総合格闘技(Mixed Martial Arts, MMA)は、異なる格闘技術を包括的に組み合わせて使用する競技です。
1990年代初頭、UFC(Ultimate Fighting Championship)の誕生。
UFCは、異なる格闘技スタイル同士が戦うことを目的とした大会としてスタートしました。
このスポーツでは、ボクシング、キックボクシング、柔道、レスリング、ブラジリアン柔術、ムエタイなど、さまざまな格闘技の技術や戦術が許容されています。
総合格闘技の目的は、相手を制圧し、可能ならばノックアウト(KO)またはサブミッション(相手に極め技を仕掛けて降伏を促す)で勝利することです。
総合格闘技は選手たちの多様なスキルや戦略の組み合わせから生まれる戦いの舞台であり、そのスペクタクルな試合は多くのファンを引きつけています。
多くのファンを魅了する「総合格闘家の年収」について探ってみましょう!
総合格闘家の年収とは?!
総合格闘家の年収といって十人十色
総合格闘家にはプロだけではなくアマチュアなど選手の種類も多くあり、選手によって年収も様々です。
総合格闘家として年収数億円稼ぐ選手もいれば、選手としての年収は数万円でアルバイトなど掛け持ちしながら生活している選手も多くいるようです。
そのため、総合格闘技の平均年収は明確に示すことが難しいとされています。
トップ選手や人気のある総合格闘家は、スポンサーシップ契約、広告出演、大会賞金などから多くの収入を得ることができます。
また、大手格闘技団体との契約が総合格闘家の収入に大きく影響します。
UFCなどの有名な団体に所属することで、多くの試合機会や契約金が得られます。
ファイトマネーって知ってる?
「ファイトマネー」は、総合格闘技やボクシングなどの格闘技で、選手が試合に勝利したり敗北したりした際に受け取る報酬のことを指します。
これは主に契約金や賞金の形で支払われ、試合への参加自体に対する報酬を示します。
具体的には、選手が契約を交わす際に、基本的な固定給としての「ギャランティ」や「ベースペイメント」とは別に、試合への出場料や勝敗に応じて支払われる「ファイトマネー」が含まれます。
これは試合の結果によって変動し、成功報酬の形をとります。
ファイトマネーの額は選手の実力や知名度、所属している格闘技団体、試合の重要度などによって異なります。
有名なトップ選手は、高額なファイトマネーを受け取ることが一般的であり、成功した試合やタイトルマッチなどでボーナスが加算されることもあります。
総合格闘技 世界と日本で年収の違いはあるの?
先ほど述べたように総合格闘家という職業は様々な要素から年収が決定してくるため、国や団体によってその金額は大きく異なります。
日本の団体では、選手の人気によりますが数万円から数十万円のファイトマネーが相場と言われています。
それに比べ、海外の団体の中でも知名度が高いUFCの場合、一試合のファイトマネーが億単位になることあるそうです。
有名な選手の年収が高額になるのは、ファイトマネーの他にCM出演料やスポンサー収入などがあるためです。
また、最近ではYouTubeに動画投稿し、活動している選手も少なくありません。
所属している団体や国、選手の人気によって年収に大きく差があるのが総合格闘技の特徴です。
世界一の総合格闘技団体であるアメリカのUFCが開催する試合のファイトマネーは、メインイベントやタイトルマッチでなくても1試合3,000万円超えると言われています。
上記のように、アメリカや海外のほうが格闘技は盛んに行われており、1試合で大きなお金を稼げることから、UFC挑戦を目標にする日本人選手も少なくありません。
ひと昔前にはなりますが、山本“KID”徳郁選手や五味隆典選手など日本のスター選手も所属していました。
総合格闘技に限らず、日本の格闘家のほとんどが格闘技だけで暮らしていけない現実。
格闘技一本で生計を立てている選手はほんの一握り、いや居ないかもしれない、ということがわかりました。
日本人トップクラスの選手は?
格闘技一本で生計を立てているトップ選手として人気なのが堀口恭司選手です。
年収を公言されてはいませんが、年収1億円を超えていると予想されています。
日本の大手総合格闘技団体である『RIZIN』のメインイベントでファイトマネーが1,500万円、
UFC時代のファイトマネーが1試合約600万円近くと、勝利やKOにインセンティブがあることが公開されていています。
また、名が売れてメディア出演やスポンサーからの収入もあることを考慮すると、年収1億円は超えてくると考えられます。
世界的な知名度を誇るUFCで好成績を残し、2021年からはBellator MMAに参戦することもでも話題になりました。
同じくRIZINに所属している朝倉未来選手は、ファイトマネーとスポンサー料を合わせて1試合5,000万円だと言われています。
また、朝倉未来選手はYouTubeの広告収入や自身がプロデュースするアパレルの売り上げ、多くのメディア出演もあることなどから、年収予想は10億円超え、日本で一番稼いでいる総合格闘家だと言われています。
世界トップクラスの選手は?
2021年時点で、世界で最も稼ぐ総合格闘技選手といわれているのがコナー・マクレガー選手です。
UFCに所属するコナー・マクレガーは、2021年アメリカのフォーブス誌で、世界一稼ぐスポーツ選手に選出されています。
総合格闘技選手が世界一の年収となるのは史上初のことでした。
人気と実力を兼ね備えた世界的なスターです。
UFCのスター選手、コナー・マクレガー選手とフロイド・メイウェザー選手の有名な一戦では、メイウェザー選手が1億ドル(約105億円)、マクレガー選手が3,000万ドル(約31億円)のファイトマネーを一夜にして稼ぎました。
総合格闘家 各年収ランキング
総合格闘家世界年収ランキング
選手名 | 所属 | 年収 |
コナー・マクレガー | UFC | 37億円 |
ハビブ・ヌルマゴメドフ | UFC | 22億円 |
アリスター・オーフレイム | UFC | 15億円 |
アンデルソン・シルバ | UFC | 13億円 |
アンドレイ・アルロフスキー | UFC | 11億円 |
SBGアイルランド所属コナー・マクレガーがダントツで年収が高く、2021年にフォーブスが発表した「最も稼ぐスポーツ選手トップ10」では、1位を獲得しました。
UFCの年収上位となると、年間で10億円以上稼いでおり、スポンサーなどによってはさらに年収が高くなる可能性も大いに考えられます。
総合格闘家 日本人選手の年収ランキング
選手名 | 所属 | 年収 |
朝倉未来 | RIZIN | 1億5000万円 |
那須川天心 | RISE・RIZIN | 1億円~ |
堀口恭司 | RIZIN・Bellator | 1億円 |
朝倉海 | RIZIN | 6000万円 |
上記の年収は主にファイトマネーなど、格闘技関係での収入のみとなります。
最近では、YouTubeで活躍している選手も多く、朝倉未来、朝倉海、堀口恭司などは人気のチャンネルですが、今回の年収には含まれておりません。
動画の中でも朝倉未来は、1試合あたり3000万円くらいだと話しており、格闘技だけでも相当な年収を稼いでいます。
総合格闘家としても活躍していた那須川天心も、1試合1000万円以上のファイトマネーを得ていたとされており、2022年6月に行われた「The Match 2022」では、k-1の武尊と試合を行っており、ファイトマネーは5億円ほどとも言われています。
参照:https://www.youtube.com/watch?v=1441fIlP5hA
総合格闘技 団体別年収ランキング
団体名 | 開催拠点 | 平均年収 |
UFC | アメリカ | 3000万円~ |
Bellator | アメリカ | 1500万円~ |
ONE | シンガポール | 500万円~ |
RIZIN | 日本 | 300万円~ |
DEEP | 日本 | 数万円~ |
総合格闘技団体の年収について5つ紹介します。
UFC
UFCはアメリカを拠点として活動している格闘技団体です。
総合格闘技団体の中でも最高峰と呼ばれています。
世界中のトップファイターが集まる団体でもあるため、1試合あたりのファイトマネーも1000万円以上の契約も多く、UFCのトップ選手ともなると億単位の金額を稼ぐ人もいます。
また、選手の多くはスポンサーとの契約を結んでいることも多いため、契約している企業が多い選手ほど、広告費なども入り、さらに収入も多くなるでしょう。
Bellator
BellatorもUFCと同様にアメリカの総合格闘技団体であり、日本の格闘技団体であるRIZINと対抗戦なども行なっています。
1回あたりのファイトマネーはUFCなどには劣りますが、それでもトップ選手となると1試合当たり15万ドル以上のファイトマネーを稼ぐことができるようです。
2022年10月2日に行われた「BELLATOR286」では、パトリシオ・ピットブル・フレイレとアダム・ボリッチの試合では、勝利したパトリシオは勝利ボーナスなどを含めず15万ドル、ボリッチは敗北はしましたが10万ドル獲得しました。
さらに、このファイトマネーに勝利者賞や広告費なども就くようです。
参照:MMA FIGHTING
ONE
ONEはアジアを拠点にしている総合格闘技団体であり、150カ国以上で放送・配信されているアジア最大の団体です。
団体からファイトマネーの詳細などは発表されてはいませんが、2022年3月26日に行われた「ONE X」で試合を行った秋山成勲は、韓国のSBSバラエテイ「執事部一体」で韓国の江南でアパートを買えるくらいと話していました。
そのため、人気のカードであれば1試合で何千万円と稼ぐこともできると予想できます。
RIZIN
RIZINは日本を拠点に、MMA・キックボクシングの試合を行っている格闘技団体で、今の日本総合格闘技団体の中では最大規模です。
RIZINでは、他の総合格闘技団体である修斗・DEEP・パンクラスなどの王者も参戦しており、日本のトップ選手同士の試合が行われます。
試合のファイトマネーは発表されていませんが、総合格闘家の朝倉未来はYouTubeの動画で、1試合あたり3000万円ほど、年間で1億円以上格闘技で稼いでいるといると公開しました。
あくまでトップ選手の報酬であるため、全員がそうとは限りませんが、日本の格闘技団体でも高い報酬を得ることができるようです。
参照:【実話】少年院・暴走族を経てスター選手に成り上がった朝倉未来の隠された秘密
DEEP
DEEPはRIZINと同じ日本の格闘技団体であり、美濃輪育久(ミノワマン)や田村潔司、桜井マッハ速人などの有名選手なども試合を行っています。
DEEPも他の団体と同じく、具体的なファイトマネーは発表されていませんが、以前DEEPで試合を行っていた朝倉未来は自身のYouTubeチャンネルで、知名度がない時は数万円だったと話していました。
しかし、DEEPの佐伯代表はインタビューで、美濃輪育久と田村潔司の試合のファイトマネーは約1000万円ほどだと話しており、人気のある選手であればファイトマネーも高くなります。
参照
朝倉未来のファイトマネーはいくらなのか
佐伯代表と対談/平本蓮の評価、DEEP参戦は?/RIZINフェザー級次期挑戦者は?
総合格闘家が年収を上げるためには
実績を重ね、知名度を上げる
実績を重ね知名度を上げることで、ファンがつき注目されるためファイトマネーが高くなるという事があります。
格闘家して、人気が高いほど集客につながるため、主催者側も選手に高額のファイトマネーを支払うようになります。
そのため、実績があり知名度が高い選手ほどファイトマネーも高くなっていくのです。
格闘技で収入を上げたいと考える場合は、地道に試合を重ね、実績を残し、ファンを獲得しメインの試合を組めるようになることが大切でしょう。
教室やセミナーの開催
総合格闘家が教室やセミナーを開催することは、自身の経験や技術を他の人々に伝える優れた手段であり、同時に追加の収入を得る方法ともなります。
自分の所属しているジムや専用のトレーニング施設で、定期的に教室を開催することができます。
クラスや教室の指導者となれば、月額で安定した収入を得ることにも繋がりますね。
セカンドビジネスの確立
本業である格闘技以外で、就職・アルバイトなどにより収入源を作っている選手も少なくありません。
また最近では、YouTubeなどにより収入を得る選手も多くいます。
上記でも登場した朝倉未来・朝倉海・堀口恭司などはご存じの方も多いのではないでしょうか?
登録者数、何十万人以上の人気チャンネルです。
朝倉未来は2021年あるコラボ動画が話題になり、月収7000万円を超えたと言われています。
2022年の時点でフォロワー数が270万人以上となっており、年間利益は5億円を超える可能性が高く、10億円に迫るとの見方もあります。
朝倉海は1動画あたりの広告数や単価によって1億5千万程度の収入があるのではないかと予想されています。
参考:YouTuber世論調査
総合格闘家年収のまとめ
総合格闘家は、単なる選手以上のスキルと戦略が要求されるプロのアスリートであり、その困難さと同時に、成功した際の報酬も大きいものとなります。
知名度や人気がある選手になれば、ファイトマネーも高額になり、スポンサーによる広告費を含めると1試合で高額な報酬を得られます。
さらに、日本での実績によっては海外の団体で試合をすることができるようになり、年収を上げることにも繋がります。
しかし、所属している団体や国、選手の人気によって年収に大きく差があるのが総合格闘家という現実のようです。
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