今回は味の素株式会社(以下、味の素)へ転職したい人向けに、転職難易度、年収、評判・口コミなどを徹底的に解説していきます。本気で選考対策をしたい人は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね!
味の素の転職難易度や平均年収は?
味の素は、国内だけでなく世界においても知名度の高い食品メーカーです。
ここでは、味の素の基本情報や、平均年収、転職難易度について確認しておきましょう。
味の素の基本情報
味の素の基本情報をまとめると以下の通りです。
会社名 | 味の素株式会社 |
創業 | 1909年5月20日 |
代表者 | 藤江太郎 |
設立 | 1925年12月17日 |
資本金 | 798億6300万円(2021年3月31日時点) |
売上高 | 1兆715億円(2021年3月期連結) |
従業員数 | 単体:3,184名 連結:33,461名(2021年3月31日時点) |
本社所在地 | 東京都中央区京橋一丁目15番1号 味の素本社ビル |
事業所 |
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味の素の平均年収は?
有価証券報告書で公開されている、味の素の2022年3月31日現在の従業員の状況は以下の通りです。
従業員数 | 3,252人 |
平均年間給与 | 10,465,012円 |
平均年齢 | 44.4歳 |
平均勤続年数 | 20.2 年 |
味の素の平均年収は約1,046万円と、かなり高収入であることが分かります。
給与体系は年功序列型であり、年齢や役職に応じて誰でも同じように昇給していくイメージのようです。ただ、最近では仕事の成果に応じた基本給アップやボーナスなども取り入れた成果型のシステムも導入され始めており、同じ勤続年数や役職でも年収に大きく差が出る可能性もあります。
味の素の転職難易度は?
味の素は、従業員3,000人を超える世界でも有名な大企業であり、平均年収も非常に高い水準にあります。
そのため転職希望者も多く、転職難易度は高いと言えるでしょう。
味の素の企業理念や求められる人物像は?
さまざまなテレビCMなどでも耳にすることも多いためご存知の人も多いかと思いますが、味の素のコーポレートメッセージは『Eat Well, Live Well.』。
こちらは2014年から使用されており、2010年の創業100周年記念スローガンである『おいしさ、そして、いのちへ。 Eat Well, Live Well.』の英文表記部分を用いたものです。
そして、味の素グループ共通の価値観、そして仕事をする上での基本的な考え方や姿勢についてまとめたものを『味の素グループWay』と言います。
『味の素グループWay』とは?
『味の素グループWay』とは、上にも書いた通り、味の素グループ共通の価値観などをまとめたものです。味の素で働く上での基本となるものでもあるため、転職希望者は必ずチェックしておくことをおすすめします。
味の素グループWayは大きく4つに分けられます。詳細は以下の通りです。
- 新しい価値の創造/Create New value
独自性のある技術とサイエンスに基づき、新しい発送と継続的革新で価値を創造します。
(技術に裏打ちされた商品価値の創造、新しい食生活の提案) - 開拓者精神/Pioneer Spirit
新しい事業、新市場の開拓に常に挑戦し続けます。
(現場レベルの粘り強い知恵と努力の積み重ね)(地域文化や市場に適合した市場創造) - 社会への貢献/Social Contribution
常に謙虚で誠実な態度で社会の要請を受け止め、事業活動を通じた社会的な価値の最大化を目指します。
(社会的課題の解決)(地球環境の改善)(安全と安心)(信頼されるものづくり)(公正、公平、透明、簡素) - 人を大切にする/Value People
味の素グループの事業に参加する全ての人の人間性を尊重し、その人が成長し、能力を最大に発揮できる集団になります。
(活躍の場の提供)(育成・支援・フォロー)(公正な評価)(チームワーク)
味の素が求める人物像とは
味の素が転職者に求める人物像として、以下のようなポイントが挙げられます。
- 『味の素グループWay』に共感し、体現できる人材
- 成長意欲を持ち自ら主体的に行動できる人材
- 社会的な問題解決に貢献したいという強い意志を持つ人材
- ものづくりに対して強い意欲を持って取り組むことのできる人材
- 顧客ニーズをグローバルに捉えることのできる人材
- 好奇心旺盛で新しい知識や技術を積極的に取り入れる姿勢を持てる人材
- これまでにない視点から新たな価値創造のできる人材
味の素では、「おいしく食べて健康づくり」という創業時の思いをスタートに、現在は社会問題を解決しながらグローバルな視点でさまざまな取り組みを行っています。
また、創業100周年を超えるこれまでの実績から、研究の技術や栄養への知見、マーケティング力、営業力がすでに蓄えられているため、働く上で多くの学びを得られる環境が整っています。
味の素では、現状に満足せず自ら学び、世界の発展に貢献できるような主体的でグローバルな視点を持つ人材が求められていると言えます。
味の素の採用情報
味の素では、キャリアを通じて培った高い専門性やスキルを持つ人を対象に、キャリア採用を随時実施しています。
公式ホームページ上で公開されている、中途採用での待遇や勤務条件については以下の通りです。
勤務時間 | 標準労働時間 7時間15分 支社・支店/8:15~16:30 研究所/8:15~16:30 事業所(工場)/8:00~16:15 全事業所フレックスタイム制あり |
休日休暇 | 土曜日、日曜日、祝日、年末年始、創立記念日、5月1日、5月2日 有給休暇初年度13日、有給休暇積立制度、特別休暇(ワークバランス休暇、リフレッシュ休暇、ボランティア休暇)、育児休職、看護休職 等 |
勤務地 |
本社/東京 ※配属部門により決定 |
福利厚生 |
社会保険/雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険 |
味の素のキャリア採用に応募するには
味の素のキャリア採用を受けるためには、必ず人材紹介会社を通じて応募する必要があります。
採用実績のある人材紹介会社としては以下のような企業があります。
- 株式会社 ビズリーチ
- 株式会社リクルート
- パーソルキャリア株式会社
- 株式会社アソウ・ヒューマニーセンター
- 株式会社プロフェッショナルバンク
- 株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント
- 株式会社コア
- 株式会社エリートネットワーク
- 株式会社エム・アール・アイ・ジャパン
味の素の選考フロー
味の素のキャリア採用の選考フローは以下のようになっています。
- 応募
- 書類選考
- 面接
- 内定
- 入社
上で紹介した通り、味の素のキャリア採用は人材紹介会社を通した応募のみ受け付けています。
また、書類選考後の面接は、職種に応じて2回から4回程度実施されており、遠方の場合はオンラインでの面接も行われています。
応募から内定までにかかる期間は、通常1カ月から3カ月です。もちろん実際に入社する日については前職の退職日なども関係してくるため、採用担当者と相談の上決定されます。
味の素の中途面接で聞かれることや面接の雰囲気は?
ここでは、実際に味の素のキャリア採用(中途採用)で面接を受けた人の口コミから、実際に面接でされた質問や面接での雰囲気について確認していきましょう。
味の素の中途面接で実際にされた質問
味の素の中途面接で実際にされた質問をいくつかピックアップしてみました。面接対策の際に参考にしてみてください。
- これまでの挫折経験を教えてください
- 味の素で好きな製品は?
- 自分にとって仕事とは何か
- 自分を動物に例えると?
- 無人島に持って行くとしたら何?
味の素の中途面接の雰囲気は?
味の素の中途面接はどのような雰囲気なのでしょうか。
実際に味の素の中途面接を受けた人の口コミから、参考になるものをいくつかピックアップしてみました。
大手企業なのでお堅い雰囲気かと思い臨みましたが、実際はとても和やかな雰囲気でした。こちらの緊張を察すると、雑談でリラックスできる雰囲気を作ってもらいました。
こちらが話す内容にも相づちを打って聞いてくれてとても話しやすかったです。御社に入りたいという思いをぶつけました。
10年後のキャリアプランについてはかなりしつこく聞かれた。
人間性も最近は重要視しているためか、何個か状況を説明されたあと自分ならどう動くか聞かれた。
その人自身を見てくれている。全体的に温和で好感がもてた。面接は長いものの同じことは聞かれたことがないので、丁寧にメモをとられているんだとおもった。
なぜそう思ったか、なぜそのように考えたか、なぜなぜとかなり深く突っ込まれることがあるので、良く自分を分析し、企業研究目的怠らず、志望動機等は深く掘り下げて考える必要があると思われる。総じて求職者のレベルや学歴は高い傾向にあるため事前の準備は入念にやる必要があると思われる。
面接に関する口コミからは、味の素の中途面接はそこまで堅苦しい雰囲気ではないことや、その人の経歴だけでなく内面や人間性についても重要視していることがわかりました。
希望する仕事内容や志望動機については掘り下げられた質問をされても問題がないように準備しておき、あとは緊張しすぎないように面接に臨むことをおすすめします。
味の素で現在募集中の職種は?
ここでは、味の素の代表的な職種について詳しく紹介していきます。
味の素のキャリア採用は人材紹介会社を通じてのみ募集を行っているため、募集中の職種や雇用条件については非公開となっています。
R&D/研究開発
味の素の「研究開発」部門では、食とアミノサイエンスを通じて、人類の健やかな生活と地球規模の社会問題解決に貢献することを目指し、新しいおいしさを創り出すための研究開発を行っています。
食品
味の素の研究開発部門の中でも、『食品』分野は味の素の主力とも言える分野です。
内容も調味料だけでなくスープや飲料、冷凍食品など幅広く、一般家庭向けから業務用までさまざまなシーンに合わせて展開しています。最近では、社外との連携も積極的に推進しており、独自の技術とノウハウと融合させた研究が進められています。
アミノサイエンス
世界一のアミノ酸メーカーである味の素の研究開発部門の中では、『アミノサイエンス』は最も味の素らしい特色のある分野です。
味の素独自の「アミノサイエンス」事業は、バイオ新素材・医療・健康・動植物栄養など幅広い領域に展開され、市場をリードする存在となっています。
現在は、さらなる価値を創造すべく、国内外の研究機関と連携して研究を進めています。
Production/生産
生産部門では、研究開発部門で生み出された新しい製品において、生産を行うことはもちろん、環境保全や品質保証、安全衛生、コスト管理や法律的に問題がないかなど、さまざまな側面から生産をコントロールしています。
特に近年では、今後のキャリアとしてエネルギー供給部門や海外工場勤務など、幅広い活躍の機会がある分野といえます。
Sales/セールス
味の素の「セールス」部門は、生活者やビジネスパートナーに対し、味の素の製品やサービスを届ける中で、「おいしさ」「健康」「栄養」などの課題解決に取り組み、生活での新しい価値を提案する仕事です。
セールス部門は、主に取り扱う商材によって、さらに細かく『食品(国内食品、海外食品)』・『ライフサポート(化成品、電子材料、動物栄養)』・『ヘルスケア(先端バイオ医療周辺、健康栄養)』の3つに分けることができ、それぞれの専門知識や専門技術を活かした事業提案を行っています。
Marketing/マーケティング
味の素の「マーケティング」部門は、商品やサービスを生活者に届けるための過程において『コンダクター(指揮者)』としての役割を担います。
各国・各地域のニーズや課題を的確に把握し、味の素が長年培ってきたマーケティング力や独自技術を活用して新しいマーケットを切り拓きます。
Corporate/コーポレート
味の素の「コーポレート」部門は、味の素の『人財・ブランド・モノ・カネ・情報・知財』という経営資産を活かした支援を通じて、事業成長を加速させる役割を担っています。
コーポレート部門は、デジタル技術を推進する『デジタルトランスフォーメーション(DX)』・『財務・経理』・『法務・知的財産』・『人事・総務』・『広報』の5つの分野があります。特にデジタルトランスフォーメーションについては、業界に先駆けて取り組みを行っている、今後注目の分野と言えます。
支社・支店紹介
味の素には、全国19カ所の勤務地があります。
代表的な支社・支店についてご紹介します。
支社・支店 | 住所 | 管轄エリア |
東北支社 | 〒980-0011 宮城県仙台市青葉区上杉二丁目3番11号 | 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 |
関東支店 | 〒338-0081 埼玉県さいたま市中央区新都心4番地3ウェルクビル2階 | 埼玉、群馬、栃木、茨城、新潟、長野 |
東京支社 | 〒108-0074 東京都港区高輪四丁目10番8号京急第7ビル5階 | 首都圏 |
名古屋支社 | 〒466-8554 愛知県名古屋市昭和区阿由知通二丁目3番地 | 東海エリア |
大阪支社 | 〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島六丁目2番57号味の素グループ大阪ビル9・10階 | 近畿2府4県+中四国9県 |
中四国支店 | 〒730-0041 広島県広島市中区小町6番2号 | 中四国エリア |
九州支社 | 〒812-0013 福岡市博多区博多駅東二丁目7番27号 TERASOⅡ 9階・10階 | 九州エリア |
味の素の福利厚生に関する評判・口コミ
ここでは、味の素の福利厚生に関するネット上の評判・口コミについて紹介していきます。
家賃の上限金額が設定されており、その範囲内で賃貸契約を結ぶ 借り上げ社宅制度があります。上限金額の関係で、賃貸できない物件がある一方、実質の負担は役職等によって異なるが、3割から4割は個人が負担することになる。非常に手厚い住宅手当となっています。
(40代男性/正社員/課長)
ワークライフバランスに力を入れており、介護や不妊治療、配偶者転勤などの休職の制度も充実しています。残業を減らす取り組みや有休を積極的に取得するような指示もトップダウンで来ています。
(20代女性/正社員/化成品部門)
福利厚生等は非常に充実している。特に健康ケアに気を使っており、その関連の制度は多くある。社内制度についても、自己学習の補助や社内での短期留学公募等もある。在籍しながら、大学院に通った方もいる。
(40代男性/正社員/営業)
育休産休をとる人が多く、女性でも復帰した後のフォロー体制は整っています。
自信の希望があれば部署を変わることもでき、長く仕事を続けられる環境はあると思います。
(20代女性/正社員/営業)
味の素の福利厚生について悪く書いている人はほとんどおらず、充実した福利厚生があり、しっかりと機能していることが伺えます。特に、「家賃補助」と「健康ケア」について高く評価している口コミが多くありました。
また、産前・産後休暇、育児休職、育児短時間勤務制度など、出産・育児をサポートする制度もあるため、女性が産後に復帰できる環境も整っているようです。
味の素は、充実した福利厚生を受けたい人に特におすすめの企業と言えます。
味の素の年収や評価制度に関する評判・口コミ
ここでは、味の素の年収や評価制度に関するネット上の評判・口コミについて紹介していきます。
年功序列の風土があり、若いときの年収はあまり他とは変わらないです。ボーナスも同業他社と比べたら同じぐらいもらってると思います。福利厚生は充実しており、非常に手厚いと思います。管理職は長年いる方ばかりで、若い頃に管理職につくのは難しいです。社内評価制度もありますが、能力で評価されるというよりかは、やはり年功序列になってしまいます。
(20代女性/正社員/事務)
入社3年ですが、食品業界ではトップクラスの給料を頂いていた。特に不満はないが、年功序列の会社の為大きくジャンプアップすることはないだろう。
上司からも給料面での不満を発言する人はほとんどいない為、今後のキャリアを考えても安心して働ける環境にあると感じている。
営業部門は他部門に比べて給料が多いと感じている。
(20代男性/正社員)
ボーナスについてです。賞与の基準として成績や評価がちゃんと反映される点は良いと思います。すごく頑張って成果を出せば、場合によっては上司より貰えたりする場合があります。基本給に関しても、能力のある人はどんどん昇給します。その一方で、能力が平均以下の社員であってもそれなりの賃金がもらえてます。いわゆる年功序列型と実力主義が良いバランスで共存してるのは良いと思います。
(20代女性/正社員/営業)
成果を出してよい評価になってもさほどボーナスも基本給も増えないし、成果が出なくても減ることはあまりない。そもそも評価自体の妥当性が怪しく、社内政治的な部分で決まることもある。管理職になるまでは年功序列的な要素が非常に大きい。管理職になったあとはそこそこ差がつくと思われる。
(30代男性/正社員/製品開発)
評価の仕組みはあるが、評価するのはやはり人。評価者のばらつきによる評価の有利不利が甚だしい。
(50代男性/正社員/マーケティング)
年収についての口コミを見てみると、業界でもトップクラスの高収入である味の素は、働く人の大多数が給与に満足していることがわかります。
ただ、基本的に年収は年功序列であることから、成果で大きな差が生まれないという点に不満を持っている人もいるようです。
また、評価制度について、上司によって評価基準がさまざまでバラツキがある点や、成果が給与に反映されにくい点を改善してほしいポイントとして挙げている人がいました。
まとめ
ここまで、味の素へ転職したい人に向けて、味の素の基本情報から、転職難易度、年収、評判・口コミなどを紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
味の素は、国内のみならず世界をリードする大手の食品メーカーです。年収が高収入であると同時に福利厚生が充実している点は社員からも高い評価を受けているため、収入や福利厚生を重視する人には特におすすめの企業と言えます。
一方で、昔ながらの年功序列の社風が存在しており、成果に応じた正当な評価を受けられないと感じている人もいるようです。ただ、仕事で成果を出せなくても安定して給与が受け取れるというという点は大きなメリットでもあるでしょう。
味の素では、キャリア採用を定期的に実施しています。ただし、応募は人材紹介会社を通じてのみ受け付けているため、転職希望者はまず人材紹介会社に登録を行う必要がある点に注意が必要です。
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