フリーランスのエンジニアとしての働き方が、現代日本で注目を集めているってホント?
今、急速に「フリーランスのエンジニアとして働く」という働き方が人気を集めています。
今までの日本であれば、会社に属する「会社員」として働くことが当たり前でした。
しかし、働き方改革や副業解禁といった世の中の流れによって日本の働き方も大きく変わり始めています。
そんな中で、注目を集めているのが「フリーランス」という働き方です。
特に、エンジニアという職種はフリーランスという働き方と非常に相性が良いとされています。
では、なぜ今フリーランスのエンジニアとして働く、ということが人気を集めているのでしょうか?
会社員として働くこととの違いやフリーランスのエンジニアを目指す人が抱えがちな不安と併せて、見ていきたいと思います。
フリーランスのエンジニアを目指すべき5つの理由
人々の働き方が大きく変わりつつある現在において、なぜフリーランスのエンジニアを目指すべきなのか。
その理由を大きく分けて、5つ紹介していきます。
フリーランスのエンジニアを目指すべき理由①:自分の経験・志向を活かした仕事ができる
企業内のエンジニアの場合、必ずしも自分が望む仕事ができるわけではありません。
例えば、自分自身としては、技術者として経験を積みたいと考えていても、会社の都合によっては、技術と関係の無いマネジメントであったり、クライアント先で単純作業をさせられる場合も大いにあります。
会社の育成方針や配属された部署の状況によっては、自分自身の志向は無視され、やりたい仕事ができない、といった状況は必ず出てきます。
そういった状況に陥りやすい会社員に比べて、フリーランスのエンジニアであれば、自分で仕事を選ぶことができます。
また、募集する側も専門知識を求めていることが多いので、自分の経験や志向を十分に活かすことができるのです。
フリーランスのエンジニアを目指すべき理由②:会社のしがらみ、上下関係から逃れることができる
雇用先における作業指示者や監督者はいるものの、上下関係ではなく、雇用関係となります。
確かに、そういった相手に気に入られなければ、契約が更新されないといった不安はあるかもしれません。
しかし、会社員として雇用されている環境で見られるような、派閥的なしがらみであったり、昇給・昇格のための無駄な上下関係からは逃れることができます。
また、仕事以外でも、会社員だと断りづらい会社行事・飲み会・社内研修などからも逃れることができます。
フリーランスのエンジニアを目指すべき理由③:得られる賃金が高い
これは、インターネットで実際にフリーランスでエンジニアをやっていた方の口コミ等を見ればすぐに分かりますが、同じ作業内容・作業量であれば、圧倒的にフリーランスの賃金は高額となっています。
企業で雇われている会社員のエンジニアの平均月給が30~40万円だとした場合、スキルがあるフリーランスであれば、80~100万円といった高額な月額報酬を得られることも珍しくはありません。
当たり前ですが、特殊な技術を持っているエンジニアほど、高額報酬を得られやすくなっています。
例えば、現在は不足しているCOBOL言語のエンジニアであったり、システムテストに特化したマネジメントスキルを持っているエンジニアなどです。
雇う側も、フリーランスのエンジニアを選択するということは、自社内のエンジニアに不足しているスキルや経験を欲している場合が多いわけです。
120~150万円を超えるような案件の場合には、期間が短期のケースも多々あります。
しかし、短期的な仕事で良いのであれば、そのような案件も多いので、スキルがあれば高額案件を渡り歩くこともできます。
フリーランスのエンジニアを目指すべき理由④:時間の自由度が高い
企業に雇われている会社員とは異なり、自分の仕事をしっかりこなしていれば、時間に対する自由度は高くなっています。
企業と契約し、常駐型のフリーランスとして働く場合もあるかもしれません。
しかし、そういった場合でも、フリーランスという立場上、早く退社することを認められやすいですし、無駄な残業をする必要も一切ありません。
また、契約期間を自分で選ぶこともできるので、意図的に短期のプロジェクトに参画するなど、自分で時間のコントロールすることが可能となっています。
どのような仕事を選ぶか次第ではありますが、請負型の作業をする場合には、期限までに依頼されたものを仕上げれば良いので、時間に関しては完全に自由です。
その代わり、自分でしっかりスケジュールを立て、コントロールする能力が求められることは事実です。
一方、先ほども述べたように、フリーランスであっても、どこかの企業と契約し、その企業に常駐するようなケースもあります。
このような場合も、フリーランスとして求められる仕事さえこなせば、堂々と退社することが出来ます。
フリーランスのエンジニアを目指すべき理由⑤:事業主として起業から会社経営までの知識を身に付けられる
フリーランスとなれば、経費の計上の仕方や確定申告による税務の実務を身に付けることが出来ます。
というより、そういった実務もすべて自分自身で行わなければいけないので、自然と身に付く、と言った方が正しいかもしれません。
将来的に人員を雇い、起業するような場合であっても、こういった実務的な知識は会社経営に役立つことが多いです。
フリーランスのエンジニアであっても、例えば、数名のフリーランスのエンジニアで会社を起こすようなケースも多く見受けられます。
このメリットは、フリーランスとして良い仕事が中々見つからず、自分に収入が無い場合でも、立ち上げた会社からの収入が見込めることです。
フリーランスのエンジニアと会社員を比較して得られる5つのもの
ここまでで、フリーランスのエンジニアとして働いていくメリットについては分かっていただけたかと思います。
次に、フリーランスのエンジニアを会社員と比較した場合に、フリーランスのエンジニアは何を得ることが出来るのか、ということについて見ていきましょう。
フリーランスのエンジニアが得られるもの①:高額な報酬
何といっても、フリーランスのエンジニアにとって魅力的なのは「高額報酬」ですよね。
サラリーマンと比較すれば、フリーランスのエンジニアは同じ仕事内容で倍程度の報酬を得られることもあります。
フリーランスを雇うということは、それだけ雇う側が自社で雇っている会社員には無い何かを求めているということです。
こうした理由から、自分自身を高く売ることができるケースが多くなっています。
やはり、フリーランスのエンジニアとして力量が上がり、スペシャリストになると、高額な報酬を得られる仕事が多くなります。
ただし、期待値も高くなっているケースが多いため、求めていたようなスキルが無ければ、すぐに契約を打ち切られるようなケースも多いです。
最近の傾向では、スキルさえあれば、具体的な資格を求められることは少ないようです。
例えば、データベースにまつわる仕事であれば、以前は資格を持っているエンジニアの方が優位でした。
しかし、最近では、面接においてこれまでの経験を聞かれたり、実務に関する質疑応答でスキルを測られることが多くなっています。
逆に、経験に裏付けられたスキルをしっかりと持っていれば、「こんなにもらえるのか」と思うほどの報酬になることもあります。
フリーランスのエンジニアが得られるもの②:仕事を選べる権利
企業に雇われているエンジニアの場合、どうしても年次が上がってくると、マネジメントなどの自分ではやりたくない仕事をすることも多くなってきます。
それに比べて、フリーランスのエンジニアは、自分で仕事を選べるという優位性があります。
フリーランスのエンジニアが得られるもの③:時間の自由
フリーランスのエンジニアと言っても、複数の働き方が存在します。
例えば、プログラムやWEBサイトの制作を請け負うエンジニアの場合、数回顧客と打ち合わせをした後は、在宅で仕事をすることも十分可能です。
一方、フリーランスのエンジニアとして企業と契約し、常駐する形で仕事をするエンジニアも多くなっています。
どちらかというと、この形態のフリーランスエンジニアの方が報酬が高く、契約も安定しているように思われます。
ただ、企業に常駐することになるので、時間的な自由度という点では、請負型で在宅勤務をする方が圧倒的に自由度は高くなります。
とはいえ、常駐型であっても、企業に雇われている会社員と比較すれば、かなり自由度が高いと思われます。
フリーランスのエンジニアが得られるもの④:周囲からの尊敬
個人で独立しているということで、それだけの実力があると認識され、周囲から一目置かれることも多くなります。
数年間フリーランスを経験し、その後に企業に就職するような場合でも、独立して仕事をしていたという経験によって評価が高まることもしばしばあるようです。
「フリーランス」という表現を使うよりも、「個人事業主として独立している」と言った方が、周囲から高く評価されることが多いです。
ただし、不安定な職業と思われることもあるので、結婚する際の相手の両親からの印象やローンを組む際の信用といったことに関しては、ネガティブに作用することもあります。
特に、個人事業主としての経験年数が浅い場合は、このようなケースが多くなってきます。
不安定な職業と思われないためには、フリーランスとしての期間を長くすることも必要であるし、継続的な仕事によって今後も見通しが立っていると望ましいです。
フリーランスのエンジニアが得られるもの⑤:精神的自由
サラリーマンとして最も苦痛と感じることは、やはり人間関係に関することが多いと思われます。
それは、会社員である以上、会社を辞めない限りは人間関係を避けられない辛さに起因するのではないでしょうか。
特に、上司や同僚に嫌な相手がいても、自分で異動できない限りは上手く対応するしか対処できません。
厄介なのは、上司からの評価が低い場合や、相性が悪くて嫌われているような場合ですよね。
フリーランスになっても、人間関係が全く無くなるわけではありません。
しかし、自分のスキル・実力で生きると決めているのであれば、人間関係で嫌な仕事であれば、最悪受注しなければ良いわけです。
その点では、良い意味で開き直ることもできるし、思い切った仕事ができると言えます。
フリーランスのエンジニアになるにあたってのよくある不安3選
最後に、フリーランスのエンジニアとして生きていく、というまだまだ日本では少数派の働き方をするにあたってのよくある不安を見ていきましょう。
フリーランスのエンジニアへの不安①:生活保障
大きく分けて2つの観点から見て、生活保障の不安があります。
1つ目は、「仕事が継続的に続くか」という不安です。
フリーランスとなると、仕事が無ければ報酬が無いのは当然です。
200万円の仕事を受注出来ても、それが年に1回だけでは年収200万円にしかなりません。
となると、ある程度継続して仕事が入ってくるという自信が無ければなりません。
また、病気等で仕事が出来なければ報酬が途切れるので、会社員のような安心感はもちろんありません。
2つ目は、「長期的な保障」に関する不安です。
年齢が若いときは、企業常駐型でも、請負型でも、それなりの仕事を受注できる可能性はありますが、高齢になるほど仕事を得ることが難しくなり、仕事を選ぶほどの余裕が無くなる可能性があります。
特に、常駐型の案件を主としている場合、年齢だけで企業から断られることも多くなっています。
将来的なプランを考えておかないと、将来の生活に不安があるのがフリーランスのエンジニアだと言えます。
フリーランスのエンジニアへの不安②:キャリアパス
企業に雇われているサラリーマンであれば、自分の会社でのキャリアパスは想像できますし、目標にもなります。
しかし、フリーランスの場合、自由であるが故に、キャリアパスは自分で考えなければなりません。
特に、特定スキルで評価されているエンジニアの場合、そのスキルがいつまでも続くのかどうかを考えておかなければなりません。
また、自分自身で常にスキルアップを図り、自己研鑽をしておかないと、仕事が得られない可能性もあります。
サラリーマンのように、会社側からキャリアパスが示されるわけではありません。
ですから、自分で目標を持ち、市場をリサーチし、求められる人材になれる自己管理のできる人がフリーランスで成功すると言えます。
フリーランスのエンジニアへの不安③:福利厚生
フリーランスのエンジニアは、サラリーマンのように福利厚生があるわけではありません。
その分、報酬は高額になりますが、交通費などの経費も報酬から出さなければなりません。
また、健康診断や人間ドックも自費で受けることになりますし、税金の支払いも自身で手続きが必要となります。
企業に常駐する形態のエンジニアであれば、出張等の費用は顧客企業から出してもらえるケースもあるかもしれません。
とはいえ、住宅手当や食事手当などは出ないので、考えて生活しなければなりません。
特に、請負型のフリーランスを目指す場合、営業のために使う費用や技術を学ぶための研修費用なども負担となるため、報酬額がそれらを負担しても十分かどうかを考えなければなりません。
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