればもちろん構いません。
しかし、明確な理由のない方は転職エージェント側から
- ビジネスの世界で通用しない人材
- 労力が無駄にかかってしまう割に、成果にならない人材
だと判断されてしまう可能性があります。
断るときはきちんと「理由」を!
ここまで見てきた通り、転職エージェントは、求人を断る人に対して機械的に求人を紹介しなくなる、というわけではありません。
ただし、転職者が断る理由は上述の通りきちんと確認しています。
つまり、求人を紹介されなくなる理由は「断る」からではありません。
その理由は
- 転職者側の問題によって、転職面接に受からない
- 転職者側が適正な求人を受けない
- 転職者側が受かっても入社承諾しない
からなのです。
また、紹介された求人を何でも受ける人というのは、何を考えているのか読み取れないですし、意図が分からないですよね。
こうした転職者に対しても、転職エージェントは求人案件を紹介しなくなっていきます。
要するに、転職エージェントは紹介した求人を断ろうが、転職が成功すると見込んだ人材には求人を紹介します。
そのような人材の転職に対して、不利に働くようなアクションは取りません。
そのため、明確な理由をもって紹介された求人を断りましょう。
その理由を説明するためには、求人案件を「受ける理由」「受けない理由」を明確にしましょう。
その上で、その認識のすりあわせを転職エージェントと行っていくようにしましょう。
転職エージェントは、転職したいという方に対して転職エージェント自身の成果はもちろん、なにより転職者のために、転職を成功させたいと考えています。
ただし、転職エージェントもビジネスなので、転職を成功できないと分かっている方に対しては時間を割きません。
相手に動いてもらう状況をしっかり転職者側で作っていくことが必要です。
提案してくれる転職エージェントを大事にすべし!
さて、ここまでで
「転職エージェントからの求人案件をいかに対応して断るべきなのか」
「断った後に転職エージェントから求人案件が来なくなるのはどういった転職者なのか」
といったことについて理解していただけたかと思います。
さて、ここで強調したいのは
求人案件に「応募するべき理由」を明確に提案してくれるエージェントを大事にするべきだ
ということです。
大半の転職エージェントは、自動配信機能や定型文を使ったメールで求人を紹介します。
それが決して悪いとは言いません
しかし、転職者のニーズを理解して
「こういう理由であなたに求人を紹介しました」
「この求人であればあなたの課題を解決でき、かつ受かる可能性があります」
ということを提案してくれるエージェントのほうが利用価値があります。
そして、そういう提案をするエージェントに対しては、その求人を受けないことについて
「こういう理由で受けないです」
という意思表示を明確に行ってください。
そうすることにより、エージェントは転職者がその求人を受けない理由に関する情報をインプットします。
逆に理由になっていなかった場合は
「それじゃあダメだ」
ということを説明してくれることもあるでしょう。
そうした議論を繰り返していくことで、とても建設的な転職活動を可能にしてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
転職エージェントから紹介してもらった求人に対し、受けるも断るも大事なのは
「理由」
なのです。
案内された求人について、メールであれば無視してもかまいません。
対面や電話なら、理由をしっかり示して
「この求人を受けません」
ということを伝えてください。
行動にはすべて理由があるはずです。
そして、その行動の理由をちゃんと明確に伝えるということは、相手が自分のことを理解してもらえるかどうかの重要なポイントです。
求人を受ける・受けないだけの意思表示のみで基本的には問題はありません。
しかし、理由まで明確に伝えるということは転職エージェントに
「私は本当に転職したいです」
「転職先で長く働きたいです」
というメッセージとして受けてもらえるため、プラスにとってもらえます。
「理由がある」
ということは転職に対し本気だという重要なポイントになります。
転職エージェントは、本気の方に対しては、本気でアプローチしますし、それに対し行動してくれるエージェントこそ大事にすべきです。
実は、明確な理由をもった断り方をするということは、あなたが大事にすべきエージェントを見つけるための施策にもなっているのです。
ここまでで紹介してきたことを認識したうえで、エージェントから紹介してもらう求人に対して、アクションを取ってもらえたら何よりです。
もしこの記事を読んで
「転職エージェントを使ってみようかな…」
という風に考えた場合は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください!
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